蓮華岳(2798.6m)北葛岳(2551m)


★ひとこと   「裏銀・読新第2日:針の木峠から蓮華岳を経て船窪小屋へ」

針ノ木岳下り斜面から蓮華岳を望む

★行った日   2010年7月20日(火)  晴   単独
 
★コース

(第2日)
針ノ木小屋5:55→7:13(2798.6m)蓮華岳7:30→7:50休憩8:32→9:07北葛乗越9:23→10:53(2551m)北葛岳11:30→12:10七倉乗越12:20→13:32(2509m)七倉岳13:48→船窪小屋14:00

 第2日目は針ノ木峠から蓮華岳、北葛(きたくず)岳、七倉岳を経て船窪小屋までのコマクサと展望の稜線歩きだ。早朝の針ノ木峠から富士の姿も薄っすら望め、モルゲンロードに輝き始めた北アの山々が雄大に見渡せた。ここから、テントを担いで回る元気な横浜のSaさん、針ノ木小屋で同宿の浜松のSuさんと烏帽子小屋まで話に花を咲かせつつ歩いた。
 針ノ木峠からジグザグに急坂の稜線を登る。振り返ると、足下に針ノ木小屋、正面に針ノ木岳やスバリ岳が朝日を浴びて輝き、稜線の向こうに山頂付近を綿雲で隠した剱岳や毛勝山が望めた。P2754に達するとなだらかな砂礫の稜線となりコマクサ群生地が広がっている。朝日に輝くピンクのコマクサがひときわ鮮やかだ。蓮華岳頂上手前の右手方向に、これから歩く深く切れ込んだ稜線が斜光に照らされて山ひだを際立たせていた。小さな祠のある稜線をちょっと東へ行くとピークの三角点だ。さらに踏み跡が東へ続いているがどこへ下れるかは不明だ。三角点の手前から南へ砂礫の稜線が下っている。北葛乗越へ下る蓮華の大下りだ。

             (針ノ木峠から夜明けの東南方向を望む)

              (針ノ木峠から夜明けの西南方向を望む)

(急坂から針ノ木小屋を見下ろす) (稜線肩から針ノ木岳)     (稜線肩から剱岳と毛勝山)

(なだらかな砂礫帯の稜線を行く) (朝日を浴びるコマクサ)      (稜線から蓮華岳)

              (蓮華岳稜線から針ノ木岳を中心とした峰々を望む)

  (稜線は一面のコマクサ)         (蓮華岳頂上)        (蓮華の大下り)

 コマクサを踏まないように注意して下る大下りの途中に3、4株のシロバナコマクサが咲いていたが、普通のコマクサに比べて弱々しそうだ。やがて岩稜の稜線となり、正面に立ちふさがる北葛岳を見ながら急坂を下り、最後に鎖場を下ると北葛乗越だ。かんかん照りの暑さから逃れるべく後から下りて来たSaさんと岩陰で一休みだ。鞍部からハイマツ帯のやせ尾根を登り続けると北葛岳頂上だ。南の槍ヶ岳方面は雲が湧きはじめて視界不良だが、西の昨年通った立山から五色ヶ原を経て薬師岳へ続く稜線が鮮やかに望めた。松本側がガスに閉じ込められた稜線を下り、七倉乗越を過ぎて稜線を登り返すと七倉岳だ。ガスったハイマツ帯の稜線をなだらかに下り、烏帽子岳分岐を過ぎると鐘の音が迎えてくれる船窪小屋だ。船窪小屋は北アメインルートから外れた所に位置しているが、ホスピタリティーにあふれた女性主人と素晴らしい料理で有名だ。噂に違わず旅館のような豪華な夕食と、夕暮れのひと時に小屋サービスのネパール茶を頂きながらの自己紹介を含む語らいが素晴らしかった。夜中に見た満天の星空も形容し難い思い出だ。
 蓮華岳から登山者が極端に少なくなり、船窪小屋まで行ったのは6、7人程度で、逆方向は会う人はいなかった。梅雨明けのこの時期の北アは人であふれているが、このコースは静かな山行が楽しめる所だ。蓮華岳のコマクサ群落、蓮華岳と北葛岳の眺望、素晴らしい船窪小屋がこのルートの3大特徴だ。

   (コマクサ咲く大下り)      (数株の白いコマクサ)      (凸凹の厳しい稜線)

    (北葛乗越の鎖場)       (乗越から岩稜を登る)      (立ちはだかる北葛岳)

 (なだらかな山頂稜線を行く) (北葛岳頂上、正面は針ノ木岳)  (七倉乗越へ稜線を下る)

              (北葛岳から西方の薬師岳方向を望む)

   (七倉乗越のハシゴ場)      (岩稜の稜線を登る)   (眼前にあす通る不動岳を望む)

    (七倉岳頂上)      (鐘の音に迎えられて船窪小屋へ)  (夕暮れの船窪小屋)

★道で出会った花

    ウサギギク(針ノ木峠)       ?(針ノ木峠)         イワツメクサ(針ノ木峠)

  ミヤマダイコンソウ(蓮華岳)     コマクサ(蓮華岳)        クモマスミレ(蓮華岳)

    チングルマ(蓮華岳)       タカネツメクサ(蓮華岳)     イワベンケイ(蓮華岳)

   タカネツメクサ(大下り)     シロバナコマクサ(大下り)     ミヤマムラサキ(大下り)

   ミヤマシオガマ(大下り)    ハクサンイチゲ(北葛乗越)    チシマギキョウ(北葛乗越)

  ゴゼンタチバナ(北葛乗越)  ミヤマママコナ?(北葛乗越)  エゾシオガマ?(北葛乗越)

   ヤマブキショウマ(北葛岳)   イブキボウフウ?(北葛岳)    ミヤマキンバイ(北葛岳)

   ハクサンチドリ(北葛岳)    ショウジョウバカマ(北葛岳)    ミツバオウレン(北葛岳)

    タカネバラ(北葛岳)     ハクサンシャクナゲ(北葛岳)    オオバキスミレ(北葛岳)

   ツマトリソウ(北葛岳)       ヤマハハコ(北葛岳)        コケモモ(北葛岳)

    マイヅルソウ(北葛岳)    ミネウスユキソウ(七倉乗越)   クロトウヒレン(七倉乗越)

    カラマツソウ(七倉乗越)    ミヤマヨメナ(七倉乗越)     イワオオギ(七倉乗越)

  ヨツバシオガマ(七倉乗越)        ?(七倉岳)             ?(七倉岳)

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       鹿島槍・五竜岳
・2万5千分の1地形図  黒部湖

Homeへ