★ひとこと 「マキノから赤坂山を経て寒風へ湿雪強風の展望尾根周回」
赤坂山から琵琶湖を望む
★行った日 2020年2月11日(火祝) 曇時々晴 稜線風強し 単独
★コース
高槻5:32(名神)=京都東IC(湖西道路、R161、県道287)=7:18マキノスキー場駐車場7:44→赤坂山登山口8:00→9:11ブナの木平9:17→10:26SS着10:38→粟柄峠10:41→10:26(823.8m)赤坂山10:38→11:41休憩11:52→P841肩12:12→12:58(859m)寒風13:33→14:11展望所14:15→西山林道分岐14:27→14:48寒風登山口(SS脱)4:57→15:08マキノスキー場駐車場15:20(県道287、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻17:47
ここ数日やっと今年初めての本格的寒波が襲来、しかし明日からまた暖かくなり傘マークの連続だ。近郊の雪山歩きは今日しかないとの思いから、SS(スノーシュー)山歩きで恒例の赤坂山だ。黎明の比叡山から蓬莱山にかけて麓まで雪化粧だが、温度は2℃で湖西道路の路面は濡れており、平地では昨夜は雨模様のようだ。早朝から交通量の多いR161を、重い湿雪を心配しながら北上、お馴染みの朝日に映えるメタセコイヤ並木を通って積雪約20センチのマキノスキー場駐車場(千円)に到着だ。
気温はマイナスではないが除雪した路面はツルツル、チェーンアイゼンをつけて朝日に輝きだした山並みを正面に見ながら人影のまばらなゲレンデわきから出発だ。赤坂山登山口から半分雪に埋もれた丸太階段を上り始めるが、ここ数年来の体力弱体化に加えて今冬初めての重い冬靴で歩く雪道の負荷が重荷となってすぐに息切れ、ゆっくり歩を進める。調子の滝を左に分けた先の平地Ca360で梢越しにゲレンデを見下ろしながら息を整え、少し勾配の緩くなった雪道を木漏れ日を浴びながらゆっくり進む。美しい松林の自然林を過ぎて、木の幹の小さな標識「△483」の処から急坂を回りこむと東屋のあるブナノキ平だ。積雪は20〜30センチ位でかつて掲示板に腰掛けて休憩したのが夢のようだ。西側から上ってきた沢筋へ下り、堰堤を越えた先で幅広のトラバース道に入り、ブナ林の支尾根をジグザグに高度を稼ぎ、鉄塔下を通り過ぎると灌木帯となり間もなく粟柄峠だ。稜線は強風、ここから先はもぐるのでSSを履くべく少し戻って今冬初めての装着だ。苦労してバンドを何箇所も締め付けていると、付近で装着していた人は新型らしくラチェットで簡単に履いて行ってしまった。用具の進歩は日進月歩旧人は遅れるばかりだ。風が強いのでフードを締め付けなおし、久しぶりのSSの感触を確かめながら出発だ。強風帯のため雪が吹き飛び、沈み込みもなく雪面によく食いついて快適に進み、傍らの石仏に手を合わせ、頑張って頂上直下の急坂をしのぐと赤坂山三角点の小広場だ。展望は雄大、青空だが黒雲が垂れ込め、近くの越美国境や江越国境の山波は望めたが白山は霞の彼方だ。
(朝日に映えるメタセコイヤ並木)(積雪20センチのスキー場) (赤坂山登山口)
(急な丸太階段を上る) (なだらかな自然林を行く) (△485の下を進む)
(ブナノキ平の東屋) (堰堤へ沢筋を行く)
(沢筋からトラバース路へ)
(ジグザグに高度を上げる) (ブナ林を進む)
(強風の灌木帯へ)
(粟柄峠手前でSS着) (峠の傍らの石仏)
(初SSで急坂登り)
(赤坂山から360度の展望、北〜東〜南〜西〜北)
強風に追い立てられるように山頂を後にし、白く輝く湖面を正面に見ながら粟柄峠へ下る。峠から踏み跡のない稜線を寒風めざして登り始める。ささやかなシュカブラの並ぶ稜線を登り、鉄塔を過ぎ、なだらかな平原状の尾根を気ままに歩く。稜線の方向が西南から西北に変わる地点にはブナ林が広がり、無風地帯のため積雪もあって20センチほど沈み込むので適当な止り木で一服だ。幸運にも同方向に向かう10人ばかりの団体さんが通り過ぎ、しんどいラッセルから無罪放免だ。P841肩に向う地肌が所々露出した強風の稜線を登り、ピークで休憩中の団体さんを追い越して下り坂だ。下りはトレースがなくても楽、夏道より西寄りの樹林帯のバージン雪面を惰力に任せて下るのは快感だ。鞍部から湿雪を踏み締めてなだらかに上り、縞模様の雪面が美しいブナ林を少し進むと寒風だ。ブナの根元を整地してSSを脱ぎ、無風の木漏れ日の雪景色を堪能しながら定番の昼食だ。寒風は赤坂山より琵琶湖に近いだけあって、伊吹山や鈴鹿北部の山並、大谷山の彼方に比良山系の山々などがはっきり望めた。あわよくば大谷山ピストンも選択肢にあったが、いかんせん意気込みに体力がついていかないので、素直に下山することにした。
(赤坂山三角点) (赤坂山から三国山を望む)
(粟柄峠へ下山開始)
(鞍部からバージンの尾根筋へ) (ささやかなシュカブラ)
(強風の雪稜を登る)
(無風のブナ林で小休止) (美しいP841肩へ続く稜線)
(P841肩へ強風の稜線を登る)
正面にマキノの山里、右手の稜線の先には大谷山を眺めながら展望尾根を下るとブナ林に入る。芋掘り畑のように掘れまくった踏み跡をなるだけ避けて、縞模様の美しい木漏れ日のブナ林を快調に下り、杉大木の密集した樹林帯に入るとP562だ。すぐ下の展望地からマキノや琵琶湖が美しい。しばらく支尾根をジグザグに下ると西山林道分岐、左のトラバース道に入って道なりに下ると旧ゲレンデ上端だ。下方のゲレンデを眺めながら下り、寒風登山口でSSを脱いで家族連れで遊ぶゲレンデの横を下ると駐車場だ。白鬚神社辺りから混み始めた恒例の休日渋滞の中、1時間余分にかかって帰阪した。
湿雪の新雪を心配したが、強風のため稜線は薄雪程度、樹林帯のみ沈み込み20センチ程度で、大きな支障なくSS漫歩が楽しめた。いつもながら赤坂山から寒風までの展望豊かな稜線が素晴らしい。ただ、年々重い冬靴やSS歩行が重荷となり、いつまで雪景色が楽しめるのかが心配だ。
(ブナ林は終わり急坂へ) (P562の大木)
(展望地から眼下のマキノ)
(旧ゲレンデ上端)
(寒風登山口)
(スキー場横を戻る)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 比良山系・武奈ヶ岳
・2万5千分の1地形図 駄口(だぐち)、海津
Homeへ