★ひとこと 「北股林道からP1238経由赤倉山、池木屋山を経て周回」
P1238南尾根から北股川筋を望む
★行った日 2014年5月2日(金) 晴
Kさんと2人
★コース
高槻3:52(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165)=道の駅ふたかみパーク當麻(R165、県道30、R169、北股林道)=6:56P1238登山口路駐7:13→支尾根合流8:05→8:53P1238
9:019:59P1221 10:08→10:49(1394m)赤倉山10:58→千里峰11:19→奥ノ平峰11:38→霧降山11:48→12:24(1395.9m)池木屋山12:53→ホウキガ峰13:26→14:34北股林道分岐14:44→道間違い15:34→北股川渡渉16:45→北股林道出合16:57→17:27P1238登山口路駐17:35(北股林道、R169、県道30、R165)=道の駅ふたかみパーク當麻(R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻21:01
大鯛山(おおたいやま)から白鬚岳(しらひげだけ)、 大鯛山から高塚に引き続いて北股川源流の周回尾根コースだ。北股川檜塚橋を起点にP1238を経て赤倉山で台高縦走路に合流、池木屋山(いけごややま)経由弥次平峰(やじへいみね)手前から北股林道へ下る計画だ。北股林道への下山ルートが不明確なので前回より1時間早く出発だ。ふたがみパーク當麻午前5時、すでに着いていたいつも明るいKさんと挨拶を交わして僕の車に同乗、いつものコースで入の波(しおのは)温泉に向った。北股林道に入り、三ノ公(さんのこう)分岐を過ぎるとできたての落石の多い地道林道だ。Kさんも僕もバーストの経験のある道なので時速10キロ以下の最徐行でやっとP1238登り口のある檜塚橋だ。
路駐地点の横の登り口に気づかず林道を直進、砂礫崩落地点まで行って引き返し、やっと山道へ入ったが前途多難の予感だ。滑り易い植林帯の急坂を遮二無二登るが、前回の下山路に比べれば天国だ。やがて支尾根に上がると踏み跡もはっきりして勾配も緩くなり、しんどいながら順調に高度を上げる。標高900メートルに近づくと植林帯から広葉樹林の緩斜面に変わり、西北から西よりに方向を変えて登るとP1238南稜線に合流だ。前回は、ここでリボンを見落として南尾根を直進して下ったのだ。しばらく美しいブナ尾根を、大台ケ原を遠景に北股川で朝日に輝く山々を二分したような景観を振り返りながら登る。ヤマザクラ越しに望む白鬚岳やその奥に見える大普賢岳が素晴らしい眺めだ。標高1000メートルを超えるとネット沿いの踏み跡をたどる。前回は歩き難い二重ネットの東側を下ったので今回は扉を開けて西側を登る。岩場もある急坂を過ぎても頑丈なネットが続くので、倒木を利用してネットを東側へ越え、稜線をしばらく登るとP1238だ。ピークから西へ懐かしい尾根が登尾(のぼりお)へ続いているが、これから向う赤倉山は反対の東へヒメシャラ尾根の急坂を下る。アケボノツツジが彩りを添えるブナやミズナラ、ヒメシャラが続く美しい稜線だ。腰掛けるのに良さそうな曲がったブナのあるP1221を過ぎ、正面に赤倉山を樹間から眺めながらメルヘンの世界のような尾根を進む。芽吹いたばかりのカエデの萌黄色の新芽が実に美しい。しばらく進むと風衝地のような草原が左に現れ、コバイケイソウが野菜畑のように広がった草原の縁に沿って登り、最後に急坂を頑張ると赤倉山だ。ここから道のしっかりした台高縦走路だ。
(檜塚橋の先で車通行不能) (檜塚橋手前のP1238登り口)
(植林帯の支尾根を登る)
(灌木帯の緩斜面を登る) (P1238南尾根へ合流)
(美しいブナ尾根を登る)
(P1238南尾根から北股川を中心とした山々を望む)
(ネットに沿って登る) (P1238)
(ヒメシャラの急な尾根を下る)
(アケボノツツジ満開の稜線を行く)(ブナやミズナラの尾根を行く) (雰囲気の良いP1221)
(稜線北側の草原を見ながら登る) (急坂を頑張ると山頂)
(視界のない赤倉山頂上)
しばらく展望の良い稜線が続く。左正面に、霧降山から北へ伸びる稜線が長々と横たわり、その向こうに迷岳がそびえている。明るい千里峰で北股川へ下るルートを右に分け、好展望の奥ノ平峰からは北へ続く台高縦走路の稜線と桧塚の台地が望める。見晴しのよい稜線をしばらく進むと、青空平からコブシ平へ続く展望稜線の宮ノ谷分岐の霧降山だ。下山予定の弥次平峰手前から北股林道へ下る尾根を眺めながら稜線を進み、池木屋山が近づくと二重稜線となり、わずかに水面をのぞかせた湿地帯を過ぎて、だらだら坂を上ると池木屋山三角点だ。ここで2人の登山者に出会ったがきょうはそれだけだ。山頂はあまり見晴しが良くないが、少し西南へ下った所の見晴しのよい倒木が休憩の適所だ。Kさんと二人で恒例の熱いラーメンとコーヒーで昼食、山で食べると何を食べても旨い!。ここから道は明確だが、所々で意外に硬い小木を掻き分けて30分ほど進むとヒメシャラの大木のあるホウキガ峰だ。振り返ると池木屋山から野江股(のえまた)ノ頭へ伸びる東尾根が長々と横たわっている。ここからヤセ尾根や岩場もある稜線を1時間あまり歩くと弥次平峰手前の北股林道分岐だ。分岐点には北股林道と書かれた黄色テープが木の幹に巻かれている。
(これから向う弥次平峰の稜線)
(明るい千里峰) (好展望の奥ノ平峰)
(奥ノ平峰付近から北部の縦走路と檜塚の台地を望む)
(霧降山付近から大台ケ原方面を望む)
(宮の谷分岐点の霧降山) (まだ水のある木屋池) (あまり展望の良くない池木屋山)
(山頂から少し下った休憩適地)(硬い小木の生えた稜線を行く) (ホウキガ峰)
(美しい大木の稜線を行く)
(ヤセ尾根も現れる)
(北股林道分岐)
台高縦走路と別れて、細尾根だが雰囲気の良い尾根を下る。コメツガ、ブナ、ミズナラ、ヒメシャラなどの大木の間にアケボノツツジやコブシが点在する色鮮やかな尾根下りだ。標高1000メートル位まで下るとシャクナゲが咲き始め、標高950メートル位まで美しいなだらかな極楽尾根が続くが地獄はここからだ。ネット情報によればこの辺りから西北に下る必要がありGPSにもその通りにウエイポイントを登録していたが、明確なテープが北へ続いていたのでその通りに急坂を下ってしまった。最後に谷を見下ろすと通れそうもない沢筋だ。そこで下流方向へ急斜面を滑り落ちないように注意しながらトラバースだ。やっと飛び石伝いに渡れそうな谷が下に見え、川縁に着地だ。遠くから見ると渡れそうだが、近くに来ると激流が岩の間を渦巻き、怖ろしげだ。しばらく右往左往して靴を脱がずに渡れそうな所を探したが見つからず、仕方なく落ちていた木の棒を支えに飛び渡った。残念ながらKさんは足を滑らせ濡れてしまったが大事には至らず渡り終えた。林道まで何とか上がったが、この辺りでは林道へ上がる唯一のルートのようだ。北股林道もここまでくると荒れ果てており、路面陥没、壁面崩落、橋梁流失と自転車でも無理な林道を約30分歩いてやっと路駐場所だ。参考までに、通行止めの表示はないが登り口のすぐ先で砂礫が崩落して車の通行は不可能だ。下りは惰性がつくので、バーストの恐怖のためのろのろ運転で筏場分岐まで50分もかかり、R169では前を走る車がブレーキばかり踏むのにいらいらしながら快調に走り、道の駅でKさんと別れ、順調に帰阪した。
高塚から赤倉山へ続くアケボノツツジに彩られたヒメシャラやブナなどの高木広葉樹の稜線が素晴らしい。北股林道へ下る稜線のコメツガや高木広葉樹尾根に咲くシャクナゲやアケボノツツジ、コブシなど色とりどりの木の花が美しい。また、シーズンになれば稜線全体にシロヤシオが咲き乱れるはずだ。前回同様、下山時に少しトラブッたが時間的にゆとりがあったため余裕をもって行動できた。下山時のルート探索も含めて多少の冒険心も満足させてくれる、距離も累積標高もそこそこある達成感のあるルートだ。
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図 大和柏木、宮川貯水池
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