国師ヶ岳(こくしがだけ)、金峰山(きんぷさん)は奥秩父山塊の主稜線上の長野・山梨県境の山だ。大弛峠(おおだるみとうげ)を起点に国師ヶ岳と金峰山を夫々ピストンの計画だ。標高2365メートルの夜中は寒く、持ってきた服を着込んで寝袋にもぐりこむ車中泊だ。殆んどが車中泊の満車状態の駐車場を、長蛇の列の公衆トイレは後回しにして国師ヶ岳へ出発だ。
大弛小屋前から国師ヶ岳や甲武信ヶ岳(こぶしがだけ)方面へ向う遊歩道へ入る。シラビソ樹林帯の中に伸びる木道を登り、夢の庭園を右に分け、少し登ると見晴しがよくなり、金峰山や雲上の富士山が望めた。さらに石のごろごろするシラビソ林を登り続けると大石の積み重なった好展望の前国師ヶ岳だ。金峰山の左に南アルプス、右に八ヶ岳が雲上に浮かんでいる姿が見事だったが、富士山は早くも雲の中だ。奥千丈岳を右に分け、枯死の目立つトーヒ林を少し進むと国師ヶ岳だ。眼下に樹林が広がる金峰山や南アの眺めは素晴らしいが、遠方は殆んど雲に覆われ、30分前と大違いだ。下山は途中で夢の庭園に寄り道、巨石と樹木が巧みに配された木道の回廊を、これから向う金峰山に続く稜線を眺めながら歩くのは最高だ。多くの登山者と行き交いながら下り、大弛峠でトイレ休憩だ。
(超満車状態の大弛峠) (大弛小屋前から国師ヶ岳へ)
(樹林帯を木道で登る)
(前国師ヶ岳の岩原を行く) (国師ヶ原三角点) (前国師ヶ原を元へ戻る)
(前国師ヶ岳稜線から金峰山方面を望む)
(夢の庭園へ寄り道)
(夢の庭園の絶景) (大弛峠から金峰山へ)
大弛峠から群馬県側に下る地道林道を眺めながら金峰山登山口からシラビソの密林の中の登山道を進む。樹林帯の尾根をP2447へ登って下るとケルンのある朝日峠だ。シラビソやツガの樹林尾根を登ると展望の良い岩稜だ。東を振り返ると甲武信ヶ岳は雲の中だが、先程訪れた国師ヶ岳が望める。晴れていれば富士山も見える休憩の適所だ。少し先の朝日岳を過ぎると金峰山の展望台だ。南アも望めるはずだがきょうは駄目だ。急斜面を下ってシラビソ、ツガやダケカンバの森をひたすら登り、鉄山(てつざん)の北側を登ると樹林帯を抜け、明るい大展望の賽の河原だ。大石を飛び石伝いに進むと石の積み重なった金峰山三角点だ。山頂付近は広く、すぐお隣の五丈石(ごじょうせき)は一見あまり大きく感じないが、人と比べると巨大なモニュメントだ。往路通りに大弛峠へ戻り、峠から林道を下って秩父往還で雁坂トンネルを越えて秩父市へ向った。あすの武甲山(ぶこうさん)に備えて、秩父湖の先の道の駅大滝温泉で疲れを癒し、秩父鉄道わきの道の駅あらかわの大駐車場で車中泊だ。
大弛峠から登る金峰山は有名ルートとあって大賑わいだが国師ヶ岳はそれほどでもなかった。峠から国師ヶ岳は遊歩道が整備され、夢の庭園はじめ山頂からの展望も申し分なく、僕はこちらのほうが好きだ。
(シラビソの密林を行く) (朝日峠のケルン)
(樹林帯尾根を登り続ける)
(岩稜から国師ヶ岳を振り返る)
(朝日岳山頂)
(山頂岩稜から金峰山を望む)
(鞍部の休憩ベンチ)
(トーヒやシラビソ林を登る) (賽の河原の大ケルン)
(稜線から金峰山小屋) (瑞牆山は雲の中) (大石ごろごろの稜線を行く)
(金峰山三角点)
(山頂の五丈石) (五丈石は巨大な岩塊)
★道で出会った花(花はなし)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 金峰山・甲武信・奥秩父
・2万5千分の1地形図 瑞牆山、金峰山
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