木曽駒ヶ岳(2956.3m)伊那前岳(2883.4m)
★ひとこと 「西駒山荘から木曽駒ヶ岳を経て伊那前岳経由北御所」
濃ヶ池分岐付近から馬の背を望む
★行った日 2015年8月5日(水) 晴後曇 単独
★コース
西駒山荘(14℃)5:49→6:06将棊頭山6:12→遭難記念碑6:28→6:49馬の背分岐6:55→7:12休憩7:19→7:45休憩7:50→8:13休憩8:19→8:46(2956.3m)木曽駒ヶ岳9:03→9:29(2925m)中岳9:33→宝剣山荘9:45→10:14(2883.4m)伊那前岳10:22→舟窪11:07→小屋場11:37→一丁ヶ池11:46→12:16コル広場(昼食)12:33→うどんや峠12:36→清水平12:53→蛇腹沢登山口13:28→逆走→同登山口13:40→14:22北御所登山口BS14:28(バス)=14:56菅の台バスセンター15:00(県道75)=駒ヶ根IC(中央道)=松川IC=清流苑=松川IC(中央道、名神)=高槻19:53
雨の西駒ヶ岳リベンジの2日目だ。西駒山荘から木曽駒ヶ岳を経て始めて通る北御所ルートで戻る計画だ。
西駒山荘に隣接する権現山で八ヶ岳から昇る日の出を見てから朝食、出発だ。再生中の山荘付近の赤っぽいコマクサを眺めながら歩き出し、裏山の将棊頭山(しょうぎかしらやま)へ立ち寄る。伊那谷は雲海の下だが、山頂は木曽駒ヶ岳の峰々、御嶽山や乗鞍岳、南アルプスなど360度の大展望だ。ハイマツ帯の稜線に戻り、遭難記念碑を過ぎて、正面の濃ヶ池(のうがいけ)カールをはさんで左に伊那前岳、右に木曽駒ヶ岳がそびえる雄大な朝日に映える稜線を進む。鞍部で濃ヶ池を左に分け、ハイマツの馬の背を登り始める。
(権現山から八ヶ岳の朝焼け) (朝日を浴びる西駒山荘) (山荘付近の赤っぽいコマクサ)
(将棊頭山分岐)
(将棊頭山へ稜線を登る) (将棊頭山頂上)
(遭難記念碑横を下る) (道端に咲くチングルマ) (馬の背分岐を稜線へ)
振り返ると、歩いてきた将棊頭山や茶臼山へ続くなだらかなハイマツの稜線がソフトなクッションのように伸びている。P2779付近から始まる急な岩稜帯を過ぎると稜線左下に干からびた駒飼(こまかい)ノ池が見え、左前方のほぼ同じ位の高さに宝剣(ほうけん)山荘や乗越浄土(のっこしじょうど)が手にとるようだ。時折姿を見せるコマウスユキソウを踏みつけないように岩くずの坂を登ると祠のある木曽駒ヶ岳頂上だ。晴天に誘われて多くの登山者で山頂は満員だ。山頂からの展望は素晴らしく、東北には登ってきた将棊頭山に続く稜線とその彼方に雲のかかった八ヶ岳連峰、東南にはこれから向う伊那前岳の稜線とその彼方に富士山を中心とした南アルプスの山々、南には宝剣岳越しに空木岳や南駒ヶ岳の峰々、西には木曽前岳の彼方に雲のかぶった御嶽山が望めた。朝9時を過ぎると3000メートル級の山々にはガスがかかり始めるので名峰鑑賞は朝8時までがお勧めだ。山頂から大勢の人と行き交いながらガレた道を下り、コマクサの咲く荒地を過ぎて、しんどい中岳へ登り返す。中岳から下る際、宝剣岳や空木岳を正面に望む景色もなかなか雄大だ。宝剣山荘を過ぎて乗越浄土でロープウエー駅を右に分け、いよいよ初見参の北御所ルートだ。
(濃ヶ池カールの全景) (馬の背の稜線を登る) (途中から稜線を振り返る)
(岩場を越えていく)
(道端のコマウスユキソウ) (もうすぐ木曽駒ヶ岳山頂)
(中岳から木曽駒ヶ岳を振り返る) (宝剣山荘へ下る) (乗越浄土から伊那前岳へ)
雲のかかり始めた宝剣岳を後方に、右に千畳敷カールを見下ろしながら30分ほど稜線を進むと伊那前岳だ。途中のピークより低い稜線上の一通過点だ。千畳敷カールはここで見納めだ。折からガスがかかり始め、遠望か利かなくなったが明るいハイマツの尾根をジグザグにつけられたなだらかな道を下る。好展望のハイマツ尾根は七合目の舟窪(ふなくぼ)辺りまででここが森林限界、ダケカンバ点在の針葉樹林帯に入る。湿地の舟窪から小屋場付近までハクサンフウロやウサギギクなどの草花が豊富な美しい道だ。六合目の一丁ヶ池の排水路のような道を過ぎ、大木の針葉樹林の中を黙々と下り、小広い鞍部を過ぎると五合目のうどんや峠だ。大休止後、黒川渓谷へ下る道を左に分け、歩き易くなった針葉樹林帯の道を下ると清水平だ。豊富な水でリフレッシュ後、長く感じる樹林帯下りで蛇腹沢(じゃばらざわ)登山口の北御所林道出合だ。ここで何を思ったのか左折して300メートルほど逆行、林道が薮に覆われてしまい、誤りに気付いて長い林道歩きで北御所登山口BS、間もなくやってきたバスで菅の台へ帰着だ。こちらへ来ると松川の清流苑でリフレッシュする慣わしなのだが生憎水曜日は定休日、仕方なく汗を流すこともなく順調に帰阪した。
好天に恵まれ、木曽駒ヶ岳の展望は言うに及ばず将棊頭山も最高だ。僕の感想は、北御所から登る道は桂木場とよく似た感じのルートだ。長い林道歩きや途中の避難小屋の有無は異なるが、ぶどうの泉に対して清水平、森林限界の胸突ノ頭に対して舟窪、森林限界までの針葉樹林やそれ以降の好展望のハイマツ尾根など、同じ山域なので似ているのは当然だが、どちらも合数表示のついた古くからあるしっかりした登山道だ。
(千畳敷カールの最後の姿) (ハイマツ帯稜線を下り続ける) (舟窪を過ぎると樹林帯へ)
(花の多い道を下る)
(平地の小屋場) (針葉樹林帯を下る)
(大木の針葉樹林帯を下る) (林道出合の蛇腹沢登山口) (北御所登山口BS)
★道で出会った花(8月4日分に一括掲載)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 中央アルプス・木曽駒・空木岳
・2万5千分の1地形図 木曽駒ヶ岳
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