富良野岳(1912.1m)十勝岳(2077m)

 

★ひとこと   「花の名峰富良野岳から花と火山の稜線を経て十勝岳へ」

十勝岳近くから富良野岳を望む

★行った日   2007年7月9日(月)   曇       単独
        
★コース

(第9日)
白金温泉5:20(道道)=十勝岳温泉登山口5:44→三段山分岐6:00→沢渡渉6:14→上ホロ分岐6:34→富良野岳分岐7:56→8:37(1912.1m)富良野岳8:58→富良野岳分岐9:16→10:04三峰山手前ピーク10:09→(1866m)三峰山10:17→(1893m)上富良野岳11:01→巻道分岐11:03→巻道合流11:27→11:31上ホロ避難小屋11:44→大砲岩12:00→12:38(2077m)十勝岳12:58→大砲岩13:19→上ホロ小屋横13:33→(1920m)上ホロカメットク山13:50→上富良野岳14:03→上ホロ分岐14:49→沢渡渉15:09→三段山分岐15:18→15:31十勝岳温泉登山口15:35(道道)=上富良野(R237、道道)=白金温泉16:57

(第9日)
 花の名山富良野岳が目的だが天候と時間が許せば十勝岳まで足を伸ばすつもりだ。登山口が近いのでいつもより遅く白金温泉を出発、望岳台を経て十勝岳温泉登山口まで30分かからない。トイレもある駐車場にはすでに十数台の車が来ていたがレンタカーと本州ナンバーが大部分だ。
 登山届けに記入して出発、林道を道なりになだらかに登り三段山を経て吹上温泉へ下る道を左に分け直進する。登山口から30分も進むと林道が終わり、前方には荒々しい山肌をむき出しにした安政火口が立ちふさがっている。土石流監視カメラ?付近を沢へ下り渡渉する。沢に沿って直進すると安政火口だが富良野岳方向は対岸の斜面の森をなだらかに斜めに登っていく。登山道からは十勝岳温泉よりヌッカクシ富良野川に沿って登ってきた林道が俯瞰できる。上富良野岳へ通じるD尾根を越えると低木帯のなだらかな道になり、間もなく上ホロ分岐だ。帰りに通る予定の上富良野岳への道を左に分け、岩角の沢道を登り、三峰山(さんぽうざん)のウコンウツギ咲く山麓トラバース道を富良野岳を仰ぎ見ながらなだらかに登っていく。最後に急坂をしのぐと主稜線上の富良野岳と上富良野岳分岐点だ。富良野岳山頂まで丸太階段もある急坂が続くが、このコース随一のお花畑が疲れを忘れさせてくれる。紅のエゾコザクラや黄色のエゾウサギギクなどが斜面を彩っていた。下界は雲海だがすっかり晴れ渡った富良野岳山頂からは南西から反時計回りに芦別岳、夕張岳、日高山系、十勝連峰、大雪連峰、暑寒別岳などが見渡せた。


    (十勝岳温泉登山口)     (低灌木の林道を進む)        (林道終点)

 (安政火口の手前の沢を渡渉)  (山腹をなだらかにトラバース) (十勝岳温泉より下は雲海)

(富良野岳めざして笹原を進む)   (上ホロ分岐で直進)     (富良野岳裾を巻いて登る)

   (雪渓も現れる)         (トラバース道を振り返る)   (尾根道合流後階段を登る)

    (お花畑を登る)         (稜線の道を振り返る)    (ハクサンイチゲの登山道)

 (山頂へ向う花の尾根道)     (山頂へ向う花の尾根道)      (花の絨毯を行く)

             (富良野岳から東北の十勝岳、大雪の峰々を望む)

 富良野岳分岐から上富良野岳にかけて展望を楽しみつつ次々と花に出会える稜線歩きだ。上富良野岳で十勝岳温泉へ下るD尾根の道を左に分け上ホロカメトック山を巻いて雪渓を越えると上ホロ避難小屋だ。まだ昼前なので十勝岳まで行くことにして安政火口を左下に見ながら大砲岩の斜面を登る。大砲岩から三段山へ下る稜線は崩落のため通行禁止だ。ここから先はあまり草花はなく、十勝岳のピークを目標に火山礫や砂礫の道を黙々と登りつめると十勝岳山頂だ。岩稜の山頂は狭く数人しか立てない。午後から雲が湧き出し富良野岳すら見えなくなってしまったが昭和火口は何とか見えるようだ。山頂から眺める美瑛岳も格好がよく機会があれば登りたい山の一つだ。

   (富良野岳1等三角点)       (十勝岳へ向って下る)      (右の稜線を行く)

   (緑の絨毯を行く)          (岩稜の道もある)         (花咲く稜線の道)

      (三峰山)           (稜線の道を行く)            (富良野岳を振り返る)

    (上富良野岳)         (間近のピークが上ホロ岳)     (大口をあけた安政火口)

  (上ホロ巻道から十勝岳)      (火口縁の稜線を行く)         (徐々に近付く十勝岳)

    (火山礫の道を登る)     (中腹から眺めた富良野岳)          (十勝岳山頂)

           (十勝岳山頂下に広がる溶岩台地を望む、右は美瑛岳)

 視界が今一の山頂は寒いばかりなので早々に下山、帰りは上ホロカメトック山を経て上富良野岳へ着いた。分岐からいまだに白煙の上がる安政火口をこわごわ覗きながらD尾根を下り、上ホロ分岐から往路と同じ経路で十勝岳温泉登山口に帰着、帰り道の上ホロ分岐付近の薮ではエゾシマリスにも出会えた。上富良野へ下ってから白金温泉へ帰り着いた。
 噂に違わず富良野岳は花の名山だ。特に山頂付近はその展望の良さとともに高山植物の花の宝庫だ。また、十勝岳に至る稜線も荒々しい火口の風景あり、草花ありの変化のある漫歩が楽しめる山だ。

     (上ホロ岳)          (上ホロ岳から見た十勝岳)       (上ホロ岳山頂付近)

    (上ホロ岳山頂)       (上富良野岳からD尾根を下る)   (安政火口縁のD尾根道)

    (緑の谷間を下る)    (薮に隠れたつもりのエゾシマリス) (山腹から見える帰りの林道)

★道端の花

 
    ウコンウツギ(林道)      マルバシモツケ(林道)    ヒメイソツツジ(上ホロ分岐)
 
 ゴゼンタチバナ(上ホロ分岐)  ツマトリソウ(上ホロ分岐)   ミツバオウレン(上ホロ分岐)
 
   コケモモ(上ホロ分岐)   ウラジロナナカマド(稜線合流)   チングルマ(稜線合流)
 
     エゾイチゲ(稜線合流)    カラマツソウ(稜線合流)      ?(稜線合流)
 
   サンカヨウ(稜線合流)     モリアザミ?(稜線合流)   ハクサンイチゲ(山頂稜線)
 
チシマノキンバイソウ(山頂稜線) ミヤマリンドウ(山頂稜線)   アオノツガザクラ(山頂稜線)
 
   ヨツバシオガマ(山頂稜線)    コマクサ(山頂稜線)       イワヒゲ(山頂稜線)
 
    イワウメ(山頂稜線)    エゾヒメクワガタ(山頂稜線)   ハクサンチドリ(山頂稜線)
 
   エゾコザクラ(山頂稜線)    コイワカガミ(山頂稜線)    タカネスミレ(山頂稜線)
 
   チシマフウロ(山頂稜線)  チシマノキンバイソウ(山頂稜線)ショウジョウバカマ(山頂稜線)
 
 ミヤマアズマギク(山頂稜線)   イワブクロ(山頂稜線)       ?(山頂稜線)
 
   ハイマツ(山頂稜線)     メアカンキンバイ(山頂稜線)  ミヤマキンポウゲ(山頂稜線)
 
  キバナシャクナゲ(三峰山)     イワウメ(三峰山)       ミヤマウイキョウ?(三峰山)
 
   エゾツツジ(三峰山)       チングルマ(三峰山)       イワヒゲ(三峰山)
 
   イワブクロ(十勝稜線)    エゾノツガザクラ(十勝稜線)    ?(上ホロ分岐)
 
      アカモノ(林道)            ?(林道)          エゾタンポポ?(林道)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大雪山・十勝岳・幌尻岳
・2万5千分の1地形図  十勝岳

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