綿向山(1110m)水無山(990.7m)

 

★ひとこと   「西尾根から厳しいラッセルで水無山を経て綿向山」

綿向山北峰へ続く稜線


★行った日   2016年1月27日(水) 晴一時曇  単独

★コース
 高槻5:29(名神)=蒲生スマートIC6:32(県道41、R477、県道182)=7:00御幸橋P(アイゼン着)7:22→西尾根取付き7:43→林道始点8:10→9:00(678.1m)西明寺山9:06→林道出合9:15→9:27SS(着)9:43→10:10休憩10:19→(990.7m)水無山北峰12:00→12:21大休止(昼食)12:50→熊野神社分岐13:00→(1110m)綿向山13:43→北峰13:58→冬道分岐14:13→14:29行者コバ14:38→五合目小屋14:49→あざみ小舎15:01→15:28ヒミズ谷出合小屋(SS脱)15:40→15:57御幸橋P16:06(県道182、R477、県道41)=蒲生スマートIC16:33(名神)=高槻17:44

 今冬初のSS(スノーシュー)雪尾根漫歩は綿向山だ。御幸橋Pから西尾根で西明寺山を経て水無山に登り、綿向山からイハイガ岳ピストン後表参道を下るつもりだったが、結果的に西尾根のラッセルに疲労困憊してイハイガ岳は省略だ。名神の蒲生スマートICを初めて利用、R477を一路鈴鹿方面へ向うとICから30分弱で御幸橋Pだ。いままでの八日市IC経由よりちょっと早い目だ。出発済みの1台が先着していたが、人気の雪山らしく僕の到着後2、3台続いて到着だ。蒲生ICでは積雪ゼロだが日野町で残雪が目立ち始め、駐車場は一部除雪されているが轍で雪面が凸凹、四駆が安心だ。手間取りながら今冬初のSSをザックにくくりつけ、アイゼンを履いて出発だ。
 西明寺川沿いの道から佐久奈度(さくなど)神社の道標通りに右折、林道と交差し、林間の小さな佐久奈度神社の祠前を直進すると北畑林道だ。谷筋の工事用重機が置かれた林道を登山口と反対方向へ進み、登り易そうな西尾根端めがけて取り付く。偶蹄類(シカまたはイノシシ)の足跡をたどってちょっと頑張ると自然林の尾根だ。倒木や小藪を避けながらなだらかな稜線を登ると林道始点だ。ここから急坂だ。積雪は20センチ以下、植林帯で藪もなくジグを切って登り易そうな所を標高差200メートルを1時間もかかってやっと西明寺山だ。雪面から三角点の標柱が頭を出している鉄塔の建つ台地から霞んだ湖南平野が望める。2本目の鉄塔を過ぎてなだらかな稜線を進むと北尾根コースと合流する林道出合だ。昨年はここからSSを履いたが、急坂を楽なアイゼンでもう少し頑張ろうとそのまま登る。植林帯を少し登った所で膝までもぐり込み始めたのでSSに履き替えだ。

(北畑林道から分岐した道を渡る)(可愛らしい佐久奈度神社祠)   (北畑林道を少し西へ)

  (西尾根へ適当に取付く)  (自然林の尾根をなだらかに登る)(林道始点から急坂に取付く)

(急な尾根をジグを切って登る)   (鉄塔のある西明寺山)  (綿向山めざして鉄塔台地を行く)

(林道出合をアイゼンのまま通過)(植林帯でSSに履き替え)    (アセビのブッシュ帯を行く)

 ある程度の勾配まではヒールリフターを立てればアイゼンより楽だが、急坂では雪中でクランボンが空滑りして真っ直ぐ登れず、八の字に開いて強く踏ん張って登るが、すぐにバテバテだ。おまけに稜線のアセビのブッシュが曲者、枝の強さや曲がり具合がシャクナゲに似て、踏み越えたり迂回したりと難渋だ。そのためラッセルに疲労困憊して林道出合から水無山北峰まで2時間半だ。昨年1時間半だったのは前日の人間機関車Kitayama-walkさんのトレースのお陰だ。水無山北峰手前のガレ上縁から上り尾根唯一の展望を楽しんでひと登りすると小灌木に囲まれた北峰だ。この時点で計画より大幅遅れ、イハイガ岳は諦めだ。ここからは前日のトレースがあり、下り坂は格段に楽、ルンルン気分で綿向山を正面に見ながら急坂を下ると北尾根谷コース合流点の鞍部だ。すぐ先の窪地で大休止、昼食だ。すぐ先で文三ハゲのトレースの残るジグザグ道と合流、急な稜線を登る。トレースの残る尾根道は急坂でもラッセルが必要ないのでしんどいけど登り易い。途中で熊野神社からピストンの文三ハゲのトレースの主の二人連れと歓談、きょう初めての登山者だ。やがて勾配が緩くなると綿向山だ。誰もいない山頂からいつもながら雄大な鈴鹿の眺めだ。

 (2、30センチの沈み込み) (隠れたブッシュに往生しつつ前進)(バテバテの登り坂ラッセル)

 (水無山手前のガレ上縁から)     (水無山北峰頂上)   (綿向山めざして急坂下り開始)

 (これから登る綿向山稜線)  (文三ハゲ上から仙ヶ岳を望む)(文三ハゲ道合流点から登る)

 (水無山北峰(右)を振り返る)  (ラッセル不要の急坂を登る)     (綿向山頂上広場)

               (綿向山から雨乞岳以南の鈴鹿山脈を望む)

 山頂から北峰へ向う道は、雪山を眺めながらたどる僕の最も好きな最高の雪尾根漫歩道だ。珍変ブナを過ぎ、竜王山を左に分け、少し進むと360度見晴しの利く北峰の展望台だ。遠方は霞んでいるが鈴鹿北部の山々を眺めていると飽きることはない。時刻も午後2時、ここでUターン、表参道で下山、ヒミズ谷出合小屋でSSを脱ぎ、計画通り午後4時に下山だ。なお、西尾根ルートは落第忍者さんの情報を参考にしました。
 雪山は雪質やトレースの有無で疲労度合が大幅に異なり、登山計画に深刻な影響を及ぼす。特に体力のない者にとって一人ラッセルは、逃げ道を用意するなど大幅な余裕が必要だ。上り坂に新雪がつくと綿向山西尾根に限らず極端にしんどくなることを実感。

 (綿向山の大嶽神社とケルン)   (北峰へ展望稜線を行く)    (きょうは北峰でUターン)

             (綿向山北峰から雨乞岳以北の鈴鹿山脈を望む)

  (竜王山分岐へ尾根を戻る)     (綿向山へ稜線を戻る)        (冬道分岐)

(疎林帯尾根をSSで楽々下り)      (行者コバ)           (五合目避難小屋)

  (ヒミズ谷出合小屋でSS脱)   (北畑林道から堰堤横階段へ)  (佐久奈度神社横まで帰着)

★道で出会った花(なし)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  日野東部

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