上蒜山(1202m)中蒜山(1123.3m)下蒜山(1100.3m)

 

★ひとこと   「犬挟峠から緑の絶景稜線で蒜山三座を縦走」

雲居平から下蒜山を望む


★行った日   2017年9月9日(土) 晴 単独

★コース

高槻5:46(中国道、米子道、県道422)=8:39上蒜山スキー場駐車場(自転車デポ)8:43(県道422、伯耆街道)=8:57犬挟峠9:07→雲居平10:06→10:59(1100.3m)下蒜山11:08→フングリ乢11:58→塩釜分岐12:53→13:03(1123.3m)中蒜山(昼食)13:20→14:16(1202m)上蒜山分岐14:28→14:45槍ヶ峯(8合目)14:50→上蒜山登山口15:38→15:56上蒜山スキー場駐車場16:01=(自転車 10.8km)=17:12犬挟峠17:21(伯耆街道、県道422)=蒜山「高原の湯」=道の駅風の家

 伯耆の名峰大山から東へ伸びる山稜の伯耆美作国境に蒜山(ひるぜん)三座が並び、その南面に美しい蒜山高原が広がっている。伯耆街道(美作街道ともいう)の犬挟(いぬはさり)峠を起点に蒜山三座を縦走して上蒜山スキー場へ下る計画だ。早朝に高槻を出発すると3時間かからずに蒜山だ。下山予定の上蒜山登山口近くのスキー場駐車場に自転車をデポ、県道を経て伯耆街道を犬挟峠に向かい、下蒜山登山口に駐車だ。
 東屋のある登山口を出発、牧草地を経て樹林帯に入り、なだらかな雑木林を登る。県境の稜線に達すると急な丸太階段が現れ、樹林帯の急坂尾根を息を切らして頑張って登ると5合目だ。ここから樹林帯を抜けて見晴しのよい草原尾根だ。笹原の尾根道をしばらくなだらかに登ると展望のよいマツムシソウやオトギリソウの咲く雲居平だ。振り返ると波打つ緑の稜線、左眼下には蒜山高原が広がり、前方にはなだらかな三角錐の下蒜山が美しい。飯豊の稜線を思わせる風景だ。徐々に勾配を増す稜線にこまめにつけられたジグザグの道を登り、最後に急坂の鎖場が過ぎると下蒜山の肩の9合目だ。眼前のピーク目指してなだらかに登ると下蒜山三角点広場だ。ここで初めて大山を目にすることができ、西前方に左から中蒜山、上蒜山、烏ヶ山(からすがせん)、大山の順に並んでいる。山頂から灌木帯を下り、一旦ピークを越えて稜線の方向を西北から西南に変え、所々でマルバダケブキの咲き残る笹原稜線をなだらかに下る。P919から巨人ヶ原と呼ばれる見晴しのよい笹原尾根を南下、西に方向を変えてススキの穂波越しに中蒜山を正面に眺めながら進み、樹林帯に入ると最低鞍部のフングリ乢だ。ここから中蒜山まで標高差300メートルのこのコース一番の頑張り所の急坂だ。笹薮にブナの散在する薮っぽい道や振り返ると下蒜山が望める見晴しのよい所もある尾根道を登ると塩釜から上って来た道と合流、なだらかな見晴し稜線をたどると避難小屋の先が中蒜山頂上広場だ。西北に存在感のある上蒜山がそびえ、大山はその陰で見えないが野田ヶ山や矢筈ヶ山が見えるはずだが、雲がかかり始めて霞んでいる。

(犬挟峠の下蒜山登山口を出発)  (樹林帯の急坂を登る)   (770五合目で樹林を抜ける)

              (雲居平から蒜山高原を俯瞰、右端は下蒜山)

(好展望の雲居平から下蒜山へ)    (稜線を振り返る)        (下蒜山三角点)

(大山を見ながら下蒜山を下る) (巨人平の草原尾根を下る)   (最低鞍部のフングリ乢)

   (下蒜山を振り返る)        (塩釜分岐を通過)        (中蒜山三角点)

 小屋横から急坂を下って林を抜けると上蒜山を正面に見ながら所々でマルバダケブキの咲く見晴しのよい笹原の稜線下りだ。鞍部から中蒜山や下蒜山を振り返りながら樹木の散在する急な笹原尾根を登り、なだらかな稜線の道になると最高点の上蒜山分岐だが山頂表示はない。ちょっと行き過ぎてから戻るが展望のない一通過点だ。地形図の上蒜山は西北の少し先だが、笹薮の小灌木帯で踏み跡も殆んどないのでピークは省略だ。山頂から西南に伸びる樹林尾根道をしばらく下ると小灌木帯の展望抜群の笹原稜線だ。8合目の槍ヶ峯は絶好の展望ポイントだ。東北に上蒜山分岐ピーク、西に中蒜山越しに下蒜山が頭を覗かせ、南に蒜山高原が広がり、西方には雲のまにまに大山山塊の峰々が望める。ここから展望のよい稜線下りが続き、最後に杉植林帯を抜けると上蒜山登山口だ。牧草地を道標通りに農道をしばらく下ると上蒜山スキー場駐車場だ。デポした自転車をゲット、少し下ると快適な自転車専用道だ。少し上り坂もあるが殆んどが快適な下り坂を、縦走してきた蒜山三座を左に眺めながら快走するサイクリングが素敵だ。鞍部で伯耆街道に合流、まばらに残る畝の松並木をなだらかに上り、疲れきっているので何ヶ所かは押して進み、1時間以上かかってやっと犬挟峠へ帰り着いた。蒜山休暇村「高原の湯」で疲れを癒し、県道沿いのコンビニで食料調達、道の駅風の家で早くからバタンキューだ。
 三座の鞍部の上り返しが意外にしんどい縦走だが、飯豊の展望尾根を連想させる稜線からの眺望がそれを補って余りある素晴らしさだ。僕のお気に入りは、道端のマツムシソウやオトギリソウや萩で彩られた雲居平の下蒜山と蒜山高原の展望が最高だ。なお、疲れて注意力散漫だったが蒜山高原を行くサイクリングロードも素晴らしい。

 (中蒜山から草原尾根を下る)  (中蒜山下蒜山を振り返る)     (最高点の上蒜山分岐)

  (好展望の稜線を下る)    (絶景ポイントの8合目槍ヶ峯)   (展望稜線を下り続ける)

         (8合目槍ヶ峯から蒜山高原を俯瞰、左は上蒜山分岐ピークと中蒜山)

    (展望稜線が続く)      (7302合目の杉林を下る)(上蒜山登山口から牧草地を下る)

(上蒜山スキー場駐車場へ帰着)(蒜山三山裾野をサイクリング)(松並木の伯耆街道を戻る)

★道で出会った花

   キンミズヒキ(犬挟峠)       タムラソウ(犬挟峠)       オオヨモギ(犬挟峠)

   マツムシソウ(雲居平)      オトギリソウ(雲居平)     シラヤマギク(雲居平)

   イブキトラノオ(雲居平)      イヌタデ?(下蒜山)      アキノキリンソウ(下蒜山)

   ワレモコウ(下蒜山)        ツユクサ(下蒜山)        イタドリ(巨人平)

  シモツケソウ(フングリ乢)  ヤマジノホトトギス(フングリ乢) ツルニンジン?(フングリ乢)

    ホツツジ(中蒜山)       マルバダケブキ(中蒜山)    カワラナデシコ(中蒜山)

   ヨツバヒヨドリ(上蒜山)      ムシカリ(上蒜山)       ツルリンドウ(上蒜山)

   ヤマハッカ(上蒜山)       ママコナ(槍ヶ峯)         オミナエシ(槍ヶ峯)

     ヤマハギ(槍ヶ峯)      ツリガネニンジン(3合目)   オオバギボウシ(3合目)

    キキョウ(3合目)       ゲンオショウコ(登山口)      ツリフネソウ(登山口)

★ルート断面図


★地  図
(1)犬挟峠〜中蒜山

(2)中蒜山〜上蒜山登山口

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大山・蒜山高原
・2万5千分の1地形図  蒜山

Homeへ