東海自然歩道 10 (桜井〜室生)

 

★ひとこと   「長谷道から鳥見山公園、額井岳山麓を経て室生口へ」

篠畑あたりから望む額井岳

★行った日   2009年2月12日(木)  晴   単独
 
★コース

JR高槻駅6:27(JR)=鶴橋(近鉄)=7:53近鉄桜井駅7:58→馬井手橋8:18→玉列神社8:36→十二柱神社9:05→長谷寺9:33→10:06初瀬ダム左岸休憩所10:16→高束城跡11:07→林道出合11:25→遊歩道分岐11:42→11:58鳥見山公園見晴台12:14→青龍寺12:40→十八神社13:15→13:27山部赤人墓13:36→戒長寺下13:52→篠畑神社14:19→荒廃林道出合14:41→下山橋左岸15:01→15:32室生ダム左岸休憩所15:41→大野寺磨崖佛15:58→16:03室生口大野駅16:17(近鉄)=鶴橋=JR高槻駅18:03

 日帰り圏の東海自然歩道10回目は桜井から長谷道で長谷寺を経て室生赤目青山国定公園に入り、鳥見山山麓、戒場、室生ダムを経て大野寺へ向う計画だ。ラッシュアワーの近鉄で沢山の生徒とともに桜井駅下車、朝方に降ったらしく濡れた歩道をスタートだ。きょうは季節外れの黄砂のため見晴はあまりよくない。
 国道は車が頻繁に通るので歩道に埋め込まれた山の辺タイル通りに進み、馬井手橋で山の辺道と別れ大和川(初瀬川)の左岸沿いに東進する。R165の高架バイパスが建設中のため道が途中でなくなり、少し戻って結局国道へ舞い戻った。大和川を渡って長谷道の旧道に入ると急に静かな田園風景だ。椿が有名な玉列(たまつら)神社の前を素通りてしばらく進むと再び国道歩きだ。地蔵院を過ぎると旧道へ入り込み、宿場町のような雰囲気の町並みを通り抜ける。また国道へでて直進して初瀬の町へ分岐し、長谷寺に通じる門前町を進む。点在する店から草餅を蒸す湯気が立ち上り食欲をそそる光景だ。ボタンの季節には大賑いだが、ちらほらと参詣人が訪れている石段を横目に通り過ぎ、初瀬川沿いに車道を進む。しばらく歩くと正面に大きな初瀬ダムの堰堤が現われる。車道を迂回して堰堤の上に立つと、南には歩いて来た長谷寺からの谷間が朝日に照らされ、東にはこれから訪れる鳥見山(とみやま)がダム湖の彼方にそびえている。堰堤の北岸にはトイレ、南岸には東屋があり休憩ポイントに好適だ。ダム湖の南岸を経て三叉路を右へしばらく進み、標識通りに左の遊歩道に入る。小さな高龗神社の前を石段で登り数軒の人家を過ぎると本格的な山道だ。杉林の石畳もある山道を道なりに峠まで登ると高束(たかつか)城跡だ。城跡といっても雑木林の狭い山頂なので大きなものではない。しばらく平坦な山道を進むと萱森(かやもり)集落にでて、ここから榛原へ林道が通じている。林道を榛原方向へ進み、途中で鳥見山公園へ向う遊歩道に入る。鳥見山公園の最上部にある見晴台からは南の展望が素晴らしく、近くの伊那佐山や龍門岳、少し遠くの金剛山や大和三山、遥か彼方の大峰や大台の山々まで見渡せるがきょうは黄砂で駄目だった。

 (馬井手橋を渡らずに直進)    (長谷道の旧道を行く)    (沿道にある神社の一つ)

 (歩道のないR165を歩く)     (沿道にある地蔵院)       (長谷道の旧道を行く)

   (長谷寺の門前町)           (長谷寺)             (初瀬川沿いに進む)


    (初瀬ダム堰堤)      (初瀬ダムから望む鳥見山)   (初瀬ダムから望む初瀬山)

 (小さな神社横の階段を上る)  (数軒の集落から初瀬の山)     (石畳の道を上る)

      (高束城跡)          (鳥見山公園を行く)    (黄砂に煙る鳥見山公園展望台)

        (鳥見山公園展望台から大和の山々を望む:2008年2月11日撮影)


 鳥見山公園見晴台から杉林の山道を下り、玉立(とうだち)集落へ下る谷間の田畑を下る。いわく有り気な青龍時を過ぎ、針ICから高見方面へ行く時はいつも通る橋をくぐり、香酔峠から来る道を横断して広い道を東進する。額井岳を正面に見てしばらく進み、標識はないが次の分岐で旧道に入ると標識がある。山裾の道を進むと見晴のよい高台に十八神社があり、額井岳の登山口もある。更に先に進むと山部赤人の五輪の塔の墓があり戒場山が真正面に見えている。戒場山の山裾まで上りつめると、上方に戒長寺がある。長い石段の下から遥拝しただけで、室生ダム方向へ下り始めた。標識が見つからないまま車道を下り、篠畑神社から細道を南下し、国道を渡り、近鉄線をくぐって山道に入った。付近の人に聞くとダム湖へいけるとのことだったので山道を進み、朽ち果てた東海自然歩道の表示にほっとしながら石畳の残る道で峠を越え、倒木の道を下ると廃道同然の林道に出合った。ダム湖の左岸の廃道林道を進み、入口が草ぼうぼうの歩道橋吊橋、下山橋を渡ると右岸道路で正式の東海自然歩道の標識に出合った。正式の順路は、篠畑神社手前の新道路のUターン地点で旧道を直進し、山辺三の集落を直進し赤人橋を渡って右岸の道路に入るのが正解らしい。右岸沿いの道を進むと下山橋から約30分で室生ダム堰堤だ。堰堤左岸の休憩所から眺める逆光の湖面に浮かぶ下山橋の眺めは幻想的だった。下流で名張川から木津川とその名を変える宇陀川に沿って下ると、対岸の岩肌に線刻された磨崖佛が現われる。大野寺の高さ13メートルの弥勒菩薩磨崖佛だ。あと5分も歩くと近鉄の室生口大野駅だ。
 季節外れの黄砂がたなびく見通しの悪い天気だったが、比較的温かいハイキング日和だった。昨年の今頃の鳥見山公園は雪に覆われていたが、日当たりのよい田畑の堤には早めのタンポポも咲き始め、春はそこまで来ている感じだ。きょうはボタンの長谷寺、磨崖佛の大野寺、鳥見山公園や室生ダムなど有名寺院や風光明媚なところを通るコースだった。

  (鳥見山から杉林を下る)    (玉立集落へ山間を下る)       (玉立の青龍寺)

   (額井岳麓の田園を行く)    (額井岳へ向って進む)       (高台の十八神社)

(山部赤人墓から望む戒場山)   (山部赤人墓の五輪の塔)  (戒場集落から望む額井岳)

(正面の山の中腹に戒長寺) (戒場集落から車道を延々と下る)    (篠畑神社)

   (近鉄線の下をくぐる)     (荒廃した石畳道を上る)      (下山橋を渡る)

 (下山橋から堰堤方向を望む)  (室生ダム右岸道をたどる) (左岸休憩所から墨絵の風景)

     (大野寺磨崖佛)           (大野寺)          (近鉄、室生口大野駅)

 
★道で出会った花

    紅梅(初瀬ダム)         シキミ(萱森)          オオイヌノフグリ(玉立)

   シロバナタンポポ(玉立)     ヤブツバキ?(戒場)        ロウバイ(戒場)

★ルート断面図

★地  図
(1)桜井〜長谷寺

(2)長谷寺〜十八神社(額井)

(3)十八神社(額井)〜室生(大野寺)

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  桜井、初瀬、大和大野

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