東海自然歩道 7 (月ヶ瀬〜笠置)

 

★ひとこと   「月ヶ瀬口から高山ダムを経て渓谷沿いに笠置へ」

笠置山から東方の木津川と童仙房の山々を望む

★行った日   2009年1月28日(水)  晴   単独
 
★コース

JR高槻駅7:30(JR)=天王寺=JR月ヶ瀬口駅10:34→11:30高山ダム堰堤左岸11:39→夢絃峡11:52→弓ヶ淵11:56→雄滝・雌滝12:07→大河原大橋12:26→恋志谷神社12:33→高山ダム分岐12:45→フォレストリゾート分岐12:54→潜没橋13:17→13:30布目川自然公園13:36→笠置橋14:08→笠置寺山門14:38→14:53蟻ノ戸渡り15:03→笠置寺山門15:16→15:37JR笠置駅15:57(JR)=京都=JR高槻17:55

 日帰り圏の東海自然歩道7回目は月ヶ瀬口から高山ダムを経て渓谷沿いに笠置へ抜ける計画だ。次回のコースと合体すると長距離過ぎるので、きょうは比較的短いコースだ。計画では月ヶ瀬口駅にもっと早く着く筈だったが、大阪駅にて通勤ラッシュに巻き込まれ環状線への乗り換えに手間取って1本遅い電車となり、関西線は1時間に1本しかなくて結局1時間遅れとなった。リタイアして朝の通勤ラッシュから解放されると行動が鈍ってくるようだ。
 月ヶ瀬口駅から今山の集落を抜け伊賀川の笹瀬橋を渡って車道を道なりに進む。直進すると月ヶ瀬へ行くが途中の三叉路を標識通りに右折して高山ダムへ向う。高山ダム付近が工事中のため車も人も通行止だ。迂回路がないので、通れない時は戻ってくることにしてガードマンの許しを得て高山ダムへ歩き出した。スポーツ施設や休憩所の側を通って少し下ると、高さ67メートル、幅208メートルのアーチ重力式の巨大な堰堤が見えてくる。名張川をせき止めた堰堤の上流には月ヶ瀬湖が広がり、下流側は童仙房の山並みに向ってはるか下方に青い流れが光っていた。ダムサイトには展望ベンチもあり休憩の適所だ。幸い、工事はまだらしく無事通ることができた。下流側に向って歩き出すと次々説明板が現れる。名張川と伊賀川の合流点付近の夢絃峡が静寂な湖面を見せ、大河原発電所の取水堰堤により風景が少し変わった弓ヶ淵、河床に松を頂いた巨岩のある明神の滝(早瀬)、ネズミに似た巨岩、道路わきの雄滝などが目を楽しませてくれる。大河原発電所や大河原大橋を右に見て直進、南大河原の集落に入る。恋志谷神社を過ぎ、磨崖佛や石仏地蔵がある河畔の道を進む。対岸の相楽発電所を見ながら関西線の鉄橋をくぐり、右の潜没橋の道と合流し、踏み切りを越えて坂を上ると飛鳥路の集落だ。

 (月ヶ瀬口駅の大河原方向)   (伊賀川を笹瀬橋で渡る)         (茶畑を行く)

     (高山ダム堰堤)     (ダム堰堤から童仙房を望む)       (夢絃峡付近)

   (今はダム湖の弓ヶ淵)    (ネズミのような河床の大岩)    (河童の住むような淵)


       (雄滝)             (大河原大橋)         (南大河原の町並み)

      (恋志谷神社)          (十一面観音磨崖佛)           (杉林を行く)

  (木津河畔の地蔵石仏)     (関西線の鉄橋をくぐる)        (相楽発電所)

   (桜つつみを行く)        (有市へ渡る潜没橋)     (踏切を越えて飛鳥路へ向う)


 集落を過ぎると布目川沿いの自然公園となり、岩盤を流れる河床には甌穴(おうけつ)が散在する美しい渓谷だ。古い時代に成形過程が終わったらしく、形の崩れたものばかりで甌穴らしい真円のものは見掛けなかった。木津川との合流地点の布目川発電所を過ぎると関西線の線路わきを通る遊歩道となる。右に木津川の渓谷美を愛でながら歩く本コースのハイライトの一つだ。やがて、渓谷から平野に出ると笠置大橋だ。関西線のガードをくぐって直進し、笠置山登り口の表示に従って左の車道の坂を上ると、すぐに遊歩道入口がある。遊歩道を笠置の町並みを俯瞰しつつ直進し、山道に入って道なりに登り、柳生方面の順路を右に分けるとすぐに石段があってその上が笠置寺山門だ。人体センサーによって始まる案内を聞きながら拝観料(300円)を置いて境内に入る。ここは鷲峰山と並ぶ修験道の2大拠点だ。花崗岩に刻まれた磨崖佛や点在する堂宇をたずねる修行場巡りだ。境内のゆるぎ石や蟻の戸渡りからは東方が、貝吹岩からは西方が俯瞰できる。山を下って市街地を左折して直進するとJR笠置駅だ。帰りは往路と異なり京都回りで帰阪した。
 終日、暖かい好天に恵まれ木津川源流域の渓谷美を楽しむことができた。標高は低いが巨石が林立する笠置山は展望もよく、歴史的な重みを感じさせる山だ。加茂まで電化されているので、少し足を伸ばせば手軽にたどれるのが南山城の自然だ。

     (飛鳥路集落)         (布目川の甌穴群)      (線路沿いの道に入る)

  (線路下の遊歩道を行く)    (線路わきの遊歩道を行く)    (木津川渓谷の終わり)

      (笠置橋)             (笠置山入口)         (笠置山遊歩道入口)

 (遊歩道から笠置の町並み)     (山道を上る)             (笠置寺山門)

   (十三重塔と磨崖佛)      (花崗岩の回廊を行く)       (磨崖佛の線画)


             (笠置山から西方の町並みと彼方の木津川を望む)

  (ゆるぎ石の東の展望所)    (貝吹岩の西の展望所)         (笠置駅)

 
★道で出会った花

★ルート断面図

★地  図
(1)月ヶ瀬口〜南大河原

(2)南大河原〜笠置

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  月ヶ瀬、笠置山、島ヶ原

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