コブシ嶺(1411.0m)


★ひとこと   「橡山林道からブナ林の道で木組峠を経てコブシ(マブシ)嶺へ」

コブシ嶺から尾鷲湾を望む
   
★行った日   2018年11月24日(土)  快晴   単独
 
★コース

(道の駅)海山(6℃)5:38(R42、県道760、橡山林道)=6:30橡山林道ゲートP6:40→7:11地蔵峠登山口7:17→古和谷分岐7:48→又口辻7:57→神明水(水なし)8:34→8:57新木組峠9:05→光山登山道分岐9:30→木組峠9:39→一本木10:00→2500展望地10:36→11:08(1411.0m)マブシ嶺11:22→11:38 2500展望地(昼食)12:06→一本木12:28→木組峠12:50→光山登山道分岐13:00→光山分岐13:13→腰森谷登山口13:48→地蔵峠登山口14:12→14:40橡山林道ゲートP14:50(橡山林道、県道760、R42、県道778)=夢古道の湯(県道778、R42)=(道の駅)海山17:00

 大台ケ原から南へ伸びる尾鷲道の中間点に位置するコブシ嶺だ。ここから南は未踏区間なので地蔵峠から訪れる計画だ。橡山林道ゲートを起点に地蔵峠登山口から木組峠経由コブシ嶺を経て腰森谷登山口へ下る計画だ。煌々と輝く満月に見守られて(道の駅)海山を出発、西方向のすぐ先から県道760に入り、便石(びんし)山の北側を回るように又口川沿いに進み、前方通行止地点で戻る方向の橡山林道に入る。一車線ながら舗装路のくねくね道で高度を上げ、橡山稜線越えの水無峠で視界が開け、ここから地道だ。満月の浮かぶ黎明の大台ケ原から東へ伸びる稜線を時折眺めながら、バーストしないように慎重に尾根道を徐行、明るくなってきた数台分のスペースのあるゲート前に一番で路駐だ。
 朝日に染まりだした稜線を眺めながら林道を30分ほどゲートから進むと切り通しの地蔵峠だ。登山口には詳細な道標があり、要所にあるNTRCさんによる詳細な道しるべや登山道維持に感謝だ。ロープ場の急坂をちょっと登ると尾根に上がり、なだらかな明るい樹林帯の尾根道をしばらく辿ると古和谷分岐だ。尾鷲道を通しで歩くにはこの分岐から古和谷を下る。すぐ先の又口辻で竜辻や中の峰を通る尾根道とトラバースルートに別れているが、尾根道は帰りに通ることにしてトラバース道を進む。また、又口辻は尾鷲道開設当時の尾鷲へ向うルートの分岐点でもある。文字通り斜面に付けられた起伏の少ない水平道をしばらく辿ると水のない神明水を経て新木組峠だ。ここで又口辻で別れた尾根道と合流すると共に、木組峠へ向うトラバースルートと県境稜線を辿る尾根道に別れる。表示によればトラバースルートは崩落が多くリスクが大きいらしいので尾根道を選ぶ。ヒメシャラに食い込んだ火の用心マークを後にしてなだらかに稜線を登るとしばらく好展望の尾根道だ。西に荒谷山から又剣山へ連なる竜口尾根、その彼方に釈迦岳から八経ヶ岳に伸びる大峰山脈、前方にはこれから向うコブシ嶺が鮮やかだ。しばらく葉を落とした明るいヒメシャラ、ミズナラ、ブナなどの樹林尾根を進み、稜線を正面に見て光山登山道分岐を左へ少し下ると木組峠だ。この光山登山道分岐点は道標がなければ分かり難い地点だ。

  (橡山林道ゲートを出発)  (朝日に映える山稜下の林道を行く) (地蔵峠登山口の道標)

(地蔵峠登山口から急坂を登る) (なだらかな尾根道を進む)    (古和谷分岐を直進)

 
  (又口辻で尾根道分岐)      (トラバース道を進む)      (水のない神明水)

  (新木組峠で尾根道合流)     (食い込んだ火の用心)      (県境稜線を行く)


 (竜口尾根と大峰奥駈を望む)      (コブシ嶺を望む)         (光山登山道分岐)

 荒れた沢の右岸沿いに西へちょっと下り、新木組峠から来たトラバース道と合流して稜線西側の爽やかな広葉樹林を進む。コブシ嶺付近でテンパクした尾鷲へ向う男性単独行と挨拶、元気に下って行かれた。稜線出合の一本木を過ぎて再び稜線西側の樹林帯を進み、又剣山が正面に望める1250展望地から急坂だ。上方にコブシ嶺を見ながら崩壊した沢筋手前の稜線を霜柱を踏みながら喘ぎながら頑張ると大展望のコブシ嶺だ。山頂は地肌の露出した丸い丘、大展望の広場だ。きょうの見晴しは優れもの、紺碧の空を背景に、西方の竜口尾根の向こうに大峰山脈がはっきりと横たわり、東南には尾鷲湾界隈の山々や熊野灘が雄大に広がっている。


      (木組峠)       (新木組峠へトラバース路分岐)  (一本木の尾根道を北上)

 (葉を落としたブナの森を行く)    (Ca1250展望地)     (急斜面からコブシ嶺を望む)

   (最後の上り急斜面)   (コブシ嶺から竜口尾根を望む) (山頂から尾鷲湾方面を望む)

              (コブシ嶺山頂から大峰山脈と竜口尾根を望む)
 

                (コブシ嶺山頂から尾鷲方面を望む)
 

 山頂で大展望を独り占めして贅沢な時間を過ごして下山開始だ。1250展望地で大休止の昼食後、木組峠の先の光山登山道分岐へ戻る。ここで気が変わり、新木組峠から尾根道を辿るつもりだったが、林道終点の腰森登山口へ下ることにして光山方面へ尾根を辿る。シロヤシオもある葉を落とした高木の尾根をしばらく東進、数本の高木が倒れているピークの手前から直進の光山へ向う尾根と別れて右の南枝尾根を下る。しばらく自然林を下るがすぐに針葉樹林に入り、目印通りに急な枝尾根を下り、道標が指し示すように尾根から左へ下って谷沿いの道を進むと橡山林道終点の腰森谷登山口に飛び出す。車も走れる林道で二筋の谷を渡り、なだらかに上ると往路の地蔵峠だ。途中で陶土採集中の人と挨拶を交わし、林道をなだらかに下ると先程の人の車と2台だけ残っているゲートだ。帰途、水無峠付近で大台ケ原から東へ伸びる山塊が望めるが、特に樫山の西にP956、P872を経て清五郎滝へ落ち込んでいるギザギザの岩尾根が壮観だ。きょうも昨日と同様、夢古道の湯で疲れを癒やし、あすの亥谷(いがたに)山に備えて(道の駅)海山で車中泊だ。
 距離は16キロ近くあるが標高差は540メートルしかなく、しかも大半がアップダウンの少ない平坦路、大台ケ原から訪れるルートとしんどさはほぼ同じだ。稜線や山頂から大峰山や竜口尾根、尾鷲湾や熊野灘の展望が優れものだ。登山道には植林帯は少なく、ヒメシャラ、ミズナラやブナなどの広葉樹林が美しい。このような美しい自然にも拘らず晴天の土曜日でも一人の登山者に会っただけ、独り占めするのはもったいないほどだ。一人よがりながら、これで高見山から尾鷲まで不完全ながら日帰り一気通貫完成だ。


   (コブシ嶺から下り始める)       (斜面の崩落部)      (1250展望地で大休止)

  (光山登山道分岐まで戻る)  (シロヤシオの多い稜線を行く)(光山分岐で尾根を別れて下る)

     (自然林を下る)          (植林帯を下る)          (谷沿いに下る)

 (林道終点の腰森谷登山口)    (林道の地蔵峠を下る)       (橡山林道ゲート帰着)

                (水無峠から大台ケ原方面を望む)
 

★道で出会った花(花は見かけず)

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  川合、引本浦

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