南雨乞岳(1180m)清水頭(1095m)

 

★ひとこと   「鳴野橋から奥の畑谷を経て南雨乞岳経由ツルベ谷周回」

稜線から清水頭と綿向山を望む


★行った日   2017年11月5日(日) 晴 単独

★コース
高槻5:30(名神)=八日市IC(R421、県道189、林道)=7:00鳴野橋7:14→桜地蔵7:56→大峠分岐8:15→蓮如上人旧跡8:30→9:11奥の畑9:20→稜線出合10:21→10:50(1180m)南雨乞岳11:00→(1095m)清水頭11:26→12:03展望岩頭(昼食)12:26→ツルベ谷出合12:50→大峠分岐13:31→桜地蔵13:46→14:20鳴野橋14:27(林道、県道189、R421)=八日市IC(名神)=高槻16:10

 鈴鹿山脈中部の雨乞岳に通じている未踏の奥の畑谷だ。鳴野橋を起点に奥の畑谷を経て南雨乞岳に登り、清水(しょうず)頭経由ツルベ谷へ周回の計画だ。晴れの3連休最終日とあってすでに10数台とまっている鳴野橋近くの道端に縦列駐車だ。
 先日の台風の影響を心配しながら岩ヶ谷林道に入る、路面は整備され倒木の類はなく落葉だけだ。薄く色づいた木々を眺め、薄暗い杉林もある平坦な道を進む。桜地蔵に目礼、山仕事の軽四が来ている鉄板橋を渡って、出発から約1時間で帰路合流点のツルベ谷出合の大峠分岐だ。ここからフジキリ谷右岸に沿って広葉樹に彩られた爽やかな道を進み、蓮如上人旧跡手前の橋を渡った所を右折(杉峠の道標はあるが奥の畑の表示なし)すると奥の畑谷だが、上人旧跡へ寄り道だ。先ほどの橋の袂まで戻り、奥の畑谷右岸斜面のしっかりした道を進み、炭焼窯跡の石積みのある河川敷を過ぎて河原に降りる。飛び石伝いの渡渉を繰り返しながら雑木林の広い段丘状の沢筋を進むと開けた草原の平地だ。辿ってきた沢筋を振り返ると、北西の開口部に甲津畑と永源寺の間にある入道ヶ原が真正面に見え、周りを山に取り囲まれた美しい小盆地だ。

   (岩ヶ谷林道入口を出発)    (薄く色づいた林道を進む)  (桜地蔵に手を合わせて通過)

  (林道終点の山仕事の軽四)  (ツルベ谷出合の大峠分岐) (奥の畑は旧跡手前の橋を右へ)

 (蓮如上人旧跡に寄り道)    (橋の袂の表示板を南へ)   (炭焼窯跡のある河原を行く)

    (沢に沿って上流へ)      (何度も渡渉を繰り返す)   (奥の畑の平地で小休止)

 日光浴をしながら小休止後、方向を徐々に東へ振りながら沢沿いに渡渉しながら進む。石積みの残る黄葉のまぶしい二次林の谷筋をしばらくなだらかに登ると勾配が急になりはじめ、源頭が近そうだ。GPSを見て、右上に見える稜線めがけて登りやすそうなところをアタックだ。後で考えると東寄りの小尾根を登ったほうがよかったが、右へ伸びている枝沢を登り始め、足場がだんだん悪くなる源頭部を無理やり登る。最後に滑り易い草地の急坂をよじ登ると風の強い稜線だ。急に視界が開け、西には清水頭とその彼方に綿向山、東には南雨乞岳、南に霞む鈴鹿山脈南部の峰々が望めた。稜線を東へ登り、短い笹薮の道を過ぎると何一つ表示のないすっきりした小広場の南雨乞岳山頂だ。ここから主峰は指呼の距離だが、先月に雨乞岳から大峠へ下る道が丈余の笹薮で覆われていたのを確認済みなのでここから清水頭へ下るべくUターンだ。かつて稲ヶ谷から尾根筋を登ってこの山頂経由綿向山へ縦走したのもよき思い出だ。山頂の見晴しを存分に楽しんでから、風が強いが見晴し抜群の稜線を清水頭へ向って下り始めた。

(黄葉のまぶしい二次林を行く)   (水の涸れた源頭に近づく)    (源頭の河原を登る)

   (稜線へ急斜面を登る)    (稜線出合から雨乞岳方面)   (稜線出合から清水頭方面)

                (稜線出合から西方の清水頭、綿向山を望む)

                (稜線出合から東方の雨乞岳、御在所岳を望む)

 (何もない南雨乞岳頂上)    (南雨乞岳から稜線を下る)    (清水頭の笹原を行く)

 清水頭を過ぎてしばらく下ると幅広尾根の樹林帯に入り、P1014を過ぎて北へ下りそうになってあわてて修正、少し先で尾根の方向を北向きに変える。だんだんとヤセ尾根になり、鬱陶しいシャクナゲ薮も現れ、岩稜をアップダウンしながら進む。小さなテラスのある展望岩頭で大休止だ。正面には先ほど登ってきた奥の畑谷が雨乞岳に向って伸び、足下の山肌はちょっと鮮やかさに欠けるが、日の光を浴びて紅葉が綺麗だ。岩頭から綿向山が西にそびえ、イハイガ岳東面の崩壊地が痛々しい。定番の昼食後、岩頭を後にしてしばらくシャクナゲ薮と格闘しつつヤセ尾根を下る。後から考えるとここからが僕の一番の難所、標高差200メートル弱の手掛かりのない急坂下りだ。よく滑る落葉の急坂を横向きになってストックを操りながらよろよろ、ツルベ谷出合まで滑り下ると足はガクガクだ。そのため、ツルベ谷の下りで尻餅多発、途中で小休止して膝関節を休養してから下り再開だ。ピンクリボンを頼りに飛び石渡りを繰り返し、ゆっくり着実をモットーにツルベ谷を下り終えて千種街道合流だ。鉄板橋袂にまだ残る軽四を見ながら林道を順調に下り、丁度夕日に鮮やかさを増したカクレグラを右上に眺めると岩ヶ谷林道始点はすぐだ。
 色づき始めた千種街道も悪くないが、奥の畑谷の広々とした段丘の風景も優れものだ。雨乞岳から清水頭へ伸びる好展望のたおやかな笹原稜線も好きな所だ。展望岩稜からの雨乞岳や綿向山の眺望も悪くない。ただ、ツルベ谷出合までの手掛かりのない急坂下りが骨身にこたえた。

 (清水頭から東を振り返る)        (清水頭山頂)       (P1014の樹林を行く)

   (展望岩頭で大休止)   (展望岩頭から奥の畑を見下ろす)(シャクナゲ薮の稜線を行く)

(大峠の手掛かりなしの急坂下り)(荒れたツルベ谷を右往左往)(やっと大峠分岐で往路合流)

     (林道終点を行く)        (林道からカクレグラを見上げる)  (岩ヶ谷林道始点に帰着)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  日野東部、御在所山

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