茶臼岳(1915m)朝日岳(1896m)三本槍岳(1916.9m)


★ひとこと   「噴気たなびく茶臼岳から三本槍岳へ那須連山の稜線歩き」

茶臼岳から朝日岳を望む

★行った日   2011年10月28日(木)  晴  単独
 
★コース

那須ハイランドパーク7:55(県道266、県道17)=8:25RW山麓駅(那須ロープウェイ)8:30=山頂駅8:35→9:11(1915m)茶臼岳9:17→9:49峰の茶屋跡9:54→朝日岳の肩10:29→10:37(1896m)朝日岳10:49→朝日岳の肩10:55→清水平11:24→北温泉分岐11:35→12:00(1916.9m)三本槍岳12:20→北温泉分岐12:43→清水平12:51→朝日岳の肩13:20→峰の茶屋跡13:45→中の茶屋跡14:01→14:22RW山麓駅駐車場14:27(県道17、県道266)=那須ハイランドパーク15:00

 那須火山帯は利尻島から浅間山に至る火山群で太平洋プレートの沈み込みに起因する東日本火山帯に属している。狭義の那須岳は茶臼岳をさすが広義には山域全体をさしているようだ。茶臼岳は今も噴気をあげ、荒々しい山容の朝日岳や緑の草原の清水平など変化に富み、山麓には多数の温泉があり、魅力的な山域だ。朝一番のロープウェイを利用し、紺碧の空のもと山頂駅から出発だ。
 下界は霞んでいるが、すっきり晴れわたった山肌を朝日を浴びながら砂地の斜面を登り、牛ヶ首(うしがくび)を左に分け直登だ。急坂になってきた火山特有の岩のごろごろした道をうんうんうなりながら登ると、ほどなく鳥居があって祠の鎮座する山頂だ。山頂からは360度の展望があり、これから向かう荒々しい山肌の朝日岳やたおやかな三本槍岳は云うに及ばず、日光連山、磐梯吾妻連峰や飯豊山系まで望めた。山頂から火口縁を周回して、朝日岳の赤茶けた崩落壁を正面に見ながら茶臼岳山腹を左へ巻くように下る。斜面から轟音をともなって数箇所から噴気がたち上り、風向きによって硫黄の臭いが鼻をつく中を隠居倉(いんきょぐら)を正面に見ながら稜線を下ると峰の茶屋跡手前の鞍部だ。牛ヶ首へのトラバース道を左に分け、ちょっと下るとロープウェイ山麓駅への下山路の分岐点でもある峰の茶屋跡だ。

  (那須岳ロープウェイ山頂駅)    (山頂駅から出発)    (牛ヶ首を左に分け登り続ける)

  (登ってきた稜線を振り返る)  (火山特有の岩ゴロ道を登る)   (右に見える朝日岳)

  (茶臼岳は狭義の那須岳)     (那須岳山頂の祠)       (火口を周回して下る)

               (茶臼岳から南〜西〜北〜東北を望む)

  (茶臼岳から峰の茶屋へ下る)  (傍らで噴気をあげている)    (牛ヶ首分岐の鞍部)

(噴気の下を牛ヶ首へ向かう団体)     (峰の茶屋)        (朝日岳めざして進む)


 ここから朝日岳めざして稜線を登る。見た目はどこから登るのか疑うような厳しい稜線だが、危ない所はなく、手摺つき鎖場など普通に歩けるような道が岩稜につけられている。剣ヶ峰の東面を巻くトラバース道をなだらかに進み、鎖の付いた手摺つき岩稜を登って、鎖つき岸壁を過ぎると朝日岳肩の鞍部だ。鞍部からだらだら坂をちょっと登ると朝日岳山頂だ。茶臼岳から続くアルペン的稜線と、噴煙たなびく茶臼山とその彼方の日光連山とのコントラストが青空に映えて美しい。鞍部まで戻り、なだらかな尾根道で熊見曽根(くまみがそね)のピークをめざす。熊見曽根から三斗小屋(さんどごや)温泉に向かう尾根上のすぐ先のピーク隠居倉が好展望らしいが割愛だ。次のピークP1900を過ぎると歩き難い浮き上がった丸太階段による清水平への下りだ。清水平の湿地帯に設けられた木道を進み、笹原に入る。

    (茶臼岳を振り返る)    (山容は厳しいが安全な道を登る) (手すり付き尾根道を登る)

    (鎖場の岩壁を行く)         (朝日岳の肩)          (朝日岳山頂)

                 (朝日岳から南〜西〜北〜東北を望む)

   (朝日岳から茶臼岳を望む)   (これから向かう稜線を望む)   (熊見曽根の先の隠居倉)

  (隠居倉分岐からP1900へ) (P1900から清水平へ下る)      (清水平を行く)


 北温泉を右に分け、笹原とハイマツの中の掘れたぬかるみ道を進み、丸太階段を上りきると三本槍岳(さんぼんやりだけ)の三角点広場だ。山名から険しい山を想像するが、なだらかなずんぐりした山だ。山名は、那須、会津、黒羽(くろばね)の3藩が国境確認のために槍を立てた故事に由来するそうだ。山頂からの展望は絶景だが、特に、緑の山稜が連なる那須山域北部の流石山(ながれいしやま)、三倉山(みくらやま)や旭岳が間近に望める。大休止の後、来た道を戻って峰の茶屋から、なだらかなトラバース道をどこまでも下ると登山口駐車場の横をかすめてロープウェイ山麓駅駐車場だ。
 2000メートルに満たない山ながら稜線付近以上は森林限界を超えハイマツと岩稜と火山のアルペン的風貌の山だ。茶臼岳は活火山を思わせる白煙を噴出し、朝日岳は荒々しい崩壊面、三本槍岳は穏やか山容を見せ、夫々特徴ある3峰とも360度の展望に優れた山だ。

      (北温泉分岐)      (笹原の掘れ込んだぬかるみ道)    (三本槍岳へ向かう)

   (最後の丸太階段の上り)     (三本槍岳山頂広場)       (山頂から下山開始)

              (三本槍岳から南〜西〜北〜東北を望む)

(隠居倉分岐から三本槍岳を望む)   (鎖場を下る)         (峰の茶屋から続く下山道)

   (登山口に鎮座する狛犬)      (那須岳登山口)         (ロープウェイ山麓駅)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       那須・塩原
・2万5千分の1地形図  那須岳

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