★ひとこと 「光岳西方の池口岳へ遠山郷側からピストン」
黒薙から池口岳(左)を望む
★行った日 2014年6月15日(日) 晴 単独
★コース
道の駅遠山郷4:51(R152、池口林道)=5:21池口林道登山口5:29→山ノ神6:15→面切平6:25→P1561
6:52→7:18休憩7:25→黒薙8:03→P1858 8:17→利検沢ノ頭8:48→9:11P1971(道標)
9:19→P1983 9:48→P2156 10:29→加加森山分岐11:04→11:27(2392m)池口岳11:55→13:20ザラ薙平先崩落地上縁13:29→P1971(道標)
13:35→14:28黒薙14:35→面切平15:29→山ノ神15:37→16:03池口林道登山口16:06(池口林道、R152)=16:33遠山郷かぐらの湯17:32(R152、市道上村)=しらびそ峠18:27=ハイランドしらびそ
南アルプスの南端に位置し、光岳西方にある深南部との境界付近にある雄峰だ。遠山郷(とおやまごう)近くの池口からハードな尾根歩きでピストンの計画だ。昨夜は午後8時前に寝たので、道の駅遠山郷にて車窓を照らす十七夜の月明かりが夜明けに変わり始める午前4時起床、カップラーメンとコーヒー朝食、まわりの車がほとんど眠っている5時前に出発だ。R152から池口林道に入り、小さな標識通りに分岐を幾つか通り過ぎると登山届ボックスのある池口登山口だ。ここからあまり荒れていない地道林道をしばらくくねくね進むと林道登山口だ。僕の車をいれて5台で登り口道端は満車、結果的にきょう登ったのは男性単独行5人、僕が最終だ。
初めは尾根端の急坂だが尾根上からはアカマツ林のなだらかなしっかりした道が続く。大岩の下に小祠が祀られた山ノ神の横の急坂を登り、平地のだらだら坂をしばらく進むと面切平だ。二重稜線もある幅広尾根を過ぎて急坂を登るとP1561だ。樹間から朝日に輝く下栗(しもぐり)の里の民家をちらちら眺めながら一旦下って登り返すと、北側の樹木が途切れ、足下の下栗の里とその彼方に雪をかぶった中央アルプスの景観が見事だ。聖岳(ひじりだけ)や光岳(てかりだけ)登山口のある易老渡(いろうど)へ向う車道も見えている。P1837を過ぎて崩落地上縁を池口岳から鶏冠山(とさかやま)に続く稜線を眺めながら進むと黒薙(くろなぎ)だ。
(池口登山口からダート) (池口林道登り口)
(赤松の多い尾根道を行く)
(大岩の下に山ノ神の祠がある) (平地を進む) (面切平)
(カラマツとシラビソ林を行く) (草原を行く)
(下栗の里と中央アルプス)
(崩落地の上縁を行く) (池口岳目指して進む) (黒薙)
シラビソやコメツガなどの樹林尾根をアップダウンしながら進むとP1902の利検沢(りけんざわ)ノ頭だ。樹間から北方にあす訪れる予定の尾高山や奥茶臼山、東北には聖岳が望める。ヤセ尾根を下って上り返すとP1971、初めての正式道標がある。その先が南側が崩壊地のザラ薙平だ。しばらく展望の開けた崩壊地上縁歩きだ。倒木の多いシラビソなどの樹林帯尾根をしばらく上り続けるとP2156だ。この辺りから急勾配になるとともに岩場も増え、2回ロープ場があるがいずれも下り斜面が急勾配だが、木の根と岩角に頼るほうが楽だ。西側が切れ落ちた尾根筋を、登ってきた稜線を眺めながらしばらく頑張ると加加森山(かかもりやま)への稜線分岐だ。
(利検沢ノ頭)
(P1902から聖岳を望む)
(ヤセ尾根を行く)
(P1971付近からあす訪れる予定の奥茶臼山の稜線を望む)
(P1971の道標) (ザラ薙平付近の草原と池口岳)
(ザラ薙平)
(P2156) (ヤセ尾根急坂に咲くイワカガミ) (第1のロープ場の下り)
(第2のロープ場の下り)
(加加森山分岐)
(急坂を登る)
山頂直下にはダケカンバの大木を中心に笹原の斜面が広がり、南アルプス南部の峰々が望める。特に東には光岳が加加森山の右奥にどっかと居座り、怪獣の目のようなてかり石が鎮座している。日陰に残雪のある斜面をひと登りするとあまり広くない笹原の池口岳山頂だ。山頂は針葉樹に囲まれて展望は良くない。山頂南端から吊尾根でつながった南峰が指呼の間だが体力が限界に近いのでここまでだ。ここまでに出会った人はいずれも単独行男性の4人、皆元気そうでフーフー言っているのは僕だけだ。山頂の木陰で大休止、涼風に吹かれながら定番のカップラーメンとコーヒーの味は最高だ。往路通りに下山、山ノ神に無事戻れたことに感謝の手を合わせて、へとへとになって上り6時間下り4時間の長丁場を終了だ。登山口の林道の先に避難小屋があり、4、5台分の駐車スペースがあり、畳敷きの内部も住心地がよさそうだ。遠山郷かぐらの湯で疲れを癒して夕食後、あすの奥茶臼岳に備えてしらびそ峠へドライブだ。矢筈トンネル手前からしらびそ峠へ向う車道に入り、途中で地蔵峠の道を左に分けて道なりに進むと標高1800米余の夕日に映えるしらびそ峠だ。きょうはすぐ近くのハイランドしらびその一隅で車中泊だ。洒落たスタイルのホテルの周辺は公園風に整備され、サンセットポイントから中央アルプスに沈む夕日が秀逸だ。また、聖岳へ向う際に便ヶ島(たよりがじま)から西沢渡(にしざわど)へ森林鉄道跡を通るが、昭和40年代に姿を消したその遠山森林鉄道の現物も展示され、大変興味深い。今夜も十八夜の月光のもと、早々に寝てしまった。
黒薙までは下栗の里が樹間から見えるだけで殆んど樹林帯の尾根歩きだ。標高1800メートルを超えてからは南アルプス南部や深南部の峰々をガレ場上縁から眺めながら歩ける。易老渡から登ると光岳の山容をつかめなかったたが、池口岳から眺めるとテカリ石を瞳に不思議な顔立ちだ。
★地 図
(1)登山口〜黒薙
(2)黒薙〜池口岳
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 塩見・赤石・聖岳
・2万5千分の1地形図 光岳(てかりだけ)、上町(かみまち)、池口岳
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