五台山(664.6m)

 

★ひとこと   「独鈷の滝から藤の目渓谷経由五台山を経て美和峠へ周回」

五台山山頂からの眺め


★行った日   2023年10月12日(木) 晴時々曇 単独

★コース

高槻5:50(府道46、府道407、R372、県道306)=丹南篠山口IC(舞鶴若狭道、北近畿豊岡道)=氷上IC(県道7、県道283)=7:55岩滝寺P8:00→独鈷ノ滝8:10→浅山不動尊8:16→二股8:32→9:07一ッ岩9:13→小峠9:30→10:05(654.6m)五台山10:19→(645m)小野寺山10:28→11:19(566.4m)鷹取山11:40→美和峠11:55→独鈷滝12:29→12:34岩滝寺P12:41(県道283、県道7)=氷上IC(北近畿豊岡道)=春日IC(道の駅丹波おばあちゃんの里)(県道69、県道97、県道300、R173、R372、府道407、府道46)=高槻15:12

 涼しくなってきたので、十数年ぶりに氷上の五台山だ。兵庫県北部の山々に出かける時に、氷上ICを過ぎると北近畿豊岡道から右手に見える台形の山が五台山だ。氷上ICから県道を北上、独鈷の滝の大きな表示に従って右折、2`ほどで車道終点の岩滝寺Pだ。
 駐車地から対岸の岩滝寺の伽藍を見上げながら、改修された渓流に沿って車道を進むと突き当りが金網ゲートだ。十数年前の写真からたどるおぼろげな記憶とは雰囲気が異なる感じだ。風情のある石橋や川辺の庭園も根こそぎ姿を消している。帰宅後ネットで調べると、六甲山系にも同様な被害をもたらした2014年8月の台風11号豪雨による大災害が原因だ。ゲートから渓流沿いに石畳の道を上り、やがて左手に高さ15mほどの素直に流れ落ちる独鈷の滝を見ながら、新しい急な階段を上る。最上階まで上ると岩棚があり、岩壁の裂け目にはめ込まれたように浅山不動尊が祀られている。兵庫歴史博物館によれば、「弘法大師が独鈷(法具の一種)を滝の大蛇に投げつけて退治し、そばの岩窟に祀って供養した」が独鈷の滝と浅山不動尊に関する伝説だ。岩棚にて、この先を眺めて難路を予感、不動尊に手を合わせて岩塊の道を登り始める。下山時に下る予定の急峻な美和峠を右に分け、岩壁をへつる道を進むと左下に二筋になって流れ落ちる不二の滝が樹間から見えてくる。その先で突然歩道消滅、梯子で河床へ、ドボンを避けながら左側をへつりながら進み、改修工事の終了した二股の広い河床を表示通りに左股へ進む。河川敷の行き止まりから右の擁壁へよじ登り、急な石段を上って河床に下り、アケボノソウの咲く石ころの谷筋を遡る。

    (岩滝寺Pを出発)      (金網ゲートを通り抜ける)  (渓谷沿いに石畳の道を上る)

 (落差15mほどの独鈷の滝)    (急な石段から振り返る)    (岩窟の浅山不動尊)

  (美和峠を右上に見て直進)     (岩壁沿いの道を行く)     (左下に見える不二の滝)

  (道が消え梯子で河床へ)     (梯子を振り返る)       (岩壁をへつって進む)

(改修工事の完成した二股を左へ)(擁壁によじ登り石段を上る)  (河床に咲くアケボノソウ)

 荒れ果てた藤の目渓谷をしばらく登って旧来の登山道に合流、荒れてはいるが下流域ほどではない谷筋を遡る。大岩の鎮座する一つ岩で小休止、新しくできた?作業道と合流、少し進んでから谷筋の山道を登る。やがて谷筋と別れ、植林帯の斜面をジグザグにしばらく登ると小峠だ。イリズミ谷(岩滝寺Pの西から北東に上っている谷筋)を左奥に分け、右へ進む。急な尾根筋を登り、途中から植林帯をトラバース気味に登っていくと稜線出合だ。小野寺山を右に見送って、左へ緩やかに登ると五台山三角点広場だ。山頂には文殊菩薩の石像が安置され、展望テラスも以前の朽ちかけた丸太製から立派なテラスに改修され、山頂からの眺めは最高だ。きょうは透明度が高く、氷上盆地を中心に、近景の五台山山塊や遠景の東南の三岳から西の千ヶ峰まで西方向が望めた。

     (河床を進む)        (元の登山道に合流)    (藤の目渓谷の谷筋を登る)

      (渓谷を遡る)       (一ッ岩で作業道に合流)     (作業道を進む)

 (作業道から谷沿いの山道へ)   (植林帯をジグザグに登る)       (小峠)

  (五台山/小野寺山分岐)      (五台山三角点)       (五台山山頂展望台)

                  (五台山山頂から西方を望む)

 山頂からの景観を楽しんでから下山だ。先程の分岐点からシャクナゲの道を穏やかに登ると小野寺山だ。途中の表示では展望所とあり、山頂には方位盤があるが、周囲の灌木が成長して殆んど視界が利かないのが残念だ。山頂から水分稜線を下る。主に植林帯の旧氷上町側は加古川で瀬戸内海へ、落葉広葉樹の森の多い旧市島町側は由良川で日本海に流れている。Ca500付近の平坦部で作業道と一時並走、左は広葉樹林、右は針葉樹林の稜線をなだらかに下る。鞍部から標高差100mの急坂を再々息継ぎ休憩をしヒーヒー云いながら登ると鷹取山三角点広場だ。ここも山頂周辺の樹木が成長して見晴しはあまりよくないが、梢越しに、北の親不知から東南の三岳まで東方向が望めた。小休止後、急坂を下るとすぐに旧氷上町と旧市島町を結ぶ美和峠だ。峠には市島町と氷上町の立派な道路標識が立ち、この峠道は県道か?。峠から植林帯を等高線に添うように緩やかに下ると崩落した倒木で埋まった枝沢に遭遇、踏み跡に従って下方を横断して対岸へよじ登る。地形図から、この枝沢を辿ると往路の二股に合流する枝尾根の一つだ。二股崩落の際、倒木を伴った土石流が二股に押し寄せ、独鈷の滝を流れ下り、岩滝寺周辺を崩壊させたと想像される。支尾根から急峻な谷筋に入り、石車に乗らないようにソロソロ下ると下方に浅山不動尊が見え、間もなく往路と合流だ。不動尊にご挨拶後、滝壺まで行ってマイナスイオンに満ちたしぶきを少し浴びる。よくここまで改修したものと思いながらPに帰り着いた。帰りは、春日の道の駅丹波おばあちゃんの里で枝豆をゲット、三岳の北を通る改良された一般道で帰阪した。
 藤の目渓谷の登山道は壊滅的な被害を被り、関係者のご努力で改修されたが、二股付近に一部危険個所も残っているので注意が必要だ。しかし、五台山頂上からの展望は、それまでの苦労を帳消しにする以上の素晴らしさだ。旬を迎えた篠山の枝豆ゲットも目的の一つだったが、個人的な見解ながら、今年の酷暑の影響か、私の買ったものは実りが悪く例年のようなふくよかな大粒黒豆の味わいが少し乏しいようだ。

(分岐点からシャクナゲの道を登る)(小野寺山山頂の方位盤)   (展望の乏しい小野寺山)

  (分水の植林帯尾根を下る)      (急坂を登る)     (灌木の成長した鷹取山三角点)

    (急な尾根を下る)       (旧町界の美和峠)       (倒木で埋まった枝沢)

     (枝沢を渡る)           (急坂を下る)       (下方に見える浅山不動尊)

   (独鈷の滝壺にご挨拶)      (ゲートへ帰着)         (Pから岩滝寺を望む)

★道で出会った花

      イヌホウズキ          ヤブミョウガ            コウヤボウキ


      アケボノソウ           マツカゼソウ           ミヤマママコナ


★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  黒井

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