鏡山(384.5m)


★ひとこと   「竜王町からササユリ咲く荒川谷源流から鏡山を経て鳴谷へ」

ササユリ

★行った日   2024年6月8日(火)  晴時々曇   単独
 
★コース

高槻4:54(名神)=竜王IC=5:57竜王町観光P6:03→滝不動6:16→鏡山新道登り口6:53→7:27野外活動センター7:34→荒川谷入口7:40→のどの千軒8:13→ややうみ坂8:23→8:41野外活動センター分岐8:52→9:28(384.5m)鏡山三角点9:35→鏡山9:39→雲冠寺9:53→10:15鳴谷池東屋10:24→10:51竜王町観光P11:00(R477)=道の駅かがみの里(R8、R1)=瀬田東IC(京滋BP)=高槻13:00

 梅雨入り寸前の晴れ間に、湖南にある鏡山界隈の初夏の花探索だ。夏至が近づくと日の出も早くなり、朝早く車を東へ走らせるときは眩しく、特に上り坂ではサンバイザーだけではお手上げだ。そんな名神を竜王ICで出ると竜王町観光Pはすぐだ。
 車の止まってない三井アウトレットパークの広いPを眺めながら、登山口手前の水源池臨時Pへ入る。最奥から山道に入ると四差路があり、左折してしばらく進むと滝不動の鳥居だ。すぐ先の不動明王が睨みを利かす不動滝は渇水のチョロチョロだが冷気一杯だ。傍らの山道に戻り、岩盤の露出した谷筋を滑らないように注意して登る。羊歯に覆われた道端には所々でアセビに似たネジキやガンビが満開だ。ガンビ(雁皮)はコウゾやミツマタとともに和紙の原料だが、他の2者に比べて成長が遅く栽培不可、滑らかさと光沢を特徴とし、湖南のなるこ和紙が知られている。ぬかるんだ道をしばらく進み、分水地点を越えた先で鏡山新道を右に分け、直進は沢筋に沿う道だが左の林道に合流だ。間もなく希望ヶ丘文化公園の草原沿いの道となり、ノイバラやコバンソウが陽光に輝く草原から中央道に合流、先程の沢沿いの直進路とも合流してしばらく進むと野外活動センターだ。まだ早いので静かな無人のベンチで小休止だ。

   (竜王町観光Pを出発)   (登山口手前の駐車場を奥へ)    (四差路を左へ)

   (滝不動の鳥居へ)       (チョロチョロの不動滝)     (睨みをきかす不動明王)

   (谷筋の岩盤を登る)       (谷筋に咲くネジキ)      (ガンビも満開)

 
   (ぬかるみの道が続く)       (鏡山新道分岐)       (沢沿いの車道を進む)
 
  (ヤマモモの木の下を行く)       (中央道を行く)     (野外活動センターで小休止)

 センターから山沿いに進むと荒川谷源流入口だ。貯水池横の藪っぽい道から二股を左折してのどの千軒へ向かう。羊歯の茂る緩斜面の谷筋を渡渉を繰り返しながら進む。渡渉点にはタツナミソウが咲き、羊歯原の合間にササユリが数輪だけ陽の光に輝いていたが、期待したカキランやハナショウブは未だのようだ。羊歯の藪コギ道をしばらく進むと、のどの千軒跡だ。湖北の近江坂古道で若狭湾側の能登越から能登野に下ったことがあるが、掲示によれば朝鮮半島から新天地を求めて渡ってきたルートとも想像され、感慨深いものがある。羊歯原を少し行くと極楽寺跡を経て稜線出合のややうみ坂だ。直進は篠原方面、右折して稜線を東の鏡山へ向かう。最初のピークで野外活動センターを右に分け、雑木林の尾根道を登りつめ、星ヶ峰を左に分けると鏡山三角点ピークだ。

   (荒川谷源流入口)     (すぐ白ササユリがお出迎え)    (荒川谷源流は左へ)

  (朝日に眩しいササユリ)       (羊歯の道を行く)     (渡渉地点に咲くタツナミソウ)

    (羊歯の藪コギ)         (のどの千軒跡を行く)      (ネジキ咲く極楽寺跡)

  (ややうみ坂で稜線出合)    (爽やかな尾根道を東進)     (鏡山三角点)

 山頂から南の視界が開け、竜王山など湖南の山並みを遠景に野洲川流域の山里が広がっている。また、山頂の大岩の間にはイヌツゲが小さな花を咲かせている。イヌツゲは将棋の駒や櫛などに使われる高級木材のツゲとは科目も異なる別物、ツゲに比べて成長が早く細工物にも使えないので「イヌ」が付いたそうだ。鏡山三角点広場から鏡山新道を右に分けた先が林間の鏡山山頂標識だ。大岩の点在する樹林帯を下り、途中の切り開きから水口丘陵の彼方に霞む綿向山など鈴鹿山脈を眺め、少し下って雲冠寺跡に寄り道だ。雲冠寺は飛鳥時代創建の古刹で信長の兵火で消失し、釈迦三尊の石像と礎石が残っているだけだ。三尊前のベンチで体幹を整え、木漏れ日を浴びながら樹林帯の遊歩道をしばらく下ると鳴谷池だ、池の畔の道端に数輪のササユリが群れて咲いていたが、荒川谷源流に咲く凛とした清楚な感じが薄れ、少しくたびれた姿だ。鳴谷池から流れ出る鳴谷に沿って下る。遊歩道から見えないが、間道で河原へ出ると石床の流れが素晴らしい。しばらく道なりに下り、棒杭ゲートを経て砂丘状の小松林を抜けると鳴谷ルート登山口だ。
 各地で30℃の真夏日だったが、なんとか緑の野山を巡ることができた。期待通りササユリの清楚な姿を見ることができ、またガンビやネジキなどが花期を迎えていた。カキラン、ノギランやハナショウブなどは数週間早過ぎたようだ。

 (鏡山から湖南の山々を望む)   (山頂に咲くイヌツゲ)      (鏡山山頂標識)

  (下山途中に雲冠寺跡へ)     (礎石の残る雲冠寺跡)    (雲冠寺の釈迦三尊像)

     (樹林帯を下る)           (鳴谷池)         (道端に咲くササユリ)

     (鳴谷の清流)        (鳴谷ルートのゲート)       (鳴谷ルート登山口)

 
★道で出会った花

      モチツツジ              ガンビ             ノギラン?


     ノアザミ?              ブタナ                コバンソウ


     ヤマモモ               ササユリ            ツルアリドウシ


     サルトリイバラ             ネジキ            ミヤマシキミ


      イヌツゲ              ニガナ              ササユリ


      ナワシロイチゴ         ハルジオン             ノイバラ

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・2万5千分の1地形図  野洲

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