大普賢岳(1779.9m)七曜岳(1584m)和佐又山(1344.0m)

 

★ひとこと   「水太谷から七曜岳経由大普賢岳を経て和佐又山へ」

七曜岳から大普賢岳(左)を望む


★行った日   2016年5月8日(日) 晴後曇  単独

★コース
高槻4:02(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309、R169、R309、水太林道)=6:28水太谷登山口6:44→和佐又分岐7:10→無双洞7:14→8:05尾根端8:16→奥駈道出合9:03→9:09(1584m)七曜岳→七ッ池9:30→9:45稚児泊9:52→10:12(1655m)国見岳10:18→水太覗10:59→11:15(1779.9m)大普賢岳11:44→石の鼻12:19→無双洞分岐12:37→笙ノ窟12:40→12:53伯母ヶ峰分岐(大休止)13:16→和佐又のコル13:34→13:48(1344.0m)和佐又山13:54→(1082m)小塚の森14:28→水太林道出合14:42→15:23水太谷登山口15:29(水太林道、R309、R169、R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻18:24

 大峰山脈のなかでラクダのコブのような岩峰の連なりから一目で判別できる大普賢岳だ。水太(みずふと)谷を起点に七曜岳を経て大普賢岳に登り、行場の岩窟群前を通って和佐又山を経て水太林道へ下る計画だ。R169から行者還(ぎょうじゃがえり)トンネルに向うR309に分岐、すぐに水太林道に入って水太谷をさかのぼる。細い舗装路だが落石が多く、注意して進むと2回目に水太谷を渡る橋の袂が登山口だ。この先も和佐又方面にゲートはなく、下山時の尾根合流点の少し下まで舗装されている。ただし落石に要注意だ。
 ピンクリボンに誘われて橋の袂から水太谷の左岸沿いに、落葉樹の斜面を斜めに進み、右から水太谷に合流する沢筋を飛び石伝いに渡る。谷筋の左岸を左下の滝のような急流を見ながら樹林帯をトラバース気味に登ると水簾(すいれん)ノ滝だ。文字通り簾(すだれ)状に広がって少し斜めに岩盤を流れ落ちる美しい滝だ。ちょっと先で和佐又を右に分け、滝の上で2つの流れになっている左岸側の流れを横切る。洞窟から右岸側の流れが出ているがこれが無双洞(むそうどう)か?かつての写真に映っていた梯子は見あたらず様子が変わっているようだ。洞窟を素通りして急傾斜の滑り易い落石注意のトラバース道を急いで登り、樹林帯の尾根にたどり着くと急な木の根の道だ。和佐又分岐から1時間フーフー言いながら休み休み頑張ると、やっとP1201に伸びる稜線に乗り、平地で小休止だ。爽やかな落葉樹のなだらかな稜線をしばらく進むと梯子もある巨岩が現れ、隙間をぬうように進む。最後に木の根の渡り歩きのような急坂を登りつめると奥駈道出合だ。昨年11月に思いがけず積雪したこの道をこわごわ下ったのが懐かしく思い出された。奥駈道をちょっと北上すると七曜岳の岩頭だ。岩頭から西には神童子(じんどうじ)谷を隔てて弥仙やバリゴヤの頭〜稲村ヶ岳の岩峰が並び、東の樹間から大普賢岳から日本岳のコブの列が望める。

     (水太谷登り口)         (水太谷左岸を上流へ)    (飛び石伝いに沢を渡る)

 (トラバース気味に樹林を登る)      (水簾ノ滝)            (和佐又分岐)

  (水簾ノ滝上の無双洞?前)    (右岸急斜面を登る)        (急な尾根を登る)

  (稜線出合の平地で小休止)    (爽やかなブナ林を行く)     (木の根と岩稜を急登)

     (奥駈道出合)           (七曜岳の岩頭)       (岩頭から弥仙を望む)

               (七曜岳から西方の弥仙〜稲村ヶ岳を望む)

 山頂からしおれかけたヒカゲツツジの咲く見晴しのよい桟道を進み、梯子やロープ場もある稜線を下ると七ッ池だ。一見、流出ヶ所のない窪地だ。苔むした岩の道を過ぎ、清々しいミヤコザサの稜線をしばらく北上すると休憩適地の平地の稚児泊(ちごどまり)だ。ここから岩壁を鎖場で横切り笹原の稜線を進み、国見岳の表示通りに寄り道すると木の根の絡まったヤセ尾根の国見岳山頂だ。元へ戻り、ミヤコザサ林床の大木の自然林をしばらく行くと水太覗(みずふとのぞき)だ。足元には水太谷が大きく口を開け、下山時に通る水太林道が所々で確認でき、右には奥駈道の稜線が釈迦ヶ岳まで延々と続き、正面には大台ケ原から南へ伸びる稜線が望める。水太覗の美しい見晴し稜線を過ぎ、正面の急な稜線を頑張って登ると大普賢岳だ。遠方は霞んでいるが文字通り360度の大展望だ。東の台高山脈、南の釈迦ヶ岳へ続く大峰山脈、西の弥仙〜稲村ヶ岳など、素晴らしい眺めだ。

 (排水路のない窪地の七ッ池)  (大峰らしい苔むした岩の道)  (休憩適地の稚児泊の平地)

    (鎖場の岩稜越え)      (ミヤコザサの稜線を行く)       (国見岳へ寄り道)

               (水太覗から東方の大台ケ原〜弥仙を望む)

  (水太覗から稜線を行く)     (展望尾根の水太覗)       (大普賢岳へ最後の登り)

               (大普賢岳から西方の稲村ヶ岳を望む)

               (大普賢岳から南方の釈迦ヶ岳を望む)

               (大普賢岳から東方の台高山脈を望む)

 山頂から奥駈道を少し下って、分岐から和佐又へ下る。梯子場が連続する急な岩稜が続くが真新しい桟道始めよく整備された道だ。小普賢岳下を通過して少し下ると石の鼻だ。岩頭に立つと東の正面に日本岳がそびえるが大普賢岳からと同じ眺めだ。日本岳手前の鞍部から南へ小さな沢筋を激下りだ。行場の岩窟群の所から東へ水平道だ。無双洞へ下る道を右に分け、鷲ノ窟、笙ノ窟、朝日窟、指弾ノ窟などの行場を通り越すと日本岳から伯母峰峠へ続く稜線と別れて和佐又へ下る。大木落葉樹の林立する美しいなだらかな稜線だ。和佐又のコルで和佐又ヒュッテを左に分け、直進して少し登ると和佐又山だ。見晴しはあまりよくないが樹間から大普賢岳が望める。山頂からヒメシャラやミズナラなどの茂る疎林帯の斜面をコンパスを頼りに南へ下る。標高1100辺りからピンクマークが現れ、踏み跡がはっきりしてくる。ヤセ尾根の鞍部から少し上り返すと林間の小塚の森だ。ピークから東南尾根を下ると荒れ果てた林道に合流、しばらく下ると荒れた斜面で水太林道出合だ。荒れた地道を数百メートル下ると舗装路となり、落石に注意すれば車でも通行可能な路面となり、正面に和佐又山が見えたり、大普賢岳が見えたりしながら3キロ弱下ると出発点の登山口だ。
 3日前の金剛山から眺めた大峰山脈に触発されて久しぶりの三角コースだが、期待にたがわず展望豊かな変化のある山歩きができた。シロヤシオやシャクナゲにはちょっと早過ぎたようだ。和佐又からの周回もいいが水太林道からのほうが僕は好きだ。

     (大普賢岳山頂)      (梯子完備の岩稜を下る)      (小普賢岳下を通過)

  (石の鼻の岩頭を下る)     (日本岳鞍部から激下り)     (行場の岩窟群前を通る)

   (沿道に咲くミツバツツジ)      (伯母ヶ峰分岐)        (なだらかな大木林を下る)

    (和佐又のコル)             (和佐又山)        (ヒメシャラ林を下る)

 (自然林に囲まれた小塚の森)      (水太林道出合)    (大普賢岳を正面に林道を下る)

★道で出会った花

   ミヤマシキミ(七曜岳)       ヒカゲツツジ(七曜岳)     ムシカリ(七曜岳)

    ワチガイソウ(七ッ池)      シャクナゲ(国見岳)     タチツボスミレ(大普賢岳)

   ツボスミレ?(岩窟群)   サイゴクミツバツツジ(岩窟群)     フタリシズカ(林道)


★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大峰山脈
・2万5千分の1地形図  弥仙

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