夕張岳(1667.8m)

 

★ひとこと   「山腹や湿原に高山植物が咲き乱れる花の名山へ」

夕張岳山頂から西北方向の湿原を望む

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★行った日   2006年7月16日(日)  曇一時霧雨  単独
          
★コース

(第9日)
白金温泉5:37(道道、R237)=中富良野(道道、R452、林道)=8:04夕張岳登山林道終点8:15→馬の背・冷水コース分岐8:28→冷水の沢9:19→前岳の沢9:34→馬の背・冷水コース合流9:39→石原平10:06→望岳台10:17→前岳湿原入口10:50→男岩10:55→がま岩11:06→1400m湿原11:23→釣鐘岩11:39→吹き通し11:44→12:14(1667.8m)夕張岳12:22→吹き通し12:34→釣鐘岩12:39→1400m湿原12:48→がま岩12:59→男岩13:07→前岳湿原入口13:12→望岳台13:33→石原平13:39→馬の背・冷水コース分岐13:52→冷水の沢14:02→馬の背・冷水コース合流14:27→14:35夕張岳登山林道終点14:43(林道、R452)=夕張IC(道東道、道央道)=豊浦IC(道道)=ニセコ薬師温泉18:50

 きょうはトムラウシ山の代わりに予定になかった花の名山、蛇紋岩質変成岩が生み出す固有種の宝庫に登るつもりだ。地図も持ってなかったが夕張市役所で親切に教えてもらって実現した。富良野からR452で夕張方向に向かい、大夕張ダムに近づくと夕張岳登山口の大きな標識があって林道が左へ分岐している。毎年7月初旬に開通するらしいので、まだ山開き後さほど経っていない。すぐに地道になり時速20キロ位で約30分走ると林道終点の登山口だ。天気もまずまずの日曜日とあってぬかるんだ登山口付近は車の列でいっぱいだ。なんとか空いた場所に駐車する。

○登山口〜がま岩
 林道終点の登山口で記帳してしばらく進むと左の馬の背と右の冷水コースとに分かれる。アップダウンの少ない右コースで針広混交林を穏やかに登り、冷たい水でリフレッシュできる冷水の沢、前岳の沢を過ぎると広葉樹が多くなり馬の背コースと合流する。ダケカンバの多い尾根道をたどるとシラネアオイの群生地でもある石原平だ。シラネアオイの花は済んでいたがすぐ先に一本だけ残っていた。ガスって何も見えない望岳台を経て前岳中腹の岩場を過ぎると笹原の中に木道が現れ俄然草花が多くなる。前岳湿原入口の表示がありチシマフーロ、チングルマなどが群落を作っていた。やがて2つの岩塊が現れる。手前から男岩、次ががま岩だ。


 (休日の登山口は車で満杯)    (夕張岳登山案内板)     (馬の背・冷水コース分岐)

   (針広混交林を登る)         (冷水の沢)          (広葉樹が多くなる)

 (馬の背・冷水コース合流)     (ダケカンバの森を行く)  (シラネアオイ群生地の石原平)

  (本当は好展望の望岳台)      (谷に残る雪渓)           (木道が現れる)

 
(お花畑の湿地帯を木道で進む)      (男岩)              (がま岩)

○がま岩〜夕張岳
 がま岩のそばを抜けウコンウツギの咲くひょうたん池を過ぎると蛇紋岩崩壊地だ。この辺りは1400メートル湿原の表示があり、広々とした草地が広がっている。緑の草原の中のシロウマアサツキ群生地で沢山の葱坊主が風に揺れる様は絶品だ。ここから夕張岳山頂が見える筈だがガスっていて手前のピークしか見えない。歩きやすい木道を過ぎ小ピークを越えると蛇紋岩が露出した吹き通しだ。ウルップソウに似たユウバリソウ、縮緬しわの葉っぱでアザミのような花咲くユキバヒゴダイ、アズマギクと一見区別がつかないユウバリアズマギクなどが風に震えていた。ハイマツ帯をひと登りすると1等三角点のある夕張岳山頂だ。山頂直下の祠付近にはヨツバシオガマ、ハクサンチドリが群生していた。
 往路と同じ経路で下山した。ものの本によれば夕張岳は超塩基性地質の蛇紋岩から成り、特異な固有種を育成するそうだ。きょうは雲がかかり展望はあまり望めなかったが、珍しい高山植物の豊富な夕張岳は素晴らしかった。
 連休の中日のため適切な所に宿がとれずニセコ薬師温泉まで直行することにした。夕張から道東道、道央道で豊浦経由、なんとかニセコへ明るい内に着くことができた。


    (ひょうたん池)          (1400m湿原を進む)    (夕張岳本峰手前の釣鐘岩)
 
     (釣鐘岩表示)         (吹き通しから夕張岳)      (吹き通しを振り返る)

 (夕張岳中腹から振り返る)       (山頂下の祠)          (夕張岳山頂)

   (山頂から西北の湿原)     (夕張岳を振り返る)        (左奥が霞んだ夕張岳)

                (夕張岳山頂から西北方向を望む)

 
★道端の花

  オオカサモチ(冷水の沢)       ?(合流点)             ?(石原平)
 
   シラネアオイ(石原平)      ミソガワソウ(望岳台)      ウコンウツギ(望岳台)
 
    サンカヨウ(望岳台)          ?(男岩)             ?(男岩)
 
  エゾノリュウキンカ(男岩)     マイズルソウ(男岩)       ミズバショウ(男岩)
 
  ミヤマダイコンソウ(男岩)     シナノキンバイ(男岩)       シソバキスミレ(男岩)
 
    チシマフウロ(男岩)        チングルマ(男岩)        ゴゼンタチバナ(男岩)
 
   マルバシモツケ(男岩)         ?(男岩)          エゾウサギギク(男岩)
 
  タテヤマウツボグサ(男岩)       ?(男岩)             ?(がま岩)
 
   トモエシオガマ(がま岩)        ?(がま岩)       シロウマアサツキ(1400湿原)
 
     ?(1400湿原)          ?(1400湿原)      ユウバリアズマギク(1400湿原)
 
 エゾノハクサニチゲ(1400湿原)  リンネソウ(1400湿原)     エゾヒメクワガタ(1400湿原)
 
 シロウマアサツキ(1400湿原)   コガネギク?(1400湿原)    ミヤマリンドウ(1400湿原)
 
 オオタカネイバラ(1400湿原)   ユウバリソウ(吹き通し)    チシマキンレイカ(吹き通し)
 
 エゾタカネツメクサ(吹き通し)  ユキバヒゴダイ?(吹き通し)      ?(吹き通し)
 
    ミヤマオダマキ(吹き通し)      ?(山頂)            ツマトリソウ(山頂)
 
  ミヤマダイコンソウ(山頂)     イワベンケイ(山頂)        イワブクロ(山頂)
 
    ハクサンチドリ(山頂)       ?(山頂)            ヨツバシオガマ(山頂)
 
   カラマツソウ(1400湿原)  チシマヒョウタンボク(1400湿原)   イワイチョウ(がま岩)
 
  イブキトラノオ(がま岩)       チングルマ(男岩)          ?(男岩)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  滝ノ沢岳、夕張岳

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