晩秋の寒さに弱いので冬型気圧配置の3連休は晴れが予想される南伊勢から尾鷲界隈だ。分県ガイドにも記載されていないが、姫越(ひめご)山に似て雄大な熊野灘を望む断崖を歩ける局ヶ頂だ。満月の輝く高速道をひた走り、玉城ICから山間を南下すると高槻から3時間弱で相賀(おうか)浦だ。対岸の半島に渡って有料駐車場にとめるが、先客の車は釣師が殆んどだ。
すぐ傍の大賀神社の石段を上がって巨木の祠に手を合わせ、元へ戻って東方の山上にひときわ目立つ鳥居を見ながら橋を渡り、階段を上る。上の台地に建つ白亜の建物は相賀小学校跡を利用した多目的施設の海ぼうずだ。裏山に上る調子で相賀湾を振り返りながら登ると鳥居の建つ浅間山祠だ。その少し先の丘が紺碧の五ヶ所湾の美しい浅間山だ。小ぶりのウラジロの茂る明るい尾根道をしばらく進むと相賀浦の高だ。この辺りから深い羊歯が生い茂り、抜き足差し足で進むが、女郎蜘蛛?の巣を払うのに忙しい。R260の相賀トンネル東口の道とP216で合流、左折して一つピークを越えてから、所々に丸太階段の残る急坂を登ると局ヶ頂山頂だ。足下に山間の塩竈浜(しゅうがはま)や海跡湖がたたずみ、南に広がる熊野灘の大海原が雄大だ。
(朝日に映える海ぼうずへ) (小学校跡の多目的施設海ぼうず)
(鳥居に向って斜面を上る)
(浅間山祠) (明るい浅間山ピーク) (好展望の薮っぽい道を行く)
(左に五ヶ所湾を望む)
(相賀浦の高)
(シダ薮の道を行く)
(女郎蜘蛛?の巣払いに大忙し)(P216トンネル分岐を左へ下る)
(急坂を登ると局ヶ頂)
(局ヶ頂から塩竈浜を見下ろす) (熊野灘大展望の局ヶ頂) (山頂から獅子ヶ岳方面を望む)
時折垣間見える熊野灘を楽しみながら樹林帯尾根をしばらく西へ下ると西峰だ。ビューポイントに点在する古びたベンチのある尾根道をだんだん近くなる海跡湖や塩竈浜を左下方に眺めながら下ると道行分岐の峠だ。道行から来た林道のような広い道と合流、照葉樹の森をジグを切ってなだらかに下ると海跡湖だ。海跡湖は周辺に灌木が茂る濁った水の池だ。石ころの道を抜け、塩竈浜辺に着くと、岬に挟まれた青い海が爽快だ。砂浜に足を取られながら東進、取り付き点が分からず、稜線めがけて急坂を登ると羊歯のジャングルだ。明るい上辺が間近に見えているが、丈余の羊歯は絡まりあって手強く前進不可能、元へ戻ったがシダ薮の手ごわさを実感。やっと踏み跡発見、急な尾根道を急登、途中のビューポイントで美しい塩竈浜を振り返りつつ登りつめるとP207だ。先程の薮との格闘で体力消耗、時刻もお昼時、大休止の昼食だ。
(局ヶ頂から熊野灘を望む)
(明るい樹林帯尾根を下る) (西峰から南尾根へ) (急な南尾根を下る)
(左に見える塩竈浜や海跡湖) (所々にある古びたベンチ)
(道行分岐の峠から塩竈浜へ)
(広い道を下る) (水の濁った海跡湖) (塩竈浜を砂に足をとられて歩く)
(迷い道でシダ薮敗退)
(見晴し点から塩竈浜を振り返る) (P207で大休止)
少し登り、開けた明るい局ヶ頂分岐で山頂を左に分け、樹林帯尾根を少し下ると、いよいよ赤石鼻へ続く断崖の道だ。樹林で覆われた所や露岩上の道が交互の現れ、100〜200メートル下方に砕ける白波に肝を冷やしながら、熊野灘絶景の道を進む。赤石鼻で方向を北に変え、樹林帯の斜面を適当に下る。海岸に近寄ると断崖なので山側につかず離れずトラバース気味に下り、網代浜に降り立つ。網代浜を北上、目印の黄色のブイのぶら下がった地点のロープを頼りによじ登り、疎林帯の斜面をトラバースしながら一山越すと米子浜だ。波打ち際は綺麗だが、大波が寄せる限界周辺の浜辺はポリ瓶やブイなどのプラスチックごみ、板切れなどの材木片の集積場だ。ここから手書きの表示や山道が現れ、途中に祠もある山道を登りつめると好展望の相賀浦の頭だ。相賀浦漁港を正面に見て広い道を下り、階段で左へ下って街中に入り、漁協の魚販売の有線放送を聞きながら駐車場へ帰りついた。あすのコブシ嶺に備えて尾鷲の夢古道の湯で疲れを癒やし、(道の駅)海山で車中泊だ。
標高は低いが局ヶ頂を中心とする展望豊かな稜線、赤石鼻周辺の熊野灘を眺めつつ歩く岩稜、塩竈浜などの海辺などが印象に残るコースだ。あまり歩かれていない稜線には羊歯が繁茂し、踏み跡を外したときのシダ薮コギは論外だ。コース全体に茶色の手書き表示があって助かるが、赤石鼻から米子浜までのルートがやや不明確だ。
(局ヶ頂分岐を赤石鼻へ)
(見晴し尾根をなだらかに下る) (スリル満点の崖上を行く)
(風光明媚な南伊勢) (熊野灘の絶景の崖を進む)
(網代浜)
(黄色ブイが米子浜への上り口)
(薄い踏み跡を辿る) (米子浜)
(相賀浦への上り口) (祠もある山道を辿る)
(相賀浦の頭)
(漁港を正面に見て尾根を下る)
(相賀浦漁港)
(相賀浦有料駐車場帰着)
★道で出会った花(花は見かけず)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・2万5千分の1地形図 贄(にえ)浦、相賀(おうか)浦
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