★ひとこと 「立山、剱縦走第3日:剣山荘から剱岳を経て剱御前小舎へ」
別山北峰から剱岳を望む
*)ブロードバンド接続の方は画像をクリックして下さい。どの画像も大きくなります。
★行った日 2004年9月3日(金) 晴
単独
★コース
(第3日)9月3日
剣山荘5:38→6:00(2618m)一服剱6:05→(2813m)前剱6:51→8:06(2998m)剱岳8:13→前剱9:02→9:57一服剱10:00→10:16剣山荘10:27→10:49休憩10:57→11:49剱御前小舎12:30→(2874m)別山13:00→13:07(2880m)別山北峰13:31→剱御前小舎14:10→剱御前→剱御前小舎15:00
(第3日)
昨日とうって変わって快晴の夜明けだ。鹿島槍から昇る朝日で空の色が刻々と変化する。やがて、別山から剱御前に続く尾根筋が太陽に照らされ輝きだす、きょう一日のスタートだ。
約30分で登れる一服剱には多くの人が憩っている。ここから急坂を下ると武蔵のコルだ。この辺りから登りの本番となる。剱岳の岩はしっかりして登り易いがガレ場での落石を起こさぬよう細心の注意を払って歩く。特に、下りに注意する。7、8メートルの大岩の下に最初の鎖場があり、これを越えると一登りで前剱だ。これから鎖場が頻繁に現れるが、よほど手がかりがない所以外は岩角を掴んで登る方が楽だ。平蔵のコルからカニのタテバイだ。「恐ろしい」の宣伝が行き届いているが、槍の穂先へ登るのとあまり変わらないように感じた。タテバイから岩角伝いに登ると早月尾根道と合流する。すぐ下に早月小屋が見えるが、なかなか嶮しい岩尾根の急峻な上りが続いている。ここからすぐに剱岳山頂だ。文字通り360度の眺望だ。ただし、山頂の収容人数は少ないので長居せずに下山した。
早月尾根を右に見て岩稜を下るとヨコバイだ。スリル満点だが岩がしっかりしており要所に鎖とハシゴがあるので安心して下りることができる。剱山荘から5時間あれば山頂まで往復できる。
(剱山荘から鹿島槍のご来光) (朝日に映える剱御前) (これから登る一服剱)
(一服剱で憩う登山者) (一服剱を見下ろす) (武蔵のコルのガレ場登り)
(武蔵のコルから剱御前に続く稜線) (大岩) (ひたすらガレ場を登る)
(最初の鎖場) (剱沢カールの全景) (剱御前越しに薬師岳)
(大日岳の山塊) (前剱) (絶壁を鎖を頼りに移動)
(カニのタテバイ付近) (カニのタテバイ付近) (もうすぐ山頂)
(山頂から薬師岳方面)
(早月尾根)
(剱岳山頂の祠)
(下りの道標は早月尾根分岐) (カニのヨコバイ付近) (カニのヨコバイ付近)
(カニのヨコバイ付近) (ヨコバイ終わりのハシゴ) (前剱への下り)
(下山道の前剱への岩登り) (前剱から薬師岳) (武蔵コルから前剱)
(一服剱から別山) (剱沢から五竜、鹿島槍) (剱沢から剱岳)
剱山荘から剱御前小舎までの登り道からは、雄大な剱沢のなかに高山植物の絨毯が広がっているのが眺められる。もう少し早ければ草花が華やかだったと思われる。剱御前小舎で昼食後、昨日バイパスした別山へ登ったが別山北峰からの眺めは素晴らしい。特に岩の殿堂、剱岳の特等席だ。午前中に登った経路がよく分かり、あんな所をよく登ったものだと我ながら感心する。東には本年7月に歩いた後立山連峰が連なっている。僕にとっては感慨深い景観だ。別山乗越に戻ってから剱御前にも行ってみたが、あまりかわりばえしないので手前のピークで引き返した。
余談ながら夕食時、日本語の上手な単独行の外人さんと同じテーブルについた。彼は早月尾根から登り前剱側へ下りてきて、きょうで北、中央、南アルプスの百名山を完登したそうだ。テーブル全員で(彼のワインで)完登を祝して乾杯した。異国の地での単独行はなかなか大変だろうと感心した。
夕方には一瞬、日没が眺められたが夜半からガスをまじえた風が窓を揺るがせ出した。明日は大日連峰から称名滝へ下る計画だったが、台風18号も日本をうかがい秋雨前線も活発化しそうなのでどうしようかと悩みながら寝てしまった。
★道端の花
イワツメグサ(前剱) トリカブト(一服剱) キイチゴ(一服剱)
ミヤマリンドウ(剱沢) アキノキリンソウ(剱沢) ヨツバシオガマ(剱沢)
コバイケイソウの実(剱沢) ハクサンフウロ(剱沢) ウサギギク(剱沢)
トウヤクリンドウ(別山) ヤマハハコ(剱御前) 草紅葉の一部(剱御前)
★ルート断面図
★地 図
(参考地図)
・山と高原地図 剱・立山
・2万5千分の1地形図 立山、剱岳