五竜岳(2814.1m)鹿島槍ヶ岳(2889.1m)

 

★ひとこと   「五竜岳から針ノ木岳まで後立山連峰縦走(2)」


五竜岳から鹿島槍ヶ岳を望む


★行った日   2012年8月3日(金) 晴 単独

★コース

五竜山荘5:25→6:30(2814.1m)五竜岳6:37→8:23北尾根ノ頭8:27→口ノ沢ノコル8:48→9:45休憩9:54→10:02キレット小屋10:17→12:01(2842m)北峰12:09→13:13(2889.1m)鹿島槍ヶ岳13:25→(2683m)布引山14:10→冷池山荘15:00

 後立山(うしろたてやま)2日目は五竜(ごりゅう)山荘から五竜岳(ごりゅうだけ)、鹿島槍ヶ岳(かしまやりがだけ)を経て冷池(つめたいけ)山荘だ。朝食をしっかり食べて朝日に輝く五竜岳めざして出発だ。
 登りやすい馬の背の稜線から振り返ると、朝の斜光に映え始めた白岳(しらたけ)がきょうの晴天を約束しているようだ。稜線の西側をトラバース気味に進み、稜線に出て岩場を越えると西側へ突き出た山頂だ。山頂からは真向かいの毛勝(けかち)三山を中心に鹿島槍から白馬岳まで朝日を浴びた峰々が雄大に連なっていた。五竜から望むこの時刻の彫りの深い鹿島槍の姿が一番印象的だ。G4G5の岩稜を眺めながら、山頂から急坂のザレ場を滑らないようにジグザグに下る。振り返ると下ってきた五竜の急な岩肌が衝立のようだ。花季の過ぎたウルップソウの花芯を踏まないようにヤセ尾根を過ぎてG4G5の岩稜を越え、赤土の露出した急坂を登ってハシゴを上ると赤抜のピークだ。しばらく岩稜帯を行くと360度さえぎるもののない北尾根の頭だ。鹿島槍、立山連峰、五竜の展望台だ。

    (五竜岳めざして出発)    (途中で五竜山荘を振り返る)    (山頂へ砂礫帯を登る)

(山頂付近から稜線を振り返る)  (矢印通りに岩稜を越える)    (正面が五竜岳山頂)

             (五竜岳から剱・立山方面、南〜西〜北〜東北を望む)

     (五竜岳頂上)       (五竜岳から立山・剱を望む)  (五竜岳から鹿島槍を望む)

 (G4、G5へ急なザレ場を下る) (急坂のザレ場を振り返る)       (G4辺りを進む)

   (ウルップソウ生育地)     (G5の岩稜を越える)       (格好いい岩稜を進む)

   (赤抜ハシゴ場)           (北尾根ノ頭)        (北尾根ノ頭から稜線を下る)

 稜線を南へ下りきると最低鞍部の口ノ沢ノコルだ。三段登りの岩場を越え、さらに幾つかの岩稜を越えて高度を上げてから岩峰を回り込むと鞍部にキレット小屋が足下に現れる。ここでビールならぬジュースで我慢し水を補給して大休止だ。小屋の横から急坂を登ると八峰(はちみね)キレットの核心部だ。岩壁を削った鎖場の道やハシゴ場を過ぎると視界が開け、稜線を南へ向かって登る。北峰の西側をなだらかに上ると稜線出合が北峰分岐点だ。ちょっと先の北峰からは、丁度ガスって西の展望は利かなかったが、東北に下っているカクネ里の谷筋に残るあばら骨のような雪渓の模様が興味深かった。元の分岐点まで戻り、吊尾根を三角錐の南峰(鹿島槍ヶ岳本峰)へ向かった。

            (北尾根ノ頭から鹿島槍ヶ岳〜立山連峰〜五竜岳を望む)

     (口ノ沢ノコル)         (三段登りの岩場を越える)    (次の岩場を越える)

    (ザレ場の急坂を下る)       (キレット小屋)            (キレットに向かう)

 (八峰キレットの鎖場を行く)   (高度間のある岩場を行く)  (鹿島槍めざして稜線を登る)

   (北峰下をトラバース)         (北峰分岐標識)          (北峰頂上)

 吊尾根の意外に険しい岩稜を岩陰の草花を見ながら登ると広い山頂広場だ。生憎ガスがかかって展望はだめだったが雄大な景観の筈だ。ここから一転穏やかな道となり、正面に爺ヶ岳(じいがだけ)を眺めながら稜線の布引山(ぬのびきやま)めざして砂礫帯をジグザグになだらかに下る。布引山も好展望、あす訪れる予定の針ノ木岳(はりのきだけ)が遥か彼方の雲間に望めた。しばらく稜線を下り、樹林帯を抜けると正面に爺ヶ岳を眺めながら緑の斜面に草花が揺れる花園が続く。振り返ると、布引山、鹿島槍、北峰の三峰が並んでそびえている。テント場を過ぎてヤセ尾根を下ると冷池山荘だ。山荘横の広場から夕暮れの鹿島槍を眺めながら飲む冷たいビールの味は格別だ。
  五竜山荘から五竜岳、八峰キレット、鹿島槍ヶ岳を経て冷池山荘まで、アルペン的岩稜ありお花畑あり、西に立山・剱連峰を眺めながらの展望豊かな人気のコースだ。特に、五竜岳から眺めた朝の斜光に照らされた鹿島槍ヶ岳へ続く岩稜尾根が素晴らしかった。

 (北峰から南峰(本峰)を望む)   (吊尾根を本峰へ向かう)     (吊尾根岩陰の花園)

  (鹿島槍ヶ岳(南峰)頂上)     (ガスってきた稜線を南下)  (稜線の先に爺ヶ岳を望む)

  (稜線を布引山へ向かう)       (布引山頂上)        (草原から灌木帯に入る)

              (布引山からあす向かう針ノ木岳方面を望む)

   (お花畑の稜線を行く)       (鹿島槍を振り返る)      (稜線に建つ冷池山荘)

★道で出会った花

   ミヤマコゴメグサ(五竜岳)     イタドリ(五竜岳)        タカネツメクサ(G4G5)

   ミヤマシオガマ(G4G5)     ウルップソウ(G4G5)     チシマギキョウ(G4G5)

 ハクサンシャクナゲ(赤抜)  ミヤマアキノキリンソウ(キレット)  トウヤクリンドウ(キレット)

   ミヤマゼンコ(キレット)     イワツメクサ(鹿島槍)     キバナノコマノツメ(鹿島槍)

   ヨツバシオガマ(鹿島槍)   タカネヤハズハハコ(鹿島槍)    イワオウギ(鹿島槍)

   ミヤマクワガタ(鹿島槍)   イブキジャコウソウ(布引山)   ミヤマトリカブト?(布引山)

    キヌガサソウ(冷池)      ハクサンフウロ(冷池)      クロヒトウレン(冷池)

    ナナカマド(冷池)         チングルマ(冷池)     ミヤマキンポウゲ?(冷池)

   アオノツガザクラ(冷池)      タカネバラ(冷池)        ハクサンチドリ(冷池)

    カラマツソウ(冷池)        クルマユリ(冷池)       エゾシオガマ(冷池)

    ウサギギク(冷池)          ?(冷池)          ゴゼンタチバナ(冷池)

★ルート断面図


★地  図
(1)五竜山荘〜キレット小屋          (2)キレット小屋〜冷池山荘

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       鹿島槍・五竜岳・北アルプス
・2万5千分の1地形図  神城、十字峡

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