東海自然歩道 17(椿大社〜湯の山温泉)

鎌ヶ岳(1161m)雲母峰(888.4m)


★ひとこと   「椿大社から雲母峰、鎌ヶ岳を経て湯の峰温泉へ」

内部川渡渉地点から鎌ヶ岳(左)と雲母峰(右)

★行った日   2009年3月17日(火)  晴   単独
 
★コース

JR高槻駅5:22(JR)=JR亀山=8:04JR四日市駅8:15(三重交通バス)=椿大社9:12→内部川渡渉9:50→楓谷10:06→宮妻口10:15→10:15林道分岐10:31→雲母峰登山口10:36→稜線出合11:31→11:57U峰12:08→(888.4m)雲母峰12:15→P791宮妻峡分岐12:36→稲森谷分岐12:44→馬の背分岐13:14→宮妻峡分岐13:30→水沢峠分岐13:49→14:03(1161m)鎌ヶ岳14:16→水沢峠分岐14:26→宮妻峡分岐14:36→馬の背分岐14:48→15:03長石谷ルート分岐15:10→石仏展望台16:08→三岳寺16:13→16:20湯の山温泉バス停16:44(三重交通)=16:52湯の山温泉駅16:56(近鉄)=17:21近鉄四日市→17:34JR四日市駅17:47(JR)=JR亀山18:38=JR高槻20:41

 日帰り東海自然歩道17回目は椿大神社を起点とし、宮妻口から東海自然歩道をそれて雲母峰(きららみね)、鎌ヶ岳の稜線を経て湯の峰温泉で再び合流する計画だ。明るい月齢20の月が中空にかかるそんなに寒くない朝、2番電車で出発し、4回乗り換えてJR四日市駅着、バスにて予定通り椿大神社に降り立った。
 朝日にまぶしい椿大社の鳥居を後にして集落内を抜け、茶畑に沿って山裾を進む。しばらく杉植林帯を進み、桜堤の池畔を過ぎると茶畑のむこう正面に雲母峰が見えてくる。しばらく進むと内部川(うちべかわ)の河原だ。西方に左から入道ヶ岳、鎌ヶ岳、雲母峰が並んでいる。右岸に沿って河川敷を下り、流れの狭まった所で左岸に飛び移ったが、道標の所では流れの幅が広くて渡れそうになかった。増水時は相当下流の橋まで下る必要がある。河原から宮妻町の丘陵に上がり、しばらく進むと江戸初期に作られた三重用水に沿った遊歩道となり、用水トンネルから宮妻口までの谷が景勝地の楓谷だ。今はミヤマカタバミの花盛りだ。宮妻口から宮妻峡へ西進すれば入道ヶ岳や鎌ヶ岳の登山口だが、ルートは舗装道路を北上する。少年自然の家への道を右に分け、しばらく進むと雲母峰へ向う林道が左へ分岐している。ここでそのまま直進すれば湯の山温泉へ向う東海自然歩道だが、林道歩きばかりでは面白くないので山岳ルートだ。林道を道なりに進むと雲母峰への登山口があり、ここから標高差約300メートルのしんどい急坂を稲妻を切りながら登る。稜線に出るとやっとなだらかになりブナやミズナラの混じった広葉樹の尾根を登りきると雲母峰本峰より少し低いU峰だ。見晴し抜群だが黄砂のため東の伊勢湾方面は殆ど見えず、西にはこれから向う鎌ヶ岳が首をもたげていた。少し下って登り返すと雲母峰本峰だが木々に囲まれて全く視界はない。

    (椿大神社バス停)       (山裾の茶畑を北上)      (杉植林帯を北上)

     (池の桜堤を行く)       (雲母峰に向って茶畑を行く)  (内部川堤防から入道と鎌)

            (内部川河原から入道ヶ岳(左)鎌ヶ岳(中央)雲母峰(右))

    (楓谷付近を行く)      (楓谷から宮妻峡口へ進む)   (宮妻峡口付近を行く)


 (宮妻峡口から茶畑を進む) (東海自然歩道から林道へ入る)  (林道の雲母峰登山口)

(杉林の急坂をジグザグに上る)   (ブナ稜線を進む)        (アセビのトンネルを進む)

     (稜線を進む)           (雲母峰U峰)          (雲母峰三角点)

              (雲母峰U峰から西方の鎌ヶ岳方向を望む)

 雲母峰からブナなどの落葉樹の美しい稜線をたどる道だ。P791で宮妻峡へ下る道を左に分け、最低鞍部で稲森谷を経て湯に山温泉へ下る道を右に分けると上り道の稜線が続く。この辺りから白い花崗岩の砂地となり、左に入道ヶ岳、右に御在所岳、正面に鎌ヶ岳を眺めながら、時々トリッキーな岩場を乗り越えていく。帰りに通る馬の背道を右に分け、見晴しのよいザレた岩場の急坂を上る。残雪のある尾根を少し進み、宮妻峡カズラ谷からの道を合わせて急坂を上ると水沢峠から続く稜線のピークだ。少し下ってから最後の岩場を登ると360度大展望の鎌ヶ岳山頂だ。黄砂のため遠望は駄目だったが、北には雨乞岳と御在所岳の間に残雪のイブネ/クラシが、南には仙ヶ岳へ伸びる主稜線が続き、東には雲母峰から歩いて来た稜線やこれから下る馬の背の稜線が望めた。山頂では遠くから飛んで来たらしい羽が相当痛んだ蝶が休んでいたが、小さな昆虫の生命力に感心した。
 いつまでも山々を眺めていたかったが風が強く肌寒いので山頂を後にし、往路通りに戻り、馬の背分岐から湯の山温泉めざして稜線を下った。白い花崗岩のザレた尾根が続き、ブナなどの落葉樹が続く美しい尾根道だ。長石谷道を左に分け、徐々に常緑樹が増えてきた尾根道を、だんだん近づいてくる御在所岳ロープウエーを眺めながら下ると、石仏前の展望台だ。三十三所の石仏のある観音山遊歩道を下ると三岳寺だ。ここまで山頂から丁度2時間だ。舗装道路を道なりに下ると湯の山温泉バス停だ。近くの売店で缶ビールで乾杯後、1時間に1本しかないバスで近鉄湯の山温泉駅まで下り、近鉄、JRと乗り継いでバス停から4時間かかって帰阪した。
 黄砂の見通しの悪い天気だったが快晴に恵まれ、東海自然歩道から少し外れた山歩きを楽しむことができた。登山基地としての認識しかなかったが宮妻口の楓谷は紅葉狩りの名所だ。また、雲母峰U峰の展望や鎌ヶ岳へ続く自然味豊かな稜線、鎌ヶ岳山頂の展望などが素晴らしかった。

     (P791宮妻峡分岐)   (湯の峰に向う稲森谷分岐)  (白い花崗岩の尾根を進む)

  (岩尾根を鎌ヶ岳へ進む)   (岩尾根から雲母峰を振り返る)   (宮妻峡かづら谷分岐)

    (水沢峠分岐付近)      (鎌ヶ岳の登りにかかる)     (水沢峠へ連なる尾根)

              (鎌ヶ岳から西南〜西〜北〜東北を望む)

              (鎌ヶ岳から東北〜東〜南〜西南を望む)

       (鎌ヶ岳)        (湯の峰へ向う馬の背分岐)   (芽吹き始めたシロヤシオ?)

  (リョウブ?の尾根を行く)    (白い花崗岩尾根を行く)      (常緑樹帯を下る)

    (石仏展望台付近)     (三十三所石仏の観音山歩道)       (三岳寺)

 
★道で出会った花

    ベニコブシ(椿大社)       アブラチャン(椿大社)    オオイヌノフグリ(内部川)

    コキンバイ(楓谷)       ミヤマカタバミ(楓谷)         サクラソウ(楓谷)

   アセビ(稲森谷分岐)     ぼろぼろの蝶(鎌ヶ岳頂上)  ヤブツバキ (馬の背尾根)

★ルート断面図

★地  図
(1)椿大社〜雲母峰稜線出合  (2)雲母峰稜線出合〜湯の山温泉

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  伊船、御在所山

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