峰床山(970.0m)鎌倉山(950.5m)


★ひとこと   「増水した江賀谷右股を経てブナ倒木の八丁平から峰床山経由鎌倉山へ」

鎌倉山三角点
   
★行った日   2018年10月2日(火)  晴時々曇   単独
 
★コース

高槻5:10(名神)=京都東IC(湖西道路、県道311、R477、R367)=6:30坊村駐車場6:42→7:00中村BS7:07→7:45二股7:53→9:14中村乗越9:23→フノ坂峠9:50→展望ベンチ10:24→10:33(970.0m)峰床山10:44→オグロ坂峠11:11→11:43迷い尾根11:59→千年杉12:21→12:41(950.5m)鎌倉山(昼食)13:10→ブナ平13:39→城の鼻14:12→14:21坊村駐車場14:32(R367、R477、県道311、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻15:55

 一昨日台風24号が列島縦断したが21号ほどの被害がなかったのは幸いだ。台風による増水も収まってきたので久しぶりの八丁平付近の散策だ。4年前と同じコースで江賀谷から八丁平を経て峰床山経由鎌倉山へ周回の計画だ。いわし雲の空に湖面の彼方の三上山付近から昇る日の出を眺めながら湖西道路を北上、途中峠を経てきりっと引き締まった空気(11℃)の坊村駐車場に到着だ。
 坊村から国道を南下、中村BSで登山届けをボックスに押し込んで葛川中学校横から江賀谷林道に入る。ゲートの先から地道になり、増水した江賀谷に沿って、所々で沢筋に倒木が積み重なっているが路面には倒木のない林道を進む。約2キロ進むと林道終点、丸い大岩のある二俣だ。遠目にはそうでもないが、いざ渡るとなると意外に激流だ。増水しているので注意して靴のまま浅瀬の飛び石を渡るが一瞬ドボン、スパッツのお陰で靴にちょっと浸水しただけで渡渉成功、江賀谷右俣の左岸を登る。数回渡渉を繰り返しながらしばらく登ると次の二俣だ。左俣を見送って右の急坂を上がり、沢筋の急斜面をへつりながら進み、さらに谷底を飛び石伝いに進むと谷は広くなり、雰囲気のよい沢筋だ。しばらく進むと崖崩れで登山道が消失、付近に目印も見当たらないので西の枝尾根めざして滑り易い急斜面を登る。枝尾根を少し進むと本来の登山道に合流、道なりに針葉樹林帯を進むと広葉樹林に変わり、府県境稜線の中村乗越だ。あっちこっちで台風による倒木の目立つブナ林を西へ下ると八丁平湿原畔で六尺道出合だ。

(葛川中学校から江賀谷林道へ) (江賀谷に沿って林道を行く) (林道終点の二俣から右股へ)

(渡渉しつつ江賀谷右俣を進む) (次の二俣から斜面をへつる)  (沢床を飛び石伝いに行く)

   (沢に沿ってさかのぼる)  (道を見失って左へ急坂を登る)  (見失った登山道に合流)


   (ブナ林の中村乗越)    (八丁平湿原の畔で六尺道出合)     (尾越分岐)

 六尺道を少し南下、直進の尾越と別れて八丁平を水源とする江賀谷左俣を渡って湿原の畔を進む。ここは木々のない草原のような湿原と異なり、樹木と草原の混在する末期?の湿原だ。そのせいか、木々に対する風当たりが強く、また湿地のため根張りが弱く、今回の台風による多くの倒木が見受けられた。特にフノ坂峠に向うトリカブトの咲く沢筋の湿地帯では、ミズナラなどの大木が軒並み倒れていたのは痛々しい。尾根鞍部のフノ坂峠から倒木の目立つ稜線を進み、皆子山方面の見晴しのよい展望ベンチを過ぎて道なりに尾根を登りきると峰床山だ。しばらくの間、山間にヘリの轟音が響き渡っていたが、京都市消防局のヘリがホバリングをしながらレスキュー訓練?をしているようだ。しばらく山頂で山並みを楽しんでからオグロ坂峠へ下る。ピーク毎の道標に導かれて美しいブナやミズナラなど広葉樹の森の続く稜線をなだらかに下ると大木ブナの林立する掘割状のオグロ坂峠だ。峠の六尺道は台風によって小枝で埋まり、道端には頭のない石仏が納まった祠が祀られている。

    (八丁平湿原を行く)    (湿原のブナ大木の倒木多し)     (倒木の巣を進む)

   (湿原に咲くトリカブト)       (林間鞍部のフノ坂峠)     (倒木の多い尾根を進む)

(展望ベンチから皆子山を望む)  (レスキュー訓練中?のヘリ)     (峰床山三角点)

                  (峰床山から京都北山の山並みを望む)

(広葉樹の尾根をなだらかに下る)  (掘割のオグロ坂峠)       (オグロ坂峠の祠)

 峠から倒木の尾根を登り返し、中村乗越から続く美しい広葉樹の府県境稜線に合流、アップダウンを繰り返しつつ、蓄積した疲労に喘ぎながら登り続ける。疲れてくると注意力が散漫になり、Ca920のピークでは倒木に隠れた県境尾根を見逃して間違い尾根を下ったりして疲れを倍増させながら進む。この県境稜線には間違いやすいピークが複数個あり、目印が少ないので注意が必要だ。千年杉の急坂を上った先のピークが山頂ではなく、その次の高台がやっと鎌倉山頂上だ。三角点広場は見晴しも悪く休憩の適所ではないが、疲労の頂点に達していたのでへたり込んでしまった。定番の昼食で元気を取り戻し、府県境尾根と別れて下りばかりの楽ななだらかな東尾根を進む。正面に林間から武奈ヶ岳から蓬莱山へ続く稜線を眺めながら広葉樹林を下り、植林帯を抜けるとブナのあまり目立たないブナ平だ。尾根端の急勾配の道を下り、林道と交差し、城の鼻を過ぎると鎌倉谷出合だ。いまは廃道となった谷道と合流してちょっと沢沿いに下ると鎌倉山登山口だ。車道で鎌倉谷を渡って水場を過ぎると坊村駐車場だ。
 21号台風による八丁平のブナなど広葉樹の倒木被害は、自然災害とはいえ元の姿に戻るには数十年かかりそうだ。倒木などが所々で登山道をふさいでいるが通行に大きな支障はない。二俣で濡れた靴で歩き回ったためマメができ、足の痛さと疲労でしんどい山歩きだった。

    (倒木の尾根を進む)   (アップダウン繰り返しブナ林を行く)      (千年杉)

  (小さなアップダウンが続く)     (鎌倉山三角点広場)    (広葉樹林帯をなだらかに下る)

        (ブナ平)           (林道出合)             (急な尾根を下る)

       (城の鼻)            (鎌倉山登山口)            (坊村Pへ)

★道で出会った花

     トリカブト(八丁平)      ミヤマママコナ(鎌倉山)      アキチョウジ(坊村)


       ?(坊村)           センニンソウ(坊村)       ナンブアザミ(坊村)

★ルート断面図


★地  図
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       京都北山
・2万5千分の1地形図  久多(くた)、花背

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