★ひとこと 「水太林道から反時計回りに大普賢岳を経て七曜岳へ」
大普賢岳山頂から奥駈道を南へ下りはじめる
★行った日 2017年8月20日(日) 晴時々曇 単独
★コース
高槻4:29(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309、R169、R309、水太林道)=6:56水太林道登り口7:06→7:33和佐又分岐7:41→底無井戸8:25→8:49和佐又分岐8:58→9:43鷲の窟9:50→10:11石の鼻10:16→奥駈道出合11:06→11:12(1780.1m)大普賢岳11:21→12:25稚子泊(昼食)12::41→(1584m)七曜岳13:13→13:19和佐又分岐13:24→13:55稜線別れ14:04→14:32無双洞14:43→和佐又分岐14:47→15:09水太林道登り口15:15(水太林道、R309、R169、R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻18:14
大峰山脈北部にあってラクダのコブの様な岩峰が連なる大普賢岳だ。昨年は時計回りだったので、今回は反対に水太(みずふと)林道を起点に鷲の窟から大普賢岳を経て七曜岳経由無双洞へ下る計画だ。吉野川に沿ってR169を南下、新伯母峰トンネルを過ぎてしばらく下りR309へ右折、更にちょっと先で右折して水太林道に入る。舗装された細い林道を落石に注意しながら谷沿いに進み、2度目に水太谷を渡る橋の袂が数台路駐可能な登り口だ。先客が1台、橋の欄干に沢装束が干してあるので沢やさんのようだ。
橋の袂から水太谷左岸の斜面をしばらく進み、水太谷右又の殆んど涸れた沢を飛び石伝いに渡る。河原の平地から山肌に取り付き、水太谷左又の左岸の中腹を進むと左前方に見えるのが斜瀑気味の豪快な水簾ノ滝だ。下山時に通る予定の無双洞への道を左に見送り、分岐を和佐又方面へ、山腹の雑木林のだらだら坂を登ると水太谷右又の上流部出合だ。岩塊原を横切り、道標通りにトラロープに沿って雑木林の急坂を登ると岩場だ。鎖場が続き、岩肌の赤矢印通りに登り、U金具の足場を上がると底無井戸分岐だ。すぐ先の岩稜にぽっかり穴があるのが底無井戸だが素通り、和佐又へ向って雑木林のなだらかなトラバース道をしばらく進むと笙ノ窟分岐だ。
(橋の袂の登り口を出発) (水太谷左岸の斜面を北上) (水太谷右又を渡る)
(水太谷左又左岸を上流へ) (左に見える豪快な水簾ノ滝)
(和佐又分岐を右へ)
(山腹のだらだら坂を進む) (水太谷右又の上流を横切る) (急坂を登る)
(断崖の道を行く) (鎖場が続く) (岩場を登る)
(U金具足場を登る) (急坂を登った先の道標) (底無井戸)
(なだらかな木漏れ日の道を行く)(和佐又分岐から笙ノ窟へ) (登り易いジグザグの道を行く)
和佐又へ向う道と分かれて、カエデやミズナラの大木の散在する斜面になだらかにつけられた九十九折の道を登り、最後に岩場を回りこむと、和佐又から大普賢岳に向う登山道出合の鷲の窟だ。この付近一帯の行場と同様の岩窟内に祀られた鷲の窟の石仏に会釈して大普賢岳に向かう。日本岳の岩稜の裾を西へ回り込み、小普賢との間のコルめざして露岩帯の急坂を登る。日本岳コルから連続する梯子場を過ぎると大展望の石の鼻の岩頭だ。大台ケ原方面の展望が素晴らしい。ここから険しい尾根道を進み、小普賢の肩を過ぎてコルまで下り、再び連続する梯子で登り返す。東の眺望の開けた桟道を過ぎ、笹原の斜面を登ると奥駈道出合だ。稜線を戻る方向へ少し登ると大展望の大普賢岳山頂だ。
(鷲の窟前で大普賢登山道合流) (露岩帯の急坂を登る)
(日本岳コル)
(梯子場が続く) (連続する梯子で石の鼻へ登る) (石の鼻)
(石の鼻の岩頭から大台ケ原方面を望む)
(小普賢の肩) (肩から一旦下って上り返す) (東の展望のよい桟道を行く)
(奥駈道へ最後の上り坂を行く)(奥駈道出合から大普賢岳はすぐ)(大展望の大普賢岳頂上)
山頂からは、北には山上ヶ岳を中心とする山並み、南には弥山方面に連なる峰々など、大峰山脈北部の全体の姿が展望できる。山頂から正面に弥勒岳を眺めつつ急な稜線を下ると南側が切れ落ちた水太覗だ。ここは水太谷右又の源頭にあたり、谷底の北側に日本岳の稜線が伸び、その彼方に大台ケ原が霞んでいる。三角錐の大普賢岳を振り返りながらカエデやヒメシャラ並木の美しい笹原稜線を進み、弥勒岳ピークを巻いて一旦コルに下る。正面にずんぐりした国見岳を眺めながら登りつめ、国見岳を省略してピーク山裾を巻き、薩摩転げの悪場を鎖場などで下ると稚子泊の平地だ。ここで昼食後、林の切れ目から大普賢、小普賢、日本岳とコブの並ぶ稜線を眺めたりしながら広葉樹の笹原が美しい尾根をしばらく南下すると七ッ池だ。二重山稜の排水路のない窪地だ。少し険しくなってきた梯子や桟道の稜線を進むと岩稜の七曜岳だ。
(大普賢岳から山上ヶ岳の山並みを望む)
(弥勒岳へ稜線を進む) (大普賢岳を振り返る) (水太覗の展望地)
(弥勒岳の美しい巻道) (一旦下ってコルから国見岳へ) (国見岳の巻道を行く)
(薩摩転げの鎖場を下る) (稚子泊の平地で大休止)
(美しい樹林尾根を行く)
(排水路のない七ッ池の窪地)(弥山を見ながら展望桟道を行く) (七曜岳の山頂)
七曜岳岩頭から西に神童子谷が落ち込み、その向こうにバリゴヤの頭から稲村ヶ岳へ墨絵のように岩峰が連なっている。山頂から南へ少し下ると奥駈道別れの和佐又分岐だ。分岐を左折、木の根の絡む急坂を30分ほど下り、道標通りに左へ滑り易い急坂をさらに30分下ると無双洞だ。無双洞直前の急坂は手掛かりのない滑り易い砂地の急坂なので要注意だ。無双洞前で小学生を含む20人位の団体さんと出合う、京都からきたケービングの団体さんだそうだ。暗い閉所は好きでないので無双洞に立ち寄ることなく、賑やかな団体さんとともに水太林道登り口にたどり着いた。
大普賢岳は周囲を険しい岩尾根や岩壁で囲まれ、七曜岳から眺めると大普賢岳から小普賢、日本岳とコブが連続して並ぶ特徴的な山だ。無双洞から大普賢岳を経て七曜岳を結ぶ三角コースは水太谷や和佐又を起点とする、滝あり・洞窟あり・行場あり・岩稜あり・美しい稜線ありの眺望満点の自然豊かなコースだ。時々日差しのある曇がちの空模様ながら、連日猛暑日の下界と異なり千米以上では休憩中は涼風が心地よいが、急坂の続くしんどいコースだ。
(七曜岳から奥駈の峰々を望む)
(奥駈道の和佐又分岐を左へ) (木の根の急坂を下る) (稜線別れを左へ下る)
(滑り易い急斜面を下る)
(無双洞の上を急坂下り)
(無双洞前にケービング団体)
(無双洞)
(水簾ノ滝に沿って下る)
(水太林道の橋へ帰着)
★道で出会った花
ミズヒキ(底無井戸) ミヤマママコナ(小普賢) コアジサイ?(大普賢)
ノリウツギ(大普賢) アキノタムラソウ(大普賢) コケオトギリ(大普賢)
シコクフウロ(水太覗) アキノキリンソウ?(七曜岳) ムシカリ(七曜岳)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 大峰山脈
・2万5千分の1地形図 弥山
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