東赤石山(1706.6m)西赤石山(1626.1)

 

★ひとこと   「瀬場から東赤石山経由西赤石・銅山越を経て日浦へ周回」

燧灘を背景に東赤石山頂上


★行った日   2018年5月21日(月) 晴一時曇  単独

★コース
(道の駅)マイントピア別子(17℃)(県道47)5:36=6:11日浦登山口(自転車デポ)(県道47)6:15=6:26瀬場登山口6:36→筏津道出合7:02→丸太橋7:39→権現越分岐9:50→赤石山荘分岐9:57→10:26(1706.6m)東赤石山10:43→(1698m)八巻山11:21→石室越12:20→13:14(1634.3m)物住頭(昼食)13:32→14:121626.1m)西赤石山14:20→東山15:13→銅山越15:27→ダイヤモンド水16:09→小学校跡16:30→16:45日浦登山口16:48==(自転車5.3km)==17:08瀬場登山口(県道47)17:28=(道の駅)マイントピア別子

 赤石山系は愛媛・高知県境に近い瀬戸内側にあって燧灘に面し、旧別子銅山の背後に連なる山稜だ。花の百名山にも名を連ねている東赤石山はマグマが地中深部でゆっくり固まってできるカンラン岩からなり、塩基性が強いので植生にも特異性があり、赤褐色の岩肌が山名の元だそうだ。今回も前回と同様、筏津(実際は瀬場)から東赤石山を経て赤石山系を西へたどり、銅山越から日浦へ下る計画だ。(道の駅)マイントピア別子から別子ラインで標高千米の大永山トンネルを過ぎた先の別子ダム堰堤付近の日浦登山口にチャリンコをデポ、しばらく県道を進んだ筏津を見過ごして瀬場登山口に路駐して出発だ。
 登山届けを出し、ついでに登山地図を頂いて針葉樹林帯に入り、生活臭の残る石積みの道を登ると筏津からきた道と合流だ。少しなだらかに進んだ後、急斜面をトラバースする道となり右下方の樹間から八間滝をチラチラ眺めながら進む。崖崩れで崩落部もある道をしばらく進むと瀬場谷を渡る丸太橋だ。橋を渡った先の分岐で、前回は左の赤石山荘へ向ったが今回は右の東赤石山へ向かう。しばらく山肌をぬう植林帯を登ると右手下から沢が現れ、小滝のある美しい渓谷を渡渉しながら進む。やがて沢から離れて左岸の樹林帯を登り続けると枯れ沢のような岩塊道だ。岩塊を飛び石伝い登り続け、標高1500付近でミツバツツジやシャクナゲが現れ、しばらく頑張ると権現越から来た道と合流だ。すぐ先で赤石山荘を左に分け、急坂を稜線に向って登るが、途中の岩頭から南の視界が開け、ミツバツツジ越しに望む対面の平家平や三ッ森山が招いているようだ。稜線の赤石越は樹林の中だがシャクナゲ林を東へ行って岩頭に立つと絶景だ。北には新居浜市街の先に燧灘、西にはこれから越える赤褐色の岩尾根の先に西赤石山が頭を出し、その彼方に笹ヶ峰や石鎚山、南には平家平や冠山の稜線、などいつまでも見ていたい景観だ。すぐ隣の岩盤上の東赤石山の表示を確認して、地形図にあるすぐ東の三角点をミスして戻り始めた。

  (トイレもある瀬場登山口)     (筏津からの道と合流)    (石積みの残る道を登る)

  (八間滝近くの険しい道)      (崩落現場を渡る)           (丸太橋)

(丸太橋の先で谷道と尾根道分岐)    (山肌を進む)         (沢沿いに進む)

   (岩塊の上り坂を行く)         (権現越分岐)      (稜線への上り坂から振り返る)

      (赤石越)            (東赤石山頂)        (山頂から八巻山を望む)

                  (東赤石山から石鎚山方面を望む)

 東赤石山山頂に数輪残るアケボノツツジを後にして赤石越を経て岩場だ。岩の隙間に咲くキバナノコマノツメを見たり、景色を楽しみながら北ア稜線のような岩登りをすると祠の祀られた八巻山頂上だ。山頂から振り返ると東赤石山はなかなかピラミダルな三角錐型だ。小さなアップダウンを繰り返しながらしばらく岩場歩きだ。左下に時々現れる赤い屋根の赤石山荘を眺めたり、岩尾根の絶景を楽しみながら岩場から樹林帯に入ると石室越だ。赤石山荘を左に分け、ミツバツツジのトンネルを下り、前赤石山の岩峰へ向って足元のユキワリソウを撮りながら進む。岩峰登りは遠慮して前赤石山南面の岩壁に刻まれた細い棚をたどる巻道を進む。赤い岩盤の地衣類の丸印に惑わされて途中で目印を見失い、岩場の迷路をうろうろしながら本来の登山道に合流、雲ヶ越?を経て物住頭三角点広場だ。

     (岩場を登る)       (岩間のキバナノコマノツメ)      (八巻山頂上)

                   (八巻山から東を振り返る)

  (八巻山から岩場を下る)   (左下の赤石山荘を見下ろす)   (岩稜から燧灘を望む)

  (シャクナゲ咲く石室越)    (赤石山荘分岐の石室越)  (ミツバツツジのトンネルを下る)

    (前赤石山へ向う)     (前赤石山南面の巻道を行く)   (○印と間違う地衣類)

 久しぶりの岩場歩きに疲れ果て、西赤石山へ続く緑の稜線やその彼方の石鎚山をおかずに昼食だ。もっとゆっくり山並みを眺めていたかったが、コーヒーに群がるコバエに追い立てられるように物住頭を後にして稜線をなだらかに下り始めた。小灌木帯の稜線にはツガザクラがゴマをまいたように満開、小高木のズミが白花をつけ、点在するミツバツツジが彩りを添え、高みから西赤石山へ続く尾根筋が俯瞰できる美しい道だ。鞍部を過ぎてなだらかに登り返すと西赤石山三角点だ。灌木に囲まれた三角点隣の尾根端の小広場が南の展望が開け視界抜群だ。東には越えてきた東赤石山の岩稜、南には平家平の草原、西には笹ヶ峰越しに瓶ヶ森や石鎚山が望める大展望だ。兜岩経由東平(とうなる)へ下る道を右に分け、急な稜線を銅山越めざして下る。急坂もある展望のよい岩峰を2つ越え、灌木帯の尾根道を下り、地形図の点線の小足谷へ下る別子道を左に分け(登山道不明確?)、展望のよい小高い東山を過ぎてコナラ林に入ると銅山越だ。江戸時代にはここを越えて新居浜へ別子銅山の粗銅(あらがね)を担いで越えたそうだ。石積みの供養塔もある銅山越から石畳もある道を下ると鉱山遺跡の点在する山域だ。ダイヤモンド水でリフレッシュ、小学校跡など遺跡を眺めつつ下ると日浦登山口だ。自転車をゲットして下り坂を20分ほど風に吹かれると瀬場登山口だ。あすの石鎚山に備えて新居浜市街で食料を仕入れて昨日とおなじ(道の駅)マイントピア別子で車中泊だ。
 好天に恵まれ、今回の四国遠征目玉の東赤石山から銅山越縦走を楽しむことができた。特にいたるところに咲き残るミツバツツジ(ダイセンミツバツツジ)、山頂稜線から望む四国山地や燧灘の絶景、東赤石山から物住頭にかけての岩稜歩き、などが記憶に残ってるところだ。

   (物住頭三角点広場)      (山頂から西赤石山を望む)   (満開のツガザクラ群生地)

 (ミツバツツジの尾根道を行く)     (西赤石山三角点)         (三角点下の山頂)

                  (稜線の岩頭から石鎚山方面を望む)

  (銅山越へ稜線を下る)   (東赤石山の岩尾根を振り返る)      (銅山越)

     (歓喜抗遺跡)          (木漏れ日の道を下る)       (しばしば橋を渡る)

  (ダイヤモンド水休憩所)      (小学校跡を下る)        (日浦登山口到着)

★道で出会った花 

   ガクウツギ(丸太橋)     キバナノコマノツメ(東赤石)   アケボノツツジ(東赤石)

   シライトソウ(石室越)       シャクナゲ(石室越)    サイゴクミツバツツジ(石室越)

  タチツボスミレ(石室越)      ユキワリソウ(前赤石) キバナノツクバネウツギ(前赤石)

  バライチゴ?(物住頭)        ツガザクラ(西赤石)        ズミ(西赤石)

   イワキンバイ(西赤石)      モリアザミ?(西赤石)        ?(西赤石)

  マルバフユイチゴ(西赤石)  ウラジロヨウラク?(西赤石)      ニガナ(西赤石)

   レンゲツツジ(西赤石)       アカモノ(銅山越)       イワシモツケ?(銅山越)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       石鎚・四国剣山
・2万5千分の1地形図  別子銅山、弟地(おとじ)

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