秋田駒ヶ岳(1637.4m)乳頭山(1477.5m)


★ひとこと   「八合目からカルデラ火山群を経て乳頭山ピストン」

湯森山へ向かう笹原から秋田駒ヶ岳を望む

★行った日   2010年10月14日(木)  曇時々晴   単独
 
★コース

(第4日)
田沢湖高原温泉7:18(県道127)=7:45八合目小屋7:51→8:45男岳分岐→9:00(1623m)男岳9:05→男岳分岐9:20→男女岳分岐9:24→9:40(1637.4m)男女岳9:46→阿弥陀小屋9:59→10:13(1582.7m)横岳10:24→焼森山10:33→湯森山分岐10:35→11:19(1471.7m)湯森山11:31→熊見平11:50→宿岩11:58→12:26(1541.0m)笊森山12:31→千沼ヶ原分岐12:35→千沼ヶ原12:45→滝ノ上分岐13:11→13:15(1477.5m)乳頭山13:19→千沼ヶ原分岐13:46→千沼ヶ原分岐14:05→14:12笊森山14:22→宿岩14:49→熊見平14:58→湯森山15:22→乳頭スキー場分岐15:39→笹森山分岐15:42→16:06八合目小屋16:11(県道127)=田沢湖高原温泉16:31

 秋田駒ヶ岳は秋田・岩手県境に広がる男岳(おだけ)、女岳(めだけ)、小岳(こだけ)、横岳、男女岳(おなめだけ)を含むカルデラ火山の総称だ。田沢湖高原温泉から徐々に色付いていく紅葉を眺めながら、約30分の山岳舗装路ドライブで、時折、山の姿を見せるが殆どガスに閉ざされた八合目駐車場に到着だ。
 登山口から男女岳のすそを反時計回りの巻くようになだらかに登る。旧硫黄鉱山の荒々しい山肌を左に見て進み、晴天であれば田沢湖の良く見える片倉岳を過ぎて雄岳と男女岳の間に入ると木道が現れる。花のシーズンには高山植物で彩られるが今は枯野が広がる草原を進み、阿弥陀池の手前で雄岳に向かうべく右へ分岐だ。直ぐに火山岩のザレた稜線を登りつめると駒形神社の祀られたガスに閉ざされた男岳頂上だ。秋田駒の最高峰は曲線美の男女岳だが、主峰は鋭い山容の男岳で、男女岳はその寄生火山だそうだ。阿弥陀池まで戻り、火山礫の地肌を整備された丸太階段で登ると、ここもガスで見通しのきかない男女岳頂上だ。少し待ったが何も見えないので仕方なく頂上を後にし、阿弥陀池小屋から横岳の上りにかかった頃、やっと霧が晴れだして箱庭のような阿弥陀池と男女岳が姿を現した。横岳へ続く稜線の南側は雄大で、左に横岳から火山原の大焼砂(おおやけすな)から横長根(よこながね)へと稜線が続き、右には男岳から女岳へつながり、中央には小岳の火口丘が鎮座している。横岳では多くの登山者と会い挨拶を交わす。

    (八合目登山口)         (秋田駒案内図)      (旧硫黄鉱山を左に見て進む)

  (八合目小屋を振り返る)   (なだらかに山腹をトラバース) (晴れてれば田沢湖の展望台)

  (枯野の草原の木道を行く)   (阿弥陀池手前の男岳分岐)    (男岳へガレ場を登る)

   (男岳山頂の駒形神社)    (男女岳を正面に見て下る)  (男女岳の丸太階段を登る)

 (一等三角点のある男女岳)  (阿弥陀池へ来た道を下る)   (横岳への上りから男女岳)

       (横岳稜線から横岳、大焼砂、小岳、女岳、男岳のカルデラ火山を望む)

     (火口丘の小岳)       (横岳へ笹原稜線を行く)       (横岳山頂)

 横岳から眺めると、これから向かう乳頭山まで続く波打つ草原が広大だ。なだらかな稜線を進み、丸い丘のような焼森山で八合目へ戻る道を左に分け、表示に従って溝状の笹原を下る。湯森山へなだらかな笹原を進むが、振り返ると男女岳が反対側と異なり、火口壁の荒々しい表情を見せている。ベンチもある湯森山頂上から乳頭山ピストンだ。参考までに、往復4時間半〜5時間みたほうが良い。山頂から少し東寄りの岩頭の方が見晴しが良い。ここからだらだら坂を下り、湿地帯の熊見平、キュービックルーブのような宿岩などを過ぎて殆ど平坦な笹原を進むと笊森山(ざるもりやま)だ。ここから眺める乳頭山は別名の烏帽子岳の面影はなく端正な山容だ。雲に隠れているが一昨日訪れた岩手山が近くにそびえ、山麓の網張温泉が白く輝いていた。

        (横岳から男女岳とこれから向かう乳頭山までのなだらかな稜線を望む)

     (横岳を下る)         (焼森山へ稜線を進む)        (焼森山頂上)

   (溝状の笹原を下る)      (湯森山へ笹原を進む)     (男女岳を振り返る)

    (湯森山頂上)       (頂上のちょっと東の展望岩頭)   (笊森山へ稜線を進む)

 (熊見平付近の湿原を行く)      (立方体の宿岩)       (好展望の笊森山頂上)

         (笊森山から乳頭山に続く稜線と雲のかかった岩手山

 笊森山から稜線を下り、千沼ヶ原を右に分け、池塘のある湿地帯を左下に眺めつつハイマツ帯を直進する。滝ノ上を右に分けると乳頭山頂上はすぐだ。岩片の積み重なった小広場の山頂から東北に岩手山、西南に秋田駒ヶ岳、中央に緑に輝く笹原の向こうに笊森山を配した絶景だ。日が短いので早々に山頂を後にし往路通りに湯森山まで引き返した。ここから烏帽子を思わせる乳頭山を眺めながら稜線を笹森山へ向かい、乳頭スキー場を右に分け、笹森山斜面を急な丸太階段で下る。赤倉沢を渡渉、少し登ると八合目駐車場だ。薄暗くなった八合目を後にして田沢湖高原温泉へ。
 秋田駒ヶ岳は高山植物で有名だが秋のなだらかな山群を巡る山歩きもなかなかのものだ。男岳や男女岳を中心とするカルデラ火山群の景観、横岳から湯森山、笊森山をへて乳頭山に至る広大なたおやかな稜線漫歩など、高原の気を満喫できた。当初、黒湯から登り、秋田駒ヶ岳を経て乳頭スキー場に下る計画だったが、八合目から周回するほうが高低差が少ないため距離があっても楽だ。 

  (乳頭山へ笊森山を下る)   (稜線の西側下の湿地帯)    (だんだん近づく乳頭山)

 (別名烏帽子岳らしい乳頭山) (稜線から岩手山と網張温泉)     (乳頭山頂上)

              (乳頭山から笊森山へ続く稜線と岩手山を望む)

   (湯森山へ往路を戻る)     (稜線から八合目小屋)      (稜線から乳頭山)

              (笹森山付近から湯森山の稜線を望む)

(湯森山山腹を丸太階段で下る)    (赤倉沢を渡渉)        (八合目小屋へ)

★道で出会った花

   ヨツバヒヨドリ(片倉岳)       ヤマハハコ(熊見平)   シロバナトウウチソウ?(熊見平)

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       岩手山・八幡平・秋田駒
・2万5千分の1地形図  秋田駒ヶ岳

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