薬師岳(2926.0m)北薬師岳(2900m)


★ひとこと   「スゴ乗越から風雨の稜線で薬師岳を経て太郎平へ」

北ノ俣岳稜線から薬師岳を望む
   
★行った日   2009年8月21日(金)  曇後雨 風強し   単独
 
★コース

スゴ乗越小屋5:18→6:26(2585.2m)間山6:30→6:48雨具装着7:03→8:20風雨避難8:25→(2900m)北薬師岳8:32→9:03風雨避難9:14→9:50(2926.0m)薬師岳10:02→10:31薬師岳山荘10:46→薬師平11:11→薬師峠11:43→太郎平小屋12:07

 きょうは降水確率40%で稜線の風も強いらしい。東の裏銀座の山も真っ白に塗りつぶされたなか、シラビソやツガの笹原林床の疎林帯をなだらかに間山(まやま)へ向って稜線を上る。途中、東の黒部峡谷へ下るスゴ沢は白く光っているが、その向うの針の木はボーっとした姿だ。ザレ場やハイマツ帯の稜線をなだらかに上るとそばに小さな池のある間山三角点だ。しばらく水平道を進むが風とともに横なぐりの雨が降りだしたので岩陰で雨具の装着だ。だんだん風雨が強くなりゴーロ帯を飛び石伝いに進むときなどは風のためうまく着地できない有様だ。視界があれば素晴らしい展望岩尾根と思われるが、ただ下を向いて風に耐えながら進むのみだ。頬に当たる雨が痛いのは初めての経験だ。北薬師岳も素通りして岩尾根を何とか通過して祠のある薬師岳山頂だ。東側のカールの景観を期待していたのだが、残念ながら祠の裏で風雨を避けるのみだ。ここでテントをかついで室堂から黒部五郎経由水晶から船窪へ縦走するうら若き単独行の女性と遭遇、某山小屋でアルバイト中、休暇をもらって歩いているそうだ。その勇気に脱帽だ。

    (間山へ稜線を行く)     (ガスに包まれ始めたスゴ沢) (ポツリときた間山への上り道)
 
   (吹きさらしの間山三角点) (ハイマツ帯稜線で雨具を着ける)(すさまじい烈風の稜線を行く)

(頬にあたる雨が痛い北薬師岳)(身をかがめてやせ尾根を行く) (何も見えない薬師岳山頂)

 山頂は風雨が強く寒いので早々に下山開始、ザレ場の稜線を一目散に下り薬師岳山荘の熱いコーヒーで生き返った。ここまで下ると風もおさまり傘をさして歩けそうな中をゆっくり下り、何も見えない薬師平を過ぎ、崩壊地にさしかかるとやっと太郎平が見え出した。歩き難い谷筋を下るとキャンプ場のある薬師峠だが、きょうは悪天候のためかテントは一張りのみだ。花期の終わった太郎平の木道をしばらくたどると太郎平小屋だ。あすも悪天候なら折立へ下山するつもりだが小屋に張り出された天気予報は曇で降水確率20%だ。午後から風雨が強くなり一晩中窓ガラスを響かせていた。
 北薬師と薬師岳の間は強風の岩尾根歩きだったが、稜線では雨よりも風のほうが恐ろしいことを実感した。太郎平の花を目的にするならもう少し早い時期が良かったのだが今年は8月上旬までぐずついた天気が続いたため花見物には不幸な年だったようだ。 

   (薬師如来の祀られた祠)     (祠の石垣下の三角点)   (早々に強風の山頂を後に)

 (薬師岳山荘で一息入れる)    (薬師平を黙々と下山)  (やっと太郎兵衛平が見え出す)

  (歩き難い谷筋を下る)          (薬師峠)       (雨のキャンプ場は一張だけ)

 (花期の終わった太郎兵衛平)(ギョウジャニンニク?の道を行く) (太郎平小屋はもうすぐ)

★道で出会った花(8月19日の浄土山に一括掲載)

★ルート断面図


★地  図
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       剱・立山
・2万5千分の1地形図  薬師岳

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