東海自然歩道 27(東津汲〜神海)妙法ヶ岳(666.9m)


★ひとこと   「東津汲から奥美濃山岳地帯前衛の尾根伝いに神海へ」

岐礼付近の根尾川の清流

★行った日   2010年4月30日(金)  晴時々曇   単独
 
★コース

JR高槻駅5:22(JR)=7:41大垣駅8:05(養老鉄道)=揖斐駅8:32(コミュニティーバス)=東津汲9:07→木天蓼橋9:37→小津橋10:05→下辻谷休憩所10:33→11:21下辻峠11:30→林道出合12:01→上神原12:23→横蔵寺入口12:31→13:05仁王門跡休憩所13:13→熊谷直実の墓13:18→旧横蔵寺跡13:25→しゃくなげ平13:40→林道出合13:45→14:00P606 14:07→鉄塔15:02→15:06(666.9m)妙法ヶ岳15:11→不動堂15:32→華厳寺分岐15:48→淀坂峠16:03→林道始点16:06→16:37県道出合16:45→神海橋17:06→17:19神海駅18:05(樽見鉄道)=18:46JR大垣駅19:00(JR)=JR高槻20:56

 日帰り東海自然歩道27回目は、東津汲から小津を経て下辻峠を越え、横蔵寺から妙法ヶ岳を越えて神海(こうみ)へ至る計画だ。東津汲へのバス便に間に合うべく新快速のない早朝に出発、通勤通学客で混雑する大垣駅で養老鉄道乗り換え、揖斐駅を経て予定通り東津汲到着。
 東津汲バス停から桜並木の続く小津川に沿って進み、久瀬ダムから伸びている巨大な送水管の下をくぐるとすぐに小津トンネルだ。トンネル横の旧道を行くが、絶壁の続く小津渓谷の遊歩道を進む。渓谷を見下ろしながら岸壁の中腹を行くが、所々で道の半分が崩落し、土砂で埋まった所もある草深い道を進む。途中、木天蓼(またたび)橋で対岸の展望所へ渡ることができるが、橋が傾いているため橋中央付近で下の流れを恐る恐る見下ろしただけで引き返した。遊歩道の両側の入口に木天蓼橋の標識がある所を見ると渓谷を展望する名勝らしい。トンネル出口から車道をしばらく進むと小津集落だ。2年前に小津から小津権現山に登ろうとしたが林道崩落のため中止して藤橋キャンプ場から花房山へ登ったことが懐かしい思い出だ。小津橋の分岐点に下辻峠通行止めの表示があったが林道経由では大変な大回りになるため自己責任で通ることにする。橋を渡って小津集落を振り返りながら坂道を上り、狭い田畑が続く下辻谷に沿って進む。振り返ると小津権現山が頭を見せている。最後に、大きな砂防堰堤が正面に立ちふさがり、その手前左に下辻谷休憩所が建っている。ここから山道に入り、しばらく進むと荒れた道となり、ついに倒木と土砂で道は崩壊だ。乗り越えたり回り道をしてしばらく進むと道はなくなり細い谷間の沢登りだ。岩塊と倒木で乗越えられなくなったので、横の急斜面を四つん這いでよじ登り、何とか下辻峠に到着した。峠には小津集落から北回りで月尾谷経由の林道が来ている。いまの下辻谷は表示通りハイキング気分での通過は止めた方がよい。

 (小津向かう道の巨大導水菅) (小津トンネル横の旧道を行く)  (荒れている遊歩道入口)

   (一部崩壊した遊歩道)     (草深い遊歩道を行く)       (傾いた木天蓼橋)

   (木天蓼橋から下の流れ)  (小津渓谷沿いの県道を行く)  (小津橋の通行止めの表示)


     (小津集落)        (小津権現を背に山間を上る)    (下辻谷休憩所)

   (下辻谷に沿って上る)    (だんだん荒れてきた遊歩道)  (倒木を乗り越えて進む)

 (崩壊した谷筋に入り込む)   (斜面を四つん這いで上る)      (やっと下辻峠)

 地蔵の建つ峠からの下りは荒れた所はなく快適な木漏れ日の道が続き、砂防ダムの横を抜けると林道が始まる。そこにも下辻峠通行止めの表示が多数でていた。田園地帯をのんびり下り、上神原(かみかんばら)の三叉路を左へ行くと横蔵寺はすぐだ。横蔵寺の赤い橋を右に分け、妙心法師のミイラが有名な舎利堂を左に見て石段を上る。いこいの森の杉林の急坂をジグザグに上ると仁王門跡の休憩所だ。これ以降はなだらかな地形を進み、熊谷直実の墓、旧横蔵寺跡などを過ぎ、古木の杉のあるしゃくなげ平が峠だ。少し下って林道と交差して尾根を登るとベンチもあるP606のピークだ。アップダウンを繰り返しつつ、左に木の間から西台山(せいだいさん)を眺めつつ尾根道を進むと鉄塔のすぐ先が妙法ヶ岳だ。木々に囲まれた視界のない一通過点だ。

  (なだらかな遊歩道を下る)   (砂防ダム堰堤横を下る)      (田園地帯を進む)

   (横蔵寺へ川沿いに進む)       (横蔵寺の赤い橋)     (舎利堂へ向かって上る)

   (いこいの森遊歩道を上る)      (仁王門跡休憩所)        (旧横蔵寺跡)

   (しゃくなげ平の人面杉)        (尾根道を行く)          (尾根道を行く)

   (尾根道から西台山の山並み)      (妙法ヶ岳三角点)      (植林帯を下る)

 山頂から杉植林帯の急坂を下り、不動堂を過ぎ、三十三ヶ所を模した石仏の並ぶ道を、時々流れ落ちる小滝のそばを通りながら下る。案内板の立つ小広場で華厳寺への道を右に分け、急に藪っぽくなった道を沢に沿ってしばらく上ると淀坂峠だ。峠から少し下ると林道が始まり、杉林の中をたんたんと下ると岐礼(きれ)で県道と合流する。初めは根尾川の雄大な景色を眺めつつ南下し、神海橋で根尾川を渡って北へ少し戻って樽見鉄道の神海駅に計画通りにたどり着いた。3セクのローカル線にしては立派な軌道の樽見鉄道だ。ちょっと待ってやってきたディーゼルカーで大垣経由往路通りに帰阪した。
 新緑の山里から芽吹き始めた稜線をたどる美しい道だが、残念ながら渓谷美の小津渓谷の遊歩道や下辻谷が荒れているので要注意だ。急ぎ気味の行脚だったが2回に分ければ、横蔵寺や華厳寺など名刹をゆっくり訪ねることができる。

         (不動堂)        (ミニ三十三ヶ所の道)       (幾つかある小滝)

     (華厳寺分岐)              (淀坂峠)      (杉植林帯の林道歩きが続く)

     (岐礼で県道出合)     (根尾川沿いに県道を南下)   (根尾川を神海橋で渡る)

   (神海橋から根尾川)       (樽見鉄道神海駅)    (樽見鉄道のディーゼルカー)

★道で出会った花

  タネツケバナ(小津渓谷)     クサイチゴ(小津渓谷)   コモチマンネングサ(小津渓谷)

   キランソウ(小津渓谷)    ミツバツチグリ?(小津渓谷)   キケマン(小津渓谷)

   タチツボスミレ(小津渓谷)     ナノハナ(小津)          ヤマブキ(小津)

    ヤブジラミ(小津)        ムラサキケマン(小津)      ニリンソウ(下辻谷)

  ミヤマニガイチゴ(下辻谷)   セイヨウタンポポ(下辻谷)      カキドオシ?(下辻谷)

   タネツケバナ(下辻谷)      ツボスミレ?(下辻谷)      フキノトウ(下辻谷)

  ザゼンソウ(下辻谷)       ムラサキサギゴケ(上神原)    キンポウゲ(上神原)

  オオイヌノフグリ(上神原)    ヒメオドリコソウ(上神原)    オドリコソウ(上神原)

     シャガ(上神原)        ミヤマシキミ(妙法ヶ岳)         ?(妙法ヶ岳)

      ?(岐礼)             ガマズミ(岐礼)        ミツバツチグリ(岐礼)

     ツボスミレ(岐礼)        ヒメウツギ?(岐礼)         ?(岐礼)

★ルート断面図

★地  図
(1)東津汲〜上神原

(2)上神原〜華厳寺分岐

(3)華厳寺分岐〜神海

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・2万5千分の1地形図  谷汲、美濃神海

Homeへ