荒船山(1422.5m)


★ひとこと   「内山峠から艫岩展望所を経て荒船山ピストン」

R254から艫岩を望む

★行った日   2009年11月4日(水)  晴   単独
 
★コース

裏妙義8:01(林道、県道196、R254)=内山峠9:10→登山口9:15→一杯水10:16→10:34艫岩展望所10:57→星尾分岐11:22→11:33(1422.5m)荒船山11:45→星尾分岐11:51→艫岩展望所12:13→一杯水12:28→内山峠13:19(R254、県道44)→妙義荒船林道入口(県道44、R254、県道196、林道)=裏妙義15:00

 長野、群馬県境にそびえるそそり立つ船の形をした岩壁が特徴の山。艫岩(ともいわ)と呼ばれ、絶壁で北側が縁取られている。3日に訪れる計画だったが積雪のため妙義山と交代。今朝は異常に寒く、しつこく霜の付いた車に手こずりながら出発だ。昨日、通行止だった妙義荒船林道をあきらめ、裏妙義から中之岳神社前を通る県道196を経てR254で佐久方向へ向った。内山トンネルの手前から旧R254に入り、時々現われる逆光にかげった艫岩の絶壁を眺めながら進み、県道44を右に分け、更に進むと間もなく内山峠だ。広い駐車場は群馬県警の大型車両もあって満杯なので少し手前の拡幅部に駐車した。
 駐車場奥の案内図の横からほんのり白くなった山道に入る。日陰に残雪のある尾根道をアップダウンしながら徐々に高度を上げて行く。葉を落とした広葉樹の隙間からちょっと尖がった荒船山山頂が東南に見え、東北にはR254がうねうねとまとわりついた山並みの彼方に榛名山や妙義山が望めた。雨宿り出来そうな岩壁の裾を右にとり、尾根道を少し進むと一杯水の木橋を渡る。橋の下のパイプから水が出ているが滑り易すそうな岩角なので水汲みは要注意だ。この一杯水の手前から艫岩の裾をめがけて10人位の警官が急斜面に入って行くのが目についた。その時は、先日のクレヨンしんちゃんの作者の転落事故の関連作業かなと思って通り過ぎた。ここから台地の上まで岩稜の急斜面だ。夏道だと問題ないが所々雪が凍り付いていたので慎重に標高差で100メートルほど登ると笹原林床の平坦な広葉樹の森だ。しばらく進むと樹林の北側に一ヶ所2、3メートル幅の隙間があって、崖上から展望が開けていた。景色を撮ろうと2本のストックの立つ開口部に近づくと側の1人の人から下で作業中のため近づくなと制止された。しばらく台地を行くと林の広場に避難小屋が建ち、その北側の林の外に2、30メートルほどのテラス状の展望台があり、お花が供えられていた。そこから北側の視界が開け浅間山方面が絶景だ。テラスの縁には安全柵がなく、崖下をのぞくまで近づくのはとっても無理だ。縁に近づかなかったので約200メートルの垂直の崖上に立っているという実感は湧かず、単に山頂から眺めているような感じだ。

      (内山峠)            (荒船山登山口)         (残雪の山道を行く)
 
   (やせ尾根の道を行く)   (葉を落とした広葉樹の道を行く)   (岩壁の下を右へ)

 (曲がりくねるR254と榛名山)      (一杯水)         (台地まで岩場の急坂を登る)

(台地の上は平坦な広葉樹林)  (艫岩展望台前の避難小屋)    (艫岩展望台広場)


                 (艫岩展望台から浅間山方面の眺め)

 艫岩の東北端まで笹原をかき分けて進むと、樹間からは関東平野を望む東方の視界が開けていた。すぐ先で相沢へ下る道を左に分け、気持ちのよい笹原林床の広葉樹の疎林帯を南下する。展望台から台地を30分も歩くと星尾を右に分け、10分ほど急坂を登ると経塚山とも言う荒船山頂上だ。残念ながら山頂からの展望は全くないが、三角点とともに祠が鎮座している。往路と同じ経路で下山を始め、沢山の人が憩っている艫岩展望台を横目で眺めつつ下って一杯水を過ぎるとヘリの轟音が響き渡っていた。崖の斜め下からヘリを見上げると何かを吊り上げているようだ。登山道で出逢った単独行の男性の話では、昨日から行方不明者がありその処理作業が終わった所らしい。折角の展望の名山が変な名所にならないよう祈るばかりだ。下山後、帰りにR18から帰るべく神津牧場の方へ向ったが妙義荒船林道は土砂崩れのため通行止だ。仕方なく来た道を通り、夕日に照らされた妙義山の岩峰を眺めながら裏妙義へ帰った。
 荒船山を遠くから眺めると船体のような大きな台地の上の片隅に小さな艦橋のような山頂上が乗っかった航空母艦の姿だ。特異な姿なのでどこから眺めても特定できそうだ。誰でも登れる登山道がつき、台地の上は美しい広葉樹林があり、展望台からは大展望が望める群馬長野県境の名山だ。

                 (艫岩北端部から西方(関東平野)を望む)

  (相沢へ下る分岐点付近)        (星尾分岐)          (残雪の急坂を登る)

   (経塚山(荒船山)三角点)     (台地上の道端の石碑)      (台地上の道端の祠)

 (と網羅展望台まで戻ってくる)   (作業終了後飛び去るヘリ)     (やせ尾根を戻る)

 (ヤセ尾根から見上げた艫岩)     (駐車場へ戻る)        (R254から見上げた艫岩)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  荒船山

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