剣山(1954.7m)次郎笈(1929m)一ノ森(1879.2m)

 

★ひとこと   「刀掛の松から行場道で一ノ森を経て剣山・次郎笈経由見ノ越へ」

次郎笈から剣山を望む


★行った日   2018年5月20日(日) 晴  単独

★コース
高槻4:41(新名神、山陽道、神戸淡路鳴門道、徳島道)=美馬IC(R438)7:19=8:28見ノ越P(リフト)8:42=8:58西島駅9:02→刀掛ノ松9:18→9:28つるの舞9:36→行場9:46→10:37(1879.2m)一ノ森10:54→(1954.7m)剣山11:45→巻道分岐12:04→12:44(1929m)次郎笈(昼食)13:24→巻道分岐13:51→14:19西島駅14:23→14:56見ノ越P15:03(R439、R32、R319)=新宮IC(高知道、松山道)=新居浜IC(県道47)=(道の駅)マイントピア別子17:30

 剣山は西日本で石鎚山に次ぐ第2の高峰、山頂付近は展望豊かな準平原状の笹原からなり、行場も散在する信仰の山でもある。今年はツツジ科の花の季節の最盛期は過ぎてしまったが、その残り花を求めて、伊予の石鎚山系と赤石山系、阿波の剣山系を駆け足で訪ねた。初めて通る新開通の新名神を通り、朝日に映える明石海峡大橋から淡路島を経て四国に渡り、山間の田園地帯を走ると高槻から約2時間半で美馬ICだ。国道と言っても1車線と2車線が混在する1時間強の山岳ドライブで剣山登山基地の見ノ越だ。花のシーズンは終わりかけだが晴れの日曜日とあって8割方埋まった駐車場で準備、定刻の始発は9時だが少し早くから運行を始めたリフトで出発だ。
 樹林帯を切り開いたロープウエイで足下に咲くシャクナゲや前方上方の山頂の建物を眺めつつ、山腹をうねるように続く車道の彼方にだんだん低くなる丸笹山を振り返ったりしながら約15分の空中散歩で西島駅だ。丸太階段の尾根道に入り、樹木の点在する見晴しのよいミヤマクマザサの道を登り続ける。咲き残りのアケボノツツジ越しに山頂ヒュッテが見え、古木が横たわる所が刀掛の松だ。山頂を右に見て左の行場道に入り、トチノキやシコクシラベが散在する剣山の東北面をトラバースする道を進む。やがて枝沢が入り組んだ地域に入り、行場の一つの鶴の舞の入口で小休止だ。剣山本宮奥まいり案内図によれば、20ヶ所の行場が剣山東北斜面一帯に分布しているが、見たところ崖崩れなどでルートはかなり荒れているようだ。不動の岩屋や崖下の行場の傍らを枝沢を横断して渡り歩き、追分に下る通行止の道を左に分け、オオヤマレンゲ保護地の上端を進む。しばらくトラバース道を辿ると緩やかになり、剣山から一ノ森へ向う道に合流、笹原の稜線を少し上ると展望のよい一ノ森山頂だ。

 (陽光を浴びてリフトで山上へ)  (西島駅から塔丸や丸笹山)  (左下に木屋平へ下る谷筋)

 (ミヤマクマザサの道を上る)  (道端に咲くアケボノツツジ)   (刀掛の松分岐から行者道へ)

     (登山道案内図)        (トチノキの道を進む)   (行場の一つ鶴の舞で小休止)

  (剣山本宮奥まいり案内図)  (行場の一つ不動の岩屋)       (崖下の行場)

     (枝沢を渡る)         (追分への道は通行止)     (オオヤマレンゲ群生地)

  (一ノ森へ向う稜線道合流)   (笹原の道を一ノ森頂上へ)      (一ノ森頂上)

 一ノ森山頂から絶景が広がり、西南にはこれから向う剣山と次郎笈が三嶺をはさんで、曲線美の笹原の山頂が鎮座し、僕には親しみがいまいちだが、360度に土佐や阿波の山並みが広がっている。左下にブルー屋根の一ノ森ヒュッテを見ながら枯死したシラベの残る笹原尾根をちょっと南下すると一ノ森三角点だ。さらに尾根端の槍戸山から南の展望が素晴らしい。山頂を後にして行場道の稜線出合まで戻り、剣山へ向う。笹原の稜線を登り、コメツガ林の急坂を上ると行場の祠が祀られた二ノ森だ。小ぶりのダケカンバ林を通り抜け、好展望の笹原稜線を登りきると遊歩道デッキを巡らせた剣山一等三角点だ。山頂は人が多いので素通り、真正面に鎮座する次郎笈へ下り始める。ここから眺める次郎笈へ伸びるなだらかな笹原尾根は剣山らしい曲線美だ。

                  (一ノ森頂上から北を望む)

 (瀟洒な外観の一ノ森ヒュッテ)    (一ノ森三角点)      (一ノ森から次郎笈(左)と剣山)

                (一ノ森三角点南の槍戸山から南を望む)

 (一ノ森から稜線出合へ下る)    (稜線を剣山へ向う)     (歩道デッキの剣山頂上)

                  (剣山から次郎笈方面を望む)

 鞍部近くで下山路の巻道を右に分け、鞍部からしんどい上り返しにかかる。途中で三嶺縦走路を右に分け、さらに急坂を頑張ると三嶺分岐を経て次郎笈頂上だ。振り返ると歩いてきた一ノ森から剣山を経て次郎笈まで続く尾根の姿が感慨深い。尾根の南端まで移動し、三嶺縦走路を眺めながら昼食、熱いコーヒーで疲労回復して下山開始だ。巻道分岐まで戻り、トラバース路に入り、御神水で口を潤し、正面上方に大剣神社御塔石を眺めながらしばらく進むとリフト西島駅だ。駅左横から登山道を道なりに30分ほど下ると見ノ越駐車場だ。あすの東赤石山に備えて、R439を祖谷川沿いに下り、大歩危から吉野川に沿ってR32を下ってR319で新宮ICから高速に入り新居浜へ、別子ラインを東進して(道の駅)マイントピア別子できょうは車中泊だ。
 リフトのある剣山は誰でも気軽に登れる西国第2の高峰だ。山頂付近はたおやかなミヤマクマザサが広がる展望豊かな山だ。快晴に恵まれ、シラベの点在する庭園のような一ノ森、笹原の曲線美と大展望が特徴の剣山と次郎笈が周回できた。

(剣山から次郎笈へ向って下る)  (次郎笈へ鞍部付近を進む)      (次郎笈山頂)

                     (次郎笈から南を望む)

(次郎笈から三嶺縦走路を望む) (剣山へ向って下り始める)     (もうすぐ巻道分岐)

 (巻道のトラバース路を行く) (大剣神社の御塔石を見上げる)  (リフト西島駅の左を下る)

   (広葉樹林帯を下る)          (剣神社)         (見ノ越リフト駐車場へ)

★道で出会った花 

 アケボノツツジ(刀掛けの松)    ネコノメソウ(行場)       ミヤマカタバミ(行場)

    ワチガイソウ(行場)       ムシカリ(行場)       オオバタネツケバナ?(巻道)

    ワサビ(巻道)          ミヤマハコベ(剣神社)       ?(剣神社)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       石鎚・四国剣山
・2万5千分の1地形図  剣山

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