和名倉山(2036.0m)東仙波(2003.1m)


★ひとこと   「三ノ瀬から将監峠経由東仙波を経て和名倉山(白石山)へ」

東仙波北尾根から和名倉山(右奥)を望む
   
★行った日   2014年9月12日(金)  曇時々晴   単独
 
★コース

三ノ瀬(民宿みはらし)4:55→林道ゲート5:04→牛王院平分岐5:30→将監小屋6:30→将監峠6:39→三ノ瀬分岐6:52→山ノ神土7:00→7:57休憩8:05→(2003.1m)東仙波8:38→見晴し尾根8:46→川又分岐9:43→秩父湖分岐9:58→10:14(2036.0m)和名倉山10:29→秩父湖分岐10:48→川又分岐11:02→12:02見晴し尾根12:09→東仙波12:26→13:09休憩13:19→山ノ神土13:50→三ノ瀬分岐13:56→牛王院平分岐(林道合流)14:41→林道ゲート14:58→15:05三ノ瀬(民宿)15:25(林道、R411)=花かげの湯(甲州市)18:00(県道206、県道2、林道)=大弛峠P19:21(車中泊)

 和名倉山(わなくらやま)(別名白石山)は奥秩父の主稜線から少し離れて位置し、将監(しょうげん)峠から北へ張り出したあまり知られていない山だ。丹波山(たばやま)村(今は山梨市)の三ノ瀬を起点に将監峠から和名倉山をピストンの計画だ。長時間予想されるので三ノ瀬登山口前の民宿をヘッデンを点けて早朝出発だ。
 登山口から将監小屋まで続く地道林道に入り、すぐ先で鎖ゲートを越えてカラマツ林の中を進む。ほの明るくなり始めた林道を道なりに進み、帰りに通る予定の牛王院平(ぎゅうおういんたいら)への道を左に分け、軽四しか通れないような林道をどこまでも登り続けると青色の将監小屋だ。無人の小屋には午後帰るとの張り紙があったが、先程すれ違った軽トラが小屋のご主人のようだ。テン場の若い二人連れと挨拶を交わした後、裏の草地をしばらく登ると主稜線出合の将監峠だ。ここから笹原林床のシラビソやダケカンバが茂るなだらかな稜線歩きだ。牛王院平で下山に通る予定の三ノ瀬を左に分け、しばらく進むと山ノ神土(やまのかんど)だ。ここでテン場で出会った二人連れが追いついてきたが、聞くところによると秩父湖を起点に一泊で雲取山、笠取山から雁坂峠を経て周回中だそうだ。山ノ神土から主稜線と別れ、山腹の草深いトラバース道に入り、踏み跡ははっきりしている笹原を掻き分けて進む。やがて主稜線から東北へ分岐している尾根に乗り、雰囲気のよい笹原林床の樹林尾根道を進む。P1974の西側の山腹をトラバース後、ダケカンバなどが茂る尾根道をなだらかに登り、シャクナゲ藪を過ぎたピークが西仙波(にしせんば)だ。

   (将監峠登山道入口)    (軽四幅の地道林道を行く)   (復路に通る牛王院平分岐)

 (大木並木林道を根気よく登る)   (ついに将監小屋着)     (小屋の先の草地を登る)

       (将監峠)        (笹原のダケカンバ林を進む)  (三ノ瀬分岐の牛王院平)

  (笠取山分岐の山ノ神土)   (プチ笹藪コギのトラバース道) (朝日に輝く笹原尾根を行く)


 (雰囲気のよい稜線を行く)    (P1974めざして尾根を行く)   (ダケカンバ林を行く)

 すぐ先から展望の良い岩稜だ。東仙波(ひがしせんば)に向う岩稜から右に飛龍山〜三ツ山に続く稜線が真正面だ。一旦急坂を下って登り返すと東仙波だ。山頂から振り返ると、越えてきた岩稜とその向こうに唐松尾山から伸びる稜線が望める。山頂から北へ樹林帯を下り、丸い草地の尾根にダケカンバが点在する眺めのよい尾根を進む。P1990(吹上ノ頭)手前のピーク、吹上ノ岩頭からは西側の展望が開け、雲を頂いた雁坂峰が望めたが甲武信ヶ岳は見えなかった。
 (シャクナゲジャンブルを突破)   (東仙波手前の岩稜)    (岩稜から西方を振り返る)

              (岩稜から南方の飛龍山方面を望む)


 (東仙波へ向って岩稜を下る)     (東仙波山頂)       (山頂から岩稜方向を望む)

  (東仙波北尾根を下る)      (好展望の尾根を下る)    (吹上の岩稜を越える)

         (東仙波北尾根の吹上の岩頭から西方の雁坂嶺方面を望む)

 吹上の頭の西側をトラバース、ダケカンバの林を抜け、シラビソ林に入ると林間の平地の八百平(はっぴゃくたいら)だ。苔むした倒木の多い平地を進み、川又を左に分け、しばらくシラビソ林を登りつめると二瀬(ふたせ)分岐だ。秩父湖へ通じる二瀬を左に分け、右へ山裾を進むと千代蔵の休ン場と称する草原だ。少し東へ疎林帯を進み、平地から倒木帯の自然林を少し登ると和名倉山三角点、シラビソ林に囲まれて全く視界はない。牛王院平まで往路を戻り、分岐から三ノ瀬へ下る。笹原のカラマツ疎林帯を保護柵で囲った道をなだらかに下り、やがて保護柵が途切れて大木の広葉樹が散在する急坂を下って林道に合流、往路通りにしばらく下ると登山口の民宿だ。往路5時間半復路4時間半の計10時間の長丁場、民宿のおばちゃんから祝福の果物を美味しく頂いた。これからあすの国師ヶ岳(こくしがだけ)に備えて大弛峠(おおだるみとうげ)へ向う計画だ。青梅街道を南下、秩父往還と合流地点のはなかげの湯で疲れを癒し、大弛峠へ向った。大弛峠は標高2365メートルあり、霧の立ち込めた視界のきかない1車線の真っ暗な道を走るのはあまり気持ちの良いドライブではない。峠の大駐車場はほぼ満車だが何とか空いたスペースにとめることができた。殆んどが車中泊の車、夜半から朝方にかけて続々車が到着し、車道の下の方まで駐車の列が続いていた。
 三ノ瀬から登る和名倉山は、露岩などのある仙波の尾根付近からの好展望、八百平付近の苔むした倒木の自然林、牛王院平付近の爽やか笹原の樹林帯などが素晴らしい。道標はあまり多くないがしっかりした道があり、安全に歩くことができる。

   (ダケカンバ林を行く)       (シラビソ林を行く)        (苔むす樹林帯)

    (林間の八百平)       (川又を左へ分けて直進)      (二瀬を右へ)

    (山腹をトラバース)    (千代蔵の休ン場と称する草原)  (倒木林をちょっと北上)

  (林間の和名倉山三角点)    (牛王院平から三ノ瀬へ)  (保護柵の牛王院平を下る)

  (大木散在の道を下る)         (林道出合)         (廃棄車が現れると登山口)

★道で出会った花

  ノコンギク?(山ノ神土)      オトギリソウ(東仙波)      トリカブト(山ノ神土)

★ルート断面図


★地  図
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       雲取山・両神山・奥秩父
・2万5千分の1地形図  雁坂峠

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