三津河落山(1654m)添谷山(1250.1m)日出ヶ岳(1694.9m)


★ひとこと   「三津河落山から添谷山を経て大台林道経由日出ヶ岳へ」

三津河落山

★行った日   2016年8月26日(金)  晴時々曇 単独
 
★コース

(前日)
高槻16:25(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309、R169、県道40)=大台ケ原駐車場20:13(車中泊)
(8月26日)
大台ケ原駐車場(16℃)5:36→川上辻5:51→(1654m)如来月6:32→三津河落山6:39→コブシ峠7:23→7:52大台辻8:00→9:06(1250.1m)添谷山9:25→狸峠9:33→10:27西谷橋10:34→迂回路分岐10:54→壁面崩落現場11:21→迂回路合流11:32→11:50(1145m)粟谷小屋12:06→13:30シャクナゲ平13:37→西谷高分岐13:56→14:22(1694.9m)日出ヶ岳14:30→15:05大台ケ原駐車場(23℃)15:20(県道40、R169、R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻18:57

 大台ケ原駐車場から時計回りで、三津河落(さんづこうち)山、添谷(そえたに)山、大台林道を経て日出ヶ岳周回の計画だ。熱帯夜の続く寝苦しい大阪にうんざりして涼しい大台ケ原で車中泊だ。素晴らしい満天の星を眺めながら一杯やり、ほろ酔い気分、涼しい静かな山上で熟睡だ。翌朝、助六とコーヒーで気分を整え、朝露に備えてスパッツをつけて出発だ。
 車道をしばらく戻ると川上辻だ。通行止の筏場(いかだば)道の手前からナゴヤ岳へ進む。立入り禁止の表示があるが、三津河落山へ向かう迂回路がないので植生保護に気をつけながらネット沿いに踏み跡を登る。美しいミヤコザサの稜線からナゴヤ岳の北側を巻いて、朝日に照らされ始めた笹原林床の疎林帯の鞍部を進む。枯死した樹木の目立つ斜面を登り、最後に岩稜を越えると如来月(にょらいづき)山頂だ。ここは見晴しはよくないが少し北へ下った稜線出合ピークの展望が雄大だ。かつてこのピークに三津河落山の表示があったが今はない。表題の標高は如来月の1654を採用した。山頂に立つと、朝日に映える女性的な曲線美の笹原尾根や、さらに波打つ山並みに台高の峰々が浮かんでいるさまが素晴らしい。自然の雄大さを感じる一瞬だ。ピークから県境尾根の一筋の踏み跡をたどり、Ca1560から県境尾根と別れて樹林帯へ下る。3年前には大台辻から県境尾根を忠実に登ってきたが、今回はピンクリボン通りの尾根下りだ。木の根の絡まった岩稜まじりの急坂をしばらく下ると筏場道出合のコブシ峠だ。

   (大台ケ原駐車場を出発)    (川上辻の筏場道分岐)    (ネットに沿ってナゴヤ岳へ)

    (如来月手前鞍部を行く)      (岩稜を越えると山頂)        (如来月山頂)

   (三津河落山展望ピーク)      (東北尾根を下る)        (ピークを振り返る)

                (三津河落山から台高の峰々を望む)

  (県境から別れて西へ下る)  (Ca1500の急坂尾根を下る)  (コブシ峠の筏場道出合)

 山肌をなぞるようになだらかに下り、所々で倒木を避けたり乗り越えたりしながら石垣の残る道を下る。ドライブウエーができるまでは筏場から大台辻を通るこの道が大台ケ原へのメインルートだったのもうなずける立派な古道だ。コブシ峠から30分ほどで大台辻だ。ここから踏み跡程度の台高縦走路、ヒノキやイチイなどの針葉樹の大木が多く、アップダウンが多い美しい稜線の道が続く。上り下りとも僕のよく間違うのはCa1290の十字尾根のピークだ。今回もP1292へ向かって行き過ぎてから、方位チェックで間違いに気づいて出戻りだ。大台辻から約1時間で小ピークの添谷山だ。縦走路は北へ急坂を下るが狸峠は尾根なりに東へ下ると足下に林道が見えてくる。V字峡の狸峠だ。対面の東の尾根のピンクリボンは七ッ釜高へ向かうルートだ。今回は大台林道の荒れ具合を確認のため狸峠から粟谷小屋まで林道をたどるつもりだ。狸峠を出発、西ノ谷源流域で少し損壊した所を過ぎ、道路左下に整地跡のある西谷宿舎跡標柱を過ぎると破れたブルーシートをかぶせた大型ショベルカーが放置されている。先ほどの整地跡は工事用宿舎か?。所々で崩落土砂で路面が覆われたり、路盤が陥没した箇所もあるが、いずれも歩行通過は問題なく、狸峠から西谷橋まで約1時間だ。西谷橋北詰で大台辻に向かう損壊した踏み跡を右に分け、崩落土砂や陥没箇所のある林道をしばらく進むと迂回路の土倉(どくら)古道分岐だ。本来ならば迂回路を進むが、行ける所まで林道を直進だ。

  (P1361南下の沢筋を下る)        (大台辻)       (台高縦走路の樹林尾根を行く)

        (添谷山)        (縦走路と別れて細尾根を下る)    (大台林道の狸峠)

 (路盤の残る大台林道を下る)   (所々で崩落現場を越える)    (大台辻分岐の西谷橋)

 (崩壊個所の多い大台林道)   (迂回路の土倉古道分岐)      (壁面大崩落現場)

 地形図で西谷高から主脈が東へ伸びて三滝と結ぶ支脈と林道と交わる点に崖マークがあるが、ここが最大の難所だ。高さ数十メートルの垂直岩壁が崩れかかっており、路面に大岩小岩が積み重なり、今にも落ちてきそう、悪天候時は危険地帯だ。素早く通り抜けると、すぐ先に車止めポールがあり、この辺りから路面は整地され車の通行可だ。間もなく迂回路の土倉古道と合流、粟ノ谷を渡ってだらだら坂を進むと、粟谷小屋だ。ビールを楽しみにしていたがご主人は夕方に戻るとの張り紙を見てがっかり、小屋前の清水で喉を潤す。林道の日出ヶ岳登山口から沢筋の急坂を登り、堂倉避難小屋から来た道と合流、コンクリ丸太階段点在のシャクナゲ坂の急坂をあえぎながら休み休み登る。途中でシャクナゲの森への道を分け、P1431(テンネンコウシ高)の支尾根分岐でシャクナゲの森からの道を合わせて登りつめるとP1525のシャクナゲ平だ。シャクナゲの多いミネコシを過ぎて登ると西谷高分岐の笹原疎林帯の美しい平地だ。ここから最後の力を振り絞ってゆっくりゆっくり登りつめると日出ヶ岳頂上展望台だ。生憎ガスがかかり展望は得られなかったので、早々に山頂を辞去、針葉樹の森の道を駐車場へ戻る。
 真夏の低山は暑くすぐばてるので、少なくとも標高千米以上で、樹林帯歩き主体の夏場の山歩きに適した山域だ。三津河落山から笹原の大展望、大台辻から添谷山へ向かう稜線の大木群、開花時期の日出ヶ岳へのシャクナゲ坂などがお勧めだ。ただし悪天候時の大台林道は避けたほうがよい。

  (迂回路の土倉古道と合流)        (粟谷小屋)          (日出ヶ岳登り口)

  (沢沿いに急坂を登る)      (シャクナゲ坂を頑張る)        (シャクナゲ平)

  (西谷高分岐付近の平地)    (山頂へ急な階段を登る)     (日出ヶ岳山頂展望台)

  (山頂から稜線を南へ下る)  (針葉樹の道を駐車場へ戻る) (ビジターセンター横へ戻る)

★道で出会った花

  コケオトギリ?(大台林道)     ノリウツギ(大台林道)      カワチブシ(日出ヶ岳)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大台ケ原山、大杉峡谷

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