トガス(1076.8m)

 

★ひとこと   「坂内川上からブナ尾根で越美国境展望のトガスへ」

稜線から蕎麦粒山を望む


★行った日   2018年3月3日(土) 晴後曇    単独

★コース
高槻5:03(名神、北陸道)=木之本IC(R303)=7:15坂内川上(林道除雪終点(チェーンスパイク着)-往路登り口)7:40→9:02稜線出合9:10→P854 10:01→10:53Ca970 11:00→(1076.8m)トガス11:32→11:38休憩ピーク(昼食)(SS着)12:18→12:51展望尾根端12:56→トガス13:32→P854 14:26→稜線出合14:50→15:30坂内川上(復路着地点(SS脱)-林道除雪終点)15:45(R303、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻19:05

 3月になって急に暖かくなり、晴天の予報に従って雪稜を楽しみに奥美濃のトガス(戸粕?)だ。満月を背に自宅を出発、木之本からR303を東進するにつれて道路わきの雪壁は高くなり、八草トンネル手前ではおそらく土倉谷へ向う人々、トンネル出口では金糞岳北尾根へ向う人々を眺めながら坂内川上へ到着だ。夜叉龍神社の駐車場の2台の車は多分土蔵岳へすでに出発した様子、当初はここで駐車のつもりだったが、眼前のイビデン発電所の露出した送水管を眺めながら、どこまで除雪されているか分からないまま進む。4年前に取り付いたあたりで林道の除雪は終了、近くのユンボで作業中の人に聞いて除雪終了地点に駐車OKをもらう。SS(スノーシュー)をザックにくくりつけ、チェーンスパイクを履いて凍結した路面を歩き出す。
 4年前に取り付いた地点は、当時積雪がなかったので随分様子が異なり、周辺をウロウロした後、登りやすそうな沢筋からアプローチすることにした。ほぼ1.5メートルの雪壁をよじ登り、30センチ位踏み抜きながら苦労して沢沿いに登る。出発時気温はー3℃だったので、早晩沈み込みはなくなると信じて歩を進め、枝尾根の急斜面に取り付くと、思った通り踏み抜きは殆んどなくなり、硬い雪面の急斜面を一歩づつ足場を作りながら斜めに登る。ピッケルが欲しいところだが持ってないのでストックでバランスをとりながら登る。ジグを切りながら休み休み頑張り、枝尾根に乗ると勾配も緩くなり、しんどさは相変わらずだが危険性はなくなり、春特有の円形の融雪孔つきのブナ林をゆっくり登る。ブナ林に木々の日影の縞模様が見え出すと稜線出合だ。前回は雪が少なく標高差250メートルを1時間で稜線まで登れたが、今回は1時間半近くかかってしまった。雪の量、質の影響恐るべしだ。分岐点目印に木の幹にテープをぐるぐる巻きにして小休止だ。前回に下った送水管上端の平地から西へ急坂を下るルートは林道に下る地点で雪壁が高く積みあがって降下困難、送水管沿いに階段があるらしいが通行できるか不明確のため、往路通りに下る必要がある。稜線には数日前のトレースがあり、それを目印に木漏れ日を浴びつつブナ林尾根をなだらかに登る。樹間から右下方の山稜に一筋の白い線のホハレ林道を眺めたり、左に土蔵岳手前の大タワを見上げたりしながら登り続ける。鈴なりの花粉症の素の傍を通り、急坂を登るとP854だ。ピークから南の視界が開け、金糞岳を中心に、左に天狗山、右に大タワが連なる展望の地だ。

 (林道除雪終了地点から戻る)(登りやすそうな所から取り付く)(踏み抜きながら沢沿いに登る)

(右の枝尾根へ踏み抜かずに登る) (急斜面を斜めに登る)       (枝尾根に乗る)

 (ブナ林をジグザグに登る)   (朝日の当たる稜線に到達)    (Ca670ブナ尾根を進む)

 (右下に見えるホハレ林道)     (古いクマハギ?)       (ブナ林尾根を登り続ける)

  (Ca800スギ花粉が豊作)   (大タワを横目に急坂を登る)   (P854の疎林帯を行く)

 P854から東側に雪庇のできた稜線を正面に雄大な蕎麦粒山を眺めながらなだらかに下り、ブナ林の鞍部からCa970めざして稜線の上りだ。だんだんきつくなる雪稜を頑張って登るとCa970の台地に上がり、トガス山頂までなだらかな幅広のブナ疎林が続く。Ca1000付近から南の視界が開け、東の蕎麦粒山、南の金糞岳、西の三国岳などの山並みを眺めていると時の経つのも忘れる思いだ。疎林に囲まれたトガス山頂は表示がないのでGPSで確認のみ、山頂から西北よりの稜線分岐点で大休止、木漏れ日を浴びて樹間から周りの雪稜を眺めながら昼食だ。他事ながら5日前の白内障オペ後の定期点眼、ブナの梢を見ながら滴下、効き目最高の思いだ。ツボ足でも5〜10センチの沈み込みだが、折角なのでここからSS歩行の開始だ。ピークから西北の北尾根めざして北西に伸びるブナ尾根へ、P1072を経て雪庇の横から北尾根へ上がる。北向きに素晴らしい展望の尾根歩きで1本のブナ大木が目印の北尾根端だ。ホハレ林道手前ピークまで行きたかったが、予定時刻の13時が近づいてきたのでここからUターンだ。

(蕎麦粒山を正面に稜線を行く)(広葉樹林帯の鞍部から登り返す) (Ca970めざして登る)

(Ca900のブナの急坂を頑張る)(Ca970からなだらかに進む)  (Ca1000付近を行く)

                 (Ca1000から東〜南〜西の展望)

 (トガス山頂、GPSから推定)   (山頂近くの休憩ピーク)     (西北へ稜線を下る)

    (ブナ尾根を西北へ)    (突き当りの北尾根へ上がる)    (北尾根を北上)

   (大展望の北尾根端)     (尾根端から白山を望む)  (尾根端から越美国境を望む)

 尾根端から越美国境の展望は素晴らしいの一言だ。西の三国岳から東北の能郷白山までの越美国境沿いの山々、更に奥美濃の蕎麦粒山、最奥にはひときわ白く輝く白山など、いつまでも眺めていたい景観だ。殆んど沈まない平らな雪面を四方の景色を眺めながら歩くのは最高だ。北尾根を後にして雪庇の端から急坂を下り、稜線をトガスへ戻り、常に前方に金糞岳を眺めながら稜線を下る。Ca970からの急坂下りで少し苦労したが順調にP854を経て往路の稜線出合だ。グルグル巻きの目印テープを回収、気温が上がってモナカになりつつあるブナ林の斜面を下るが、往路のトレースは気温上昇に伴って殆んど見分けが付かず適当に下る。林道着地点が下に見え出すと最も注意を要する急斜面下りだ。朝に登るときは硬い雪面に足場を作って上ったが、今は気温が上がってグサグサ、SSのフレームのエッジを効かしてストックでバランスをとりながら斜めに注意深く下る。沈下するツボ足よりずっと楽だ。杉林に入って作業小屋の前から林道着地だ。帰りは琵琶湖西岸の一般道を利用、殺人的渋滞の湖西道路にて3時間半近くかかってやっと帰阪した。
 無風で最高の好天に恵まれ、素晴らしい雪稜歩きが楽しめた。特にトガス西北の北尾根からの越美国境や奥美濃の積み重なる白い山並みが雄大だ。稜線への取り付きは、送水管わきの階段、尾根端から西へ、今回のルート、の3つあるが積雪期には最後のルートが一番好きだ。参考になればと思い白内障手術体験記を末尾に公開しました。

                 (尾根端から越美国境の山々を望む)

  (北尾根を戻って東へ下る)   (稜線から能郷白山を望む)     (トガスを下る)

   (Ca1020付近を下る)     (Ca890付近を下る)        (P854)

(P854から川上広瀬を正面に下る)(往路の稜線出合を右へ)      (ブナ林を下る)

     (杉林を下る)       (急斜面をジグザグに下る)   (SSでモナカ雪の急斜面下り)

    (作業小屋横へ下る)      (林道の除雪壁に着地)    (林道除雪終点へ帰着)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  美濃川上

★白内障手術体験記
(初めに)
 白内障とは眼の水晶体が濁り、視力が低下する病気だ。原因は殆んどが加齢によるもので60歳代で70%、70歳代で90%の人が程度の差こそあれ白内障を持っている。加齢以外に紫外線も大きな要因だ(高槻赤十字病院資料による)。
 手術の引き金となったのは今年の運転免許証の更新だが、間接的要因として、夜間やトンネル内が見難い、対向車のヘッドライトがまぶしい、昔の本は活字が小さく読み難い、テレビなどの画像がボケるなどがあったが、今年1月の皆既月食でかみさんは赤銅色が見えるのになにも見えなかったのも一因だ。

(
経過)
・5年前の人間ドックにて白内障と初診断
(左目0.5(0.9)、右目0.6(0.7))、()は矯正値。
・昨年末の人間ドックにて白内障進行の診断
(左目0.1(0.7)、右目0.3(0.7))
・1月に眼鏡を購入したが矯正後でも
0.7ギリギリで白内障手術を決意。
・2月7日:白内障手術のための精密検査
  超音波方式、単焦点眼内レンズを左目−右目の順に日帰り手術を決定
・2月15日:家族立会いにて手術の説明(インフォームドコンセント)
 手術
日前からクラビット(抗菌剤)液を点眼4/
 手術1
日前からネバナック(炎症防止剤)液を点眼3/
・2月26日:左目手術 
(右目は3月12日予定)
 午前中
人部屋病室で術前準備、午後20分毎瞳孔拡大点眼。午後3時半手術、局所麻 酔のため痛みはなくこそばい感じで、揺れ動くまぶしい3点の光点を見つめている内に 光は消え、汚れ除去の声が聞こえた後明るい光が交錯して手術が終了。その間15〜  20分、声は完全に聞こえるが右目もマスキングされて視界はゼロ。術後左目はガーゼ でカバーされ翌日検診時まで右目のみ。術後1時間安静にしてから帰宅。
・2月27日:左目検診後ガーゼ除去。視野全体が明るく物品がはっきり見え、青と緑が 明確に区別可能。左目だけで見ると白っぽくコントラストが上がった感じ、右目だけで は薄暗く黄色っぽい感じ。左目の視力は
1.0回復。術前の水晶体は近視に近かったため術 後の眼内レンズの焦点距離が術前より長くなり、結果として対象物が小さく見える。
 手術翌日からサンベタゾン
(ステロイド剤)液を点眼4/
 術後3日間は蒸しタオル洗顔、入浴は眼を濡らさないように。
 術後1週間後から、通常洗顔や通常入浴、力仕事可能。

・3月7日:左目検診、順調に回復。右目の術前検診。
(まとめ)
 まだ片目しか済んでいないが、世界が明るくなりモノがはっきり見える。特に眼の手術は逡巡しがちで、のっぴきならなくなってやっと実行したが結果論から言えばもっと早くやっとけばそれだけ質の高い生活がおくれた筈だ。ただ3種類の点眼を日に3〜4回約1ヵ月続けるのが大変だ。

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