大御影山(950.1m)

 

★ひとこと   「松屋から大展望の野呂尾を経て大御影山ピストン」

大御影山(反射板)


★行った日   2017年2月26日(日) 晴時々曇    単独

★コース
高槻4:54(名神)=京都東IC(湖西道路、R161、R303、R27、県道213)=7:13松屋BS7:35→7:40SS着7:50→9:17P597 9:24→ブナ大木9:54→10:37P812 10:46→(950.1m)大御影山(反射板)11:34→11:46大休止(昼食)12:12→P812 12:36→ブナ大木12:56→13:30P597 13:38→14:24松屋BS14:40(県道213、R27、R303、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻17:57

 大御影山(おおみかげやま)は若狭と近江を分ける野坂山地の稜線に位置し、広大なブナの森が広がる山域にある。積雪時は滋賀県側より福井県側からのほうがアクセスし易く、美浜町松屋から山頂をピストンの計画だ。雪のないR27から県道を南下、新庄辺りから積雪が目立ち始め、松屋で除雪が終わりだ。松屋BS前の広場で先着の釣師と雑談を交わすが、雪解けで濁って増水した川に辟易した様子だ。数日前の降雨もあって一見沈み込みもなさそう、雪のコンディションが悪くなれば途中退却も視野に入れて、路面の残雪が意外に硬かったのでSS(スノーシュー)を履かずに出発だ。
 能登又谷林道の橋を渡ってすぐ左の神社へ向かい、昨日のものと思われるSSのトレースを追って神社の左の斜面へ登山靴のまま取り付く。急斜面で踏み抜きだしたので、不安定な姿勢のまま苦労してSSを履き、美浜トレイルの小さな表示のある急坂を登る。硬い雪面に薄雪がかぶった状態なのでSSの爪がしっかり利いて、急坂を息を切らしながらゆっくり確実に登る。取り付きから標高差100メートル位がこのコースで最もしんどい急坂だがまだ体力のある出だしなので助かる。標高250メートルから少し緩斜面となり、落葉樹の幹周りに融雪穴の目立つ稜線を登り続け、東側植林帯、西側自然林の尾根筋に意味不明の空き缶列の吊るされた所を過ぎるとやっと急勾配が終わり、間もなく朝日に輝く疎林帯の縞模様が美しい雪原P597だ。P597の少し手前の稜線から東に赤坂山から続く三国山、西に三重岳(さんじょうだけ)から続く大日岳の稜線が望める。曲がりブナの幹に腰掛けて小休止の後、立派なブナの点在する雪原を正面にP812を眺めながらなだらかに下る。

  (松屋BS前の橋を渡る)   (神社左から稜線へ取り付く)   (すぐ上の急坂でSSを履く)

   (美浜トレイルの表示)   (急坂を頑張って登り続ける)  (融雪穴の目立つ稜線を登る)

  (意味不明の空き缶の列)     (勾配が緩み始める)       (P597の雪原)

  (P597から三国山を望む)   (P597から大日岳を望む)     (P812めざして進む)

 鞍部まで美しい雪原を下り、大きな芦生杉もある樹林を過ぎてヤセ尾根を登り、最後にP598から続く尾根に東北面から上がると筋骨隆々とした大ブナだ。P598の稜線は能登又谷の妙芽谷出合から白谷右尾根を無雪期に登ってきたときのルートだ。ここで山頂でテン泊して下山してきた3人組と会い、朝に雨が降ったが最高の展望を楽しんだとの話を聞いてエールを交換だ。大ブナからP812までが本コース第1のハイライトのブナ尾根だ。見事な大木のブナ、カエデ、ミズナラなどの尾根が続く。勾配が緩くなるとP812で一気に東の展望が開け、眼前に若狭湾手前の特徴的な三角錐の天王山から庄部谷山(しょうぶたにやま)を経て大谷山へ続く山並みが広がり、山腹には松屋から続く粟柄谷林道が白くうねっている。P812から山頂の反射板までの稜線が第2のハイライトの野呂尾だ。沈み込みのない約5センチの新雪がふりかかった稜線はSS歩きに最高だ。無雪期には煩い小木の稜線も雪原に変わり、小雪庇もある稜線をなだらかに登り続けると野呂尾の頭だ。枝の折れたブナの大木を目印としたが一通過点のため野呂尾の頭の確証はない。前方に見える反射板へ雪原を進み、最後に多少うねった稜線を上がるとピークだ。

 (ヤセ尾根手前の鞍部へ下る)   (芦生杉の尾根を登る)      (ヤセ尾根を登る)

(急坂を上がると見事な大ブナ)  (筋骨隆々とした大ブナ)       (ブナ尾根を登る)

  (美しいブナ尾根が続く) (三国山や赤坂山が見えるとP812)(P812から野呂尾を進む)

 (小雪庇もある野呂尾を登る)    (野呂尾を振り返る)     (野呂尾の頭の大ブナの木)

 (反射板めざして稜線を行く)   (大御影山頂上の反射板) (三角点(野呂尾)は立ち寄らず)

 反射板ピークから、西方に三重岳から大日岳に続く稜線が横たわり、さらに武奈ヶ岳や琵琶湖も望めた。野呂尾の頭から、北方に雲谷山から野坂岳の山々、その先にぼんやりと若狭湾が望め、東方には三国山から大谷山へ伸びる稜線、その彼方に越美国境の山々が霞んでいた。晴天の大御影山を独占して風の当たらない斜面で贅沢な景色を眺めながら定番の昼食後の熱いコーヒーだ。野呂尾の三角点を省略していよいよ下山だ。P621を通る尾根下りがよいが、雪解け水が多そうなので白谷や能登又谷の渡渉で難渋するのは嫌、往路通りに下ることにした。なだらかな野呂尾の下りは上りより絶景の連続だ。野坂岳や三国山を正面に見ながら雪の回廊を快調に下るのは最高の気分だ。P812からブナ尾根を下り、大ブナから直進しないで右へ急坂を下る。ここがトレースのないときの下り時のポイントだ。午後になると気温が上がり標高600メートルをきるとSSが団子になり急に重くなる。最後の力を振り絞って休み休みP597へ登り返し、往路と同じ止まり木で小休止だ。P597からの急坂下りは難物だ。急斜面の雪が腐り始め、ザラメ状になってクランボンが利かずずるずる下るのでバランスをとるのが大変、何度か尻餅をつきながらやっと神社到着だ。帰りも往路と同じ経路だが、おなじみの湖西道路の休日渋滞のため朝とプラス1時間で帰阪した。
 積雪期に初めての大御影山だが、スノーシュー日和にも恵まれて雪山を最高に楽しむことができた。特に大ブナからP812へ続くブナ林尾根、なだらかな眺望の良い野呂尾のスノーシュー歩きが素晴らしかった。

             (大御影山から西方の三重岳の山稜を望む)

             (野呂尾の頭から北方の若狭湾方面を望む)

             (野呂尾の頭から東方の赤坂山の山並みを望む)

 (野呂尾をなだらかに下る)   (野呂尾から若狭湾を望む)    (小雪庇の野呂尾を下る)

   (ブナ林尾根を下る)   (大ブナから右へ、直進はP598) (しんどいP597へ上り返し)

  (P597から急坂を下る)   (腐った雪の急坂下りが続く)     (神社へ帰り着く)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       比良山系・武奈ヶ岳
・2万5千分の1地形図  三方

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