東海自然歩道 4 (鞍馬〜大津)比叡山(848.3m)

 

★ひとこと   「鞍馬から雪の大原の里、元三大師道で延暦寺を経て大津へ」

雪の三千院

★行った日   2009年1月15日(木)  曇時々雪   単独
 
★コース

阪急高槻駅6:52(阪急、京阪、叡電)=8:23叡電鞍馬駅8:30→薬王坂8:53→静原神社9:24→江文峠9:56→寂光院10:39→三千院11:08→元三大師道始点11:23→11:32休憩11:39→戸寺分岐12:19→仰木峠12:33→水井山分岐14:45→横川中堂分岐13:20→横高山分岐13:53→玉体杉14:02→釈迦堂14:33→阿弥陀堂14:55→坂本ケーブル15:10→無動寺道分岐15:25→修学院分岐16:11→夢見ヶ丘16:35→林道始点16:50→崇福寺跡16:59→百穴古墳17:09→京阪南志賀駅17:28(京阪、JR)=JR高槻18:14

 大阪から日帰り圏の東海自然歩道4回目は鞍馬から静原を経て大原の里を経由、元三大師道で延暦寺を通り大津へ下る計画だ。ここ数日は今冬1級の寒波が襲来し雪見の山歩きになりそうだ。今朝の阪急の車窓から見える西山は雪雲をかぶり、その右の愛宕山は姿を見せなかった。祇園四条から京阪、出町柳で叡電に乗り換え、雪の降りしきる出町柳駅から多くの通学客を乗せて出発、山間部に入ると辺りは真っ白、鞍馬ではつるつるの道路で滑りそうだ。雪かきの人の話ではこの冬一番の積雪だそうだ。
 鞍馬寺の下を花背方向へ車道を進むとすぐに表示があって右の小道へ入る。薬王坂の急坂を上ると天ヶ岳分岐のある峠だ。峠から少し下ったところに赤松の根に巻かれた阿弥陀二尊板碑がある。雪の重みで垂れ下がった木々をかき分けつつ落ちてきた雪をかぶりながら急坂を下り、ログハウスが並ぶコンクリート道を下ると静原の里だ。丁度降り出した雪に霞む静原の集落の姿は幻想的だ。集落の間を表示に従って抜け、静原神社を過ぎると広い車道に出る。小学校を過ぎて左の道に入り、江文峠まで杉林間を上る。峠で車道を横断し山道を下り、金毘羅山登山道を左に分け、次に江文神社を左に分けると先程の車道に出合う。東海自然歩道は直進し、古い石組みの残る井出の町並みを迂回しているが、雪も再び降り出したので車道を通ってショートカットだ。車道を北上し、駐車場の角を左折して集落を進むとほどなく高倉天皇皇后徳子陵墓の左隣が寂光院だ。雪景色を求めてちらほら観光客が訪れている。標識通りに遊歩道を戻ると30分位で三千院だ。シーズンには桜が咲き乱れる参道の雪景色が素敵だ。三千院から車道を南下、元三大師(がんざんだいし)道の表示から左へ進み、しばらくして山道に入る。振り返ると翠黛山(すいたいざん)と金毘羅山の手前に雪景色の大原の里が広がっている。猪ゲートを抜け、杉の大木が林立する山道を穏やかに上る。途中で戸寺からの道を合わせて少し進むと仰木峠だ。吹き溜まりでも20センチ程度の積雪なのでツボ足でも快適だ。稜線を少し南下、水井山へ上る道を右に分け少し進むと急下降する。

    (鞍馬寺山門前)         (薬王坂登り口)           (薬王坂)

     (弥陀二尊板碑)       (雪をかぶりつつ薬王坂を下る)     (雪降る静原の里)

       (静原神社)            (江文峠)          (雪降る大原を寂光院へ)


       (寂光院)        (雪のあぜ道を三千院へ)     (ユーモラスな雪だるま)

     (三千院への石段)        (三千院前の桜並木)        (元三大師道入口)

   (元三大師道を上る)     (元三大師道から振り返る)    (杉林をなだらかに上る)

(仰木峠の積雪は20センチ位)  (水井山分岐を直進する)     (杉林の雪の回廊を行く)


 沢を渡るとまた登り返し、ドライブウエーをトンネルでくぐり小さな尾根を越えると横川中堂への入口駐車場だ。誰もいない淋しい所だ。時間がなかったのでそのまま駐車場を横断し山道に入る。再びトンネルで車道をくぐり少し上ると横高山分岐だ。左が杉林、右が美しい雑木林の道を上ると回峰行者の御所遥拝所である玉体杉だ。京都市内と琵琶湖が見える所だがきょうは雪雲の中だ。稜線を道なりに進み再び車道の下をくぐると西塔の釈迦堂だ。人っ子一人いない巨大なお堂に手を合わせて石段を登り、常行堂と法華堂の間を抜け、灯ろうと大きな杉並木の参道を進むと伝教大師御廟の浄土院だ。長い石の階段を息を切らせて登りきり、車道を渡って左へ行くと東塔の阿弥陀堂だ。ここまで殆ど人を見かけず、壮麗な伽藍を独り占め、巨大なお堂の前にたたずむと身の引き締まる思いだ。道順通りに下り根本中堂まで来るとちらほら人の姿を見かけ俗界に戻った感じだ。坂本ケーブル駅から琵琶湖が美しく眺められたが遠くは雲の中だ。午後3時半を過ぎればケーブルで下るつもりだったが、計画通りに午後3時頃までにケーブルまで来れたので、明るい内に山裾まで下るべく無動寺道を下り始めた。参道は無動寺の明王堂や弁天堂までちゃんと除雪されていた、修行僧のお蔭だ。感謝!。弁天堂から先は足跡はなく、道標も殆どない薄暗い雪の山道を歩くのはあまり気持ちの良いものではない。石の鳥居のある桜茶屋の休憩ポイントを過ぎ、修学院への道を右に分け、一旦急下降して沢を越えて急登すると夢見ヶ丘だ。ここから急坂を下り、砂防堰堤を幾つか越えると林道始点だ。薄暗くなってきた林道を道なりに下り、崇福寺跡や志賀の大仏、百穴古墳を過ぎて住宅地に入る。散歩の人に駅までの道を尋ね、京阪南滋賀駅から皇子山駅で乗り換え、大津京駅からJR新快速で帰阪した。
 平家物語ゆかりの静原、大原の雪景色を楽しみ、静寂、荘厳な雪の比叡山延暦寺では孤独を感じ、最後の無動寺から山麓までは少し不安気な山歩きだった。不案内な南志賀界隈では忙しげなサラリーマンや若い女性の親切な対応に明るく山旅を締めくくる事ができた。

  (横川中堂分岐駐車場)    (横高山分岐付近の雑木林)       (玉体杉)

     (道端の石仏群)           (西塔の釈迦堂)         (西塔の常行堂・法華堂)

  (浄土院(伝教大師御廟))    (杉林の長い石段を上る)      (東塔の阿弥陀堂)

     (根本中堂)       (ケーブル駅から東北を俯瞰)  (ケーブル駅から東南を俯瞰)

   (無動寺参道入口)       (無動寺参道を下る)      (直進は無動寺明王堂)


 (右折して弁天堂へ下る)   (踏み跡のない雪の回廊を下る)   (桜茶屋休憩ポイント)

 (修学院は右のトンネルへ)   (夢見ヶ丘から急坂を下る)   (砂防ダムを越えると林道)

 
★道で出会った花

★ルート断面図

★地  図
(1)鞍馬〜仰木峠(戸寺分岐)

(2)仰木峠(戸寺分岐)〜延暦寺(浄土院)(3)延暦寺(浄土院)〜大津

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       京都北山
・2万5千分の1地形図  大原、京都東北部

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