東海自然歩道 16(関〜椿大社)


★ひとこと   「鈴鹿峠から石水渓を経て椿大社へ向う道」

石水渓

★行った日   2009年3月11日(水)  曇一時(雪)しぐれ   単独
 
★コース

JR高槻駅5:22(JR)=7:26JR柘植駅7:30→観音山歩道入口8:26→坂下宿8:54→遊歩道入口9.03→遊歩道出口9:23→片山神社9:30→9:43鈴鹿峠9:56→三子山分岐10:20→山女原11:08→11:38安楽峠11:50→石水渓橋12:32→矢原橋13:03→坂本13:28→13:51能登寺分岐13:56→上野分岐14:49→採石場分岐15:08→15:30桃林寺15:45→16:22桜大社17:20(三重交通バス)=18:15JR四日市駅18:26(JR)=JR亀山19:25=JR高槻21:26

 日帰り東海自然歩道16回目は関から鈴鹿峠、安楽峠で鈴鹿山脈を横断し、鈴鹿山系東麓を小岐須へ向う道だ。初発から2番目の上り電車に乗車、殆ど乗り換え待ち時間もなく約2時間で柘植駅到着だ。鈴鹿峠方向へ行くバス路線は廃止され、平日のみ運行のコミュニティーバスも数分違いで乗れず、関駅から歩いて出発だ。天気予報と異なり、今にも降りだしそうな雲行きだ。
 人を殆ど見かけない関宿の通りを抜けるとR1との合流点が西ノ追分だ。加太(かぶと)越えで伊賀から奈良に至る大和街道(いまのR25)と、鈴鹿越えで京都に至る東海道(いまのR1)との分岐点だ。しばらくR1の歩道を進み、弁天一里塚から右の旧道に入り、出発からほぼ1時間でバンドウから来た東海自然歩道と合流だ。すぐ先で観音山歩道を右に分け、しばらく直進すると、昔の町並みは改築されて跡地に石碑を残すだけの坂下宿だ。少し先の岩屋観音から右の急な遊歩道の階段を上る。R1上り車線の歩道を直進してもよい。山の中腹を水平にたどる道で、途中で三子山(みつごやま)への登山道を右に分け、直進すると再びR1の上り車線と合流する。すぐに右の林道に入り片山神社前を通り、R1の橋梁をくぐって坂を上りきると茶畑のある鈴鹿峠だ。順路は右だが茶畑を少し直進すると大きな石灯籠のある鈴鹿峠の休憩所だ。
 峠から長い丸太階段で三子山から四方草山(しおそやま)に通じる稜線を上り、鉄塔の手前のピークで東へ伸びる稜線と別れて北へ伸びる支尾根を下る。やがて林道に出合い、そのまま下って笹路(ささろ)へ下る道を左に分けて山女原(あけびはら)へ向う。安楽峠から山女原を経て土山へ抜ける道は鈴鹿越の裏街道だったそうだ。山女原で四方草山への道を右に分け、うっかり直進して林道を安楽峠へ向ったが、途中の安楽越の道標で左の道をたどりカモシカ高原を経て安楽峠にて合流する遊歩道の方がよい。峠からは霰まじりのしぐれ模様のなか、坦々とした下りを黙々と歩くのみだ。岩峰の見晴台、鬼ヶ牙(おにがきば)の登山口でもある石水渓橋を過ぎると、石水渓の渓谷沿いの道がしばらく続く。やがて新名神の大きな橋梁が見え出すと石水渓口の矢原橋は近い。

(地蔵院を正面に関宿を進む)(大和路・東海道分岐の西ノ追分)   (R1の歩道を歩く)

     (坂下宿の法安寺)       (遊歩道入口の急な階段)    (遊歩道の三子山分岐)

   (杉林の遊歩道を行く)         (片山神社)        (鈴鹿峠の急坂を上る)


  (峠近くからR1を俯瞰)        (茶畑の鈴鹿峠)        (鈴鹿峠の石灯篭)

  (尾根道の急階段を上る)     (三子山分岐ピーク)      (山女原めざして田園を行く)

     (安楽越の道標)           (安楽峠)             (石水渓橋)


   (石水渓に沿って下る)       (鬼ヶ牙の岩稜)     (矢原橋付近の新名神橋梁)

 矢原橋から道標通りに左折し、茶畑の中を仙ヶ岳への道を左に分け、野登山を正面に見てなだらかな上り坂を進む。野登山登山道を左に分け、坂本集落を過ぎて坂道を上った峠で能登寺への林道を左に分けて、下り坂となる。上野集落の手前で左の茶畑を上り、集落を迂回して再び車道に戻る。この辺りから前方の大採石場の騒音が聞こえ、小岐須の集落を過ぎるまで響き渡っていた。採石場下の御幣川(おんべがわ)付近から頂上に草原を頂いた入道ヶ岳や宮指路岳を眺めながら進むが、御幣川上流の小岐須渓谷は仙ヶ岳や入道ヶ岳の登山口として懐かしい所だ。小岐須を抜け林間をしばらく進むと桃林寺だ。紅梅の点在する寺院の前から茶畑の彼方に伊勢湾が望めた。寺の横から裏へ下り、林を過ぎるとまたまた茶畑だ。ここで見え難い道標を見落としてあらぬ方向へ行ってしまったが、元へ戻り、道標通りにたどって入道ヶ岳から流れ出る枯れた鍋川を飛び石で渡ると椿大神社バス停だ。椿大神社は伊勢一の宮だけあってな立派な風格のあるお社だ。入道ヶ岳山頂には奥宮の祠がある。やってきた終バスで5時間かかって帰阪したが、そのうち2時間の待ち時間が車との差異だ。
 きょうは時々しぐれる生憎の寒い天気だった。よく保存された宿場を出発点として古道の鈴鹿峠と安楽峠、景勝の石水渓から小岐須へ伊勢茶の産地をたどる美しい道だ。いままで登った山々の登山口を結ぶ意味でも興味深かった。東海自然歩道もだんだん遠方になると交通手段が問題だ。元へ戻れないのでマイカーは使えず、廃止されたバス路線が多く、便数も極端に少ないので辺鄙な集落の不便さを実感した。

              (矢原橋付近から南〜西〜北〜東北を望む)

     (仙ヶ岳登山口)       (能登山に向って茶畑を進む)    (能登山登山口)

    (能登寺分岐)       (上野集落を巻いて茶畑を上る)      (杉林を進む)

   (御幣川から入道ヶ岳)     (御幣川から宮指路岳)        (茶畑を進む)

  (林間の小岸大神社跡)          (桃林寺)          (桃林寺から伊勢湾)

     (杉林を行く)            (茶畑を進む)       (枯れた鍋川を飛び石で渡る)

   (堤防がよく切れた所)     (伊勢一の宮椿大神社)       (椿大神社拝殿)

 
★道で出会った花

   ホソバシロスミレ(坂本)    ショウジョウバカマ(坂本)      フキノトウ(坂本)

    キンポウゲ(上野)         チャノキ(上野)         ヒメオドリコソウ(上野)

  セイヨウタンポポ(上野)       ヤブツバキ(上野)         ミツマタ (上野)

    ツボスミレ(小岐須)       ホトケノザ (小岐須)      ミヤマシキミ (小岐須)

★ルート断面図

★地  図
(4)能登寺分岐〜椿大社


(3)山女原〜能登寺分岐


(2)坂下宿〜山女原          (1)JR関駅〜坂下宿

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  鈴鹿峠、亀山、土山、伊船

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