★ひとこと 「有馬氷瀑群から紅葉谷東尾根経由六甲最高峰を経て魚屋道へ」
有馬の氷瀑のなかで最も立派な七曲滝
★行った日 2021年1月10日(日) 晴一時曇 単独
★コース
高槻(-4℃)7:21(名神、中国道)=西宮北IC(R176、県道51)=8:17RW有馬温泉駅P(-5℃)8:21→炭屋道分岐8:39→白石谷分岐8:55→9:05七曲滝分岐(七曲滝)9:41→9:50百闡齦ェ岐(百間滝)10:37→10:50休憩(Cアイゼン着)11:03→車道出合11:32→12:00(931.3m)六甲最高峰(昼食)12:30→一軒茶屋12:34→聖宝寺公園分岐13:00→炭屋道分岐13:07→魚屋道登り口13:32→13:39RW有馬温泉駅P13:50(県道51、R176)=西宮北IC(中国道、名神)=高槻14:45
数日前から数年に一度の大寒波が襲来、北陸地方を中心に大雪被害が発生し、高槻でも昨日-5℃を記録して芥川の緩流部が凍結し、コサギが氷上にたたずむ姿が見られた。きょうの太平洋側は晴れの予報、この機を逃さず有馬の氷瀑見物だ。裏六甲に積雪があれば有馬周辺の急坂でスリップの恐れがあるのでチェインを持っているがギブアップも考えて自宅を出発だ。有馬に近づいても−5℃だが一片の雪もなく、時節柄人影の殆んどないうら寂しい温泉街を通って順調に駐車場到着だ。
昨年末と同じ道を辿って紅葉谷道を進み、白石谷を左に分けて直進の丸太階段を上る。迂回路の柵のある分岐から谷筋へ下り、滑り易い谷筋の蟇滝ルートを敬遠して、崖をへつって進む高巻きルートを選択し、渇水状態のゴルジュを抜けると完全凍結した斜瀑気味の落差20mの七曲滝だ。何回か訪れているが今まで見た中で最も華やかな氷の芸術作品だ。しばらく見とれてから元へ戻って紅葉谷道を少し登り、百間滝分岐を左へ入る。少しなだらかに下った先で崩落斜面を高巻く難所だ。下方を見ないようにして倒木をかいくぐり、急斜面をなんとか通過したが、すぐ目の前の小尾根に別のルートがあり、帰りに通ったこのルートがお勧めだ。あとはしっかりした道が続き、百間滝の落ち口をかすめてジグザグに下ると右手谷筋にかかる落差30mの百間滝だ。近くで見上げると迫力ある滝で、他の七曲滝や似位滝と異なって幅広く布状に一面に凍りついたすだれ状の氷瀑だ。百間滝のすぐ先の右谷筋にかかるのが落差30mの似位滝だ。見た目は4段にわたってV字峡の岩壁を流れ落ちる優美な滝だ。いずれの滝も水量が少なく非凍結時は滝としてはそれほどでもないが、厳冬期に飛沫が凍りつくと華麗な姿だ。有馬温泉へはゴルジュの谷筋を下ると白石滝の前へ戻れるが、六甲山頂をめざすので小尾根を経て尾根へ戻る。
(有馬温泉駅Pただいま-5℃) (駅横から紅葉谷道を出発) (新設された巨大な格子状擁壁)
(炭屋道出合付近を下る) (白石谷道を左に分けて直進)
(紅葉谷道の丸太階段を上る)
(迂回路の柵から七曲滝へ分岐) (崖をへつって進む) (完全凍結した七曲滝)
(薄雪の斜面を下る) (百間滝全景) (百間滝は巨大な一枚滝)
(何段にも連なった似位滝) (崩落斜面は通らずに急坂を登る)(分岐へ戻らず尾根を直進)
百間滝分岐から紅葉谷道へ戻らず、まだ通ったことのない紅葉谷東尾根を南へ向かう。薄雪のヤセ尾根もあるので途中でチェインアイゼンを履き、踏み跡の多い尾根道を辿るが、すぐに多くの踏み跡の主は戻ったらしく、薄い踏み跡を進む。地形図を眺めると、危険個所のないまばらな等高線の並ぶ尾根なので六甲全山縦走路めざして前進だ。ミヤコザサの笹藪を過ぎると広い道が現れ、間もなく車道出合だ。逆に下る時は、ガードレール上のカーブNo.96が目印だ。アップダウンがしんどいので車道で六甲最高峰をめざすが、途中で左を飛ぶ神戸市救助ヘリを見かけ、何事もないことを願う。六甲最高峰広場は気持ちよく晴れ渡り、このところの寒波で透明度も抜群で、東の大阪湾の彼方に梅田のビル群やアベノハルカスまで望め、眼下の六甲アイランド越しの光る海が美しい。ただ、山頂にはハム仲間のテントが並び、ラグチューを楽しんでいたが、大声で喋っているのがいただけない。山頂のいつもの場所で定番の昼食後、一軒茶屋から魚屋道を下る。木漏れ日を浴びて歩き易い遊歩道を快調に下り、魚屋道登り口から駐車場へ向かうが、コロナの影響か、いつも操業している炭酸せんべいの工場のシャッターが日曜にもかかわらず閉じているのが寂しい限りだ。ロープウエイ有馬温泉駅まで戻ると、救急車と数台の消防車のお出迎えだ。駐車場の管理人によれば、氷瀑付近で高齢者の滑落事故があったそうだ。昼頃の救助ヘリもこの事故の関連と思われ、私たちもより慎重な行動が必要だ。
氷瀑見物は空振りが多かったが今回はばっちり最高のコンディションで有馬の氷瀑、七曲滝、百間滝や似位滝の氷の華を楽しむことができた。また、初めての紅葉谷東尾根は藪や崖もなく安全に通れることが確認できた。なお、氷瀑近辺は危険な所があり、滑り止めなど慎重な装備と行動が望まれる。
(紅葉谷東尾根をそのまま直進)
(笹原尾根を進む) (広い道が現れる)
(カーブNo.96で車道に合流) (上空を飛ぶ神戸市救助ヘリ) (車道を六甲最高峰へ)
(ハムの多い六甲最高峰広場) (自衛隊のパラボラアンテナ) (山頂から光る海を望む)
(六甲山頂から梅田ビル群〜アベノハルカスを望む)
(竣工間近の一軒茶屋の施設)
(魚屋道を下り始める) (快調に下る)
(美しい木漏れ日の炭屋道分岐)
(魚屋道登り口)
(救急車と消防車が出迎えのP)
★道で出会った花(花はなし)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 六甲・摩耶・有馬
・2万5千分の1地形図 有馬、宝塚
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