赤城山、妙義山とともに上毛三山に数えられる最後に残った榛名山だ。妙義山と同様に榛名山と呼ばれる山はなく山群全体の名称だ。今回は榛名湖を中心とした外輪山を形成する標高の高い相馬山を午前中に、掃部ヶ岳(かもんがだけ)を午後訪れる計画だ。裏妙義から県道33をどこまでもたどり、榛名湖畔を伊香保方面に行くとヤセオネ峠だ。ここでチャリンコをデポ、直線道路を榛名湖方向へ少し戻って県営グランド駐車場に駐車した。
駐車場から東へ車道を少し進むとガードレール越しに登山口の関東ふれあいの道(榛名山への道)の表示がある。木階段を上り笹原の小灌木帯を進む。天目山への稜線をたどる道を右に分け道なりに進む。振り返ると箱庭のような榛名湖と掃部ヶ岳、正面には丸い突起の相馬山、左には円錐形の榛名富士が望める。やがてスルス岩が正面に現れ、横道に入ると行人洞が祀られている。その先の休憩所もあるスルス峠(磨墨峠)を過ぎ、長い長い階段を上りきると鳥居の建つヤセオネ峠分岐だ。ここから岩の積み重なった急坂を上り、梯子場を過ぎて稜線をしばらく進むと黒髪山神社や石碑などの並ぶ相馬山頂上だ。山頂からは南の視界が開け、霞んだ関東平野が広がっていた。来た道を戻り、鳥居の所からなだらかな遊歩道でヤセオネ峠へ出て、ここから自転車で直線路を快調に飛ばして県営駐車場へ帰り着いた。
(県営駐車場から相馬山)
(相馬山へ続く登山口)
(小灌木帯を進む)
(振り返ると榛名湖と掃部ヶ岳)
(正面に見える相馬山)
(左に見える榛名富士)
(スルス岩の行人洞)
(スルス峠休憩所)
(長い長い木階段)
(またまた続く階段)
(ヤセオネ峠分岐)
(岩の積み重なった道)
(鎖場の先に梯子場) (山頂の黒髪山神社) (石碑、灯篭の並ぶ山頂)
(相馬山から少し霞んだ関東平野を望む)
(相馬山稜線から谷川連峰を望む)
(ヤセオネ峠の相馬山登山口)
(県営駐車場までの直線路) (杖の神林道を峠へ進む)
県道33で榛名湖を過ぎ、峠手前から杖の神林道へ入り、しばらく進むと未舗装となり悪路になるので広い所に駐車だ。無理すれば峠までセダンでも行けるが途中の景色を堪能するため歩くことにした。掃部ヶ岳には榛名湖畔から直接登るのが一般的だが、稜線からの景色を楽しむため杖の神峠から登ることにした。黄葉した山肌や榛名の峰々を眺めながら30分ほど林道を進むと杖の神峠だ。峠から正面には浅間山、その右に浅間隠山、左に鼻曲山が望めた。掃部ヶ岳の表示に従って地蔵の横から北へ急な稜線を登る。20分も黙々と息を切らして登ると主稜線に出合う。左は鉄塔へ続く巡視路、右が掃部ヶ岳へ向うなだらかな稜線だ。部分的に岩稜越えもある稜線の笹原の道をアップダウンしながら進むと見晴のよい西峰だ。笹の茂った尾根を一旦下って上り返すと掃部ヶ岳だ。ここも好展望の頂上だ。榛名湖畔からの登山者と歓談後、元来た尾根道を正面に杏ヶ岳(すももがだけ)を眺めながら下った。帰りの林道から眺めると、掃部ヶ岳に続く黄葉と岩稜が入り混じった稜線が美しかった。帰途、紅葉真っ只中の榛名山神社に立ち寄り、岩峰と大杉の間に配された荘厳な神域にひたってから、県道33で相間川(あいまがわ)温泉へ向った。
榛名山は数十万年前から噴火を繰り返し1万年前位に現在の外輪山の形ができたと言われている。榛名湖を中心に、東に信仰の山、相馬山、西に展望の山、掃部ヶ岳があり、そのいずれからも自然豊かな景観が楽しめる山域だ。
(杖の神峠掃部ヶ岳登山口)
(笹原の灌木尾根を登る) (杖の神の頭へ稜線を登る)
(杖の神の頭で主稜線出合) (岩稜越えもある) (笹原尾根を行く)
(見晴のよい静かな西峰) (一旦下って上り返す) (掃部ヶ岳頂上)
(西峰から榛名山全体を望む)
(前方に杏ヶ岳を見ながら下る)
(杖の神峠から林道へ) (紅葉を眺めつつ林道を下る)
(榛名山神社)
(紅葉しつつある参道) (岩峰間にある建物)
★道で出会った花(花はなし)
★ルート断面図
(1)相馬山
(2)掃部ヶ岳
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 赤城・皇海・筑波
・2万5千分の1地形図 榛名湖、伊香保
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