中ノ岳(2085.2m)


★ひとこと   「越後三山の主峰中ノ岳へ十字峡からピストン」

生姜畑湿地帯から中ノ岳を望む
   
★行った日   2014年10月9日(木)  晴一時曇   単独
 
★コース

さくり温泉健康館5:00(県道233)=5:20十字峡登山口5:25→一合目6:01→水場分岐6:24→二合目(千本松原)6:41→三合目7:10→四合目7:33→8:18五合目(日向山)8:27→六合目8:42→七合目(小天上)9:13→9:45八合目9:51→10:16九合目(池ノ段)10:21→10:43(2085.2m)中ノ岳11:09→九合目11:25→八合目11:40→七合目(小天上)12:01→六合目12:22→12:40五合目(日向山)12:51→四合目13:22→三合目13:42→二合目(千本松原)14:04→水場分岐14:18→一合目14:37→15:03十字峡登山口15:16(県道233)=六日町IC(関越道)=湯沢IC(R17)=三俣温泉民宿16:35

 中ノ岳は越後三山の主峰だ。登山ルートは越後駒ヶ岳、八海山(はっかいさん)、丹後山(たんごやま)と十字峡からの4ルートあるが、普通の人が日帰り可能なのは十字峡ピストンだけだ。シビアーな登山が予想されるのでさぐり温泉を暗いうちに出発、昨日の前調べ通りに三国川(さぐりがわ)ダム左岸道路でほの明るくなりだした登山センター前の駐車場に到着、2台の先着の人と挨拶を交わしてすぐ出発だ。
 登山届けを投函し、小さな祠に会釈して道路わきの登山口から急なコンクリ階段を上る。平坦な尾根道になるがすぐに急坂が続き、薄暗い足元を見つめながら時々現れるロープの助けを借りてひーひー云いながら頑張ると一本の大木のある1合目だ。この辺りから明るくなりだし、振り返ると眼下に薄暗い山陰の三国川ダム、眼前に山頂部が朝日に輝く八海山が望め、まだ紅葉していないブナの大木が並ぶ稜線登りだ。すぐ先で樹林帯を抜けると展望の良い鎖場もあるヤセ尾根登りだ。水場分岐の古い板切れ表示があるが水の有無は未確認。朝日に照らされた鎖場の岩稜越えが続き、眼下の蛇行する三国川を振り返りながら頑張ると2合目だ。ここは千本松原と云い、尾根筋に点在する五葉松の大木が見事だ。

※一合目までの画像は下山時に撮影。
 (三国川ダム堰堤左岸へ向う)  (わらびの橋で左岸道路へ)   (十字峡登山センター)

(登山センター前の中ノ岳登山口) (急なコンクリ階段を上る)   (なだらかな尾根道を行く)

    (一合目で明るくなる)   (一合目付近から初の八海山)   (ブナ林尾根が現れる)


   (鎖場の急坂を登る)      (蛇行する三国川を振り返る)   (朝日を浴びる八海山)

(水場入口(水の有無は未確認))      (岩稜を登る)      (大木五葉松を過ぎると2合目)

 2合目周辺から木々は紅葉し始め、朝日に輝く錦衣をまとった八海山から阿寺山に続く山並みが綺麗だ。朝日を浴びつつ稜線を進み、前方に気象観測施設が乗っかった日向山(ひなたやま)が現れると3合目だ。この辺りから本格的な紅葉となり、紅葉した小灌木帯に五葉松が点在する展望尾根を登り、大きな岩稜を越えると見事に紅葉したブナの大木尾根だ。やがて小灌木帯となり、急坂を息を切らしてひたすら登ると5合目の日向山、ここで初めてずんぐりした中ノ岳とご対面だ。先行していた単独行が出発するところで、駐車場で挨拶を交わした2人組が上がってきて歓談、あすは荒沢岳だそうだ。ここは日向山頂上下の一通過点のような所だ。見上げると山頂には気象観測施設があり、人がアンテナ塔に上がって工事中だ。中ノ岳から丹後山の展望は素晴らしいが逆光のため下山時に撮ることにして出発だ。5合目から6合目の間は生姜畑(しょうがばたけ)と呼ばれる池塘の点在する湿地帯だ。中ノ岳を正面に見ながら池塘のそばを笹原を踏み分けてしばらく進むと6合目だ。三角錐の小天上(こてんじょう)に向ってなだらかに紅葉した小灌木帯の稜線を進み、最後に急坂をこなすと7合目の小天上だ。振り返ると一筋の線が伸びている日向山の丸い台地の彼方に雲を頂いた巻機山(まきはたやま)らしき山並みが望める。

 
(五葉松の多い千本松原(2合目))(稜線から八海山の雄姿)      (展望稜線を振り返る)

 (黄葉の始まった稜線を行く) (日向山の気象観測施設が見える)    (3合目を行く)


  (五葉松の尾根道を行く)       (正面の大岩登り)      (四合目のブナ林を行く)

    (小灌木帯を登る)     (へとへとで日向山(五合目)着)(気象観測所のアンテナ工事中)

  (生姜畑の湿地帯へ下る)    (生姜畑に点在する池塘)      (六合目付近を行く)

 (なだらかに小天上へ向う)      (日向山を振り返る)        (小天上(七合目))


 北方には八海山から中ノ岳へ続くアップダウンの大きい険しい稜線が望める。当初、八海山〜中岳〜越後駒ヶ岳を計画したが、避難小屋泊まりの荷物の多さとルートの険しさから今回の中ノ岳ピストンに変更したが、僕にとってはこれが正解だ。見た目ほどピークでない小天上を少し下って、文字通りの展望稜線で8合目を過ぎて急坂となり、喘ぎながら休み休みゆっくり登る。だんだん低くなる八海山を横目に笹原の急坂をしのぐと主稜線の池ノ段9合目だ。眼前にそびえる尖がり帽子の大きな山塊は荒沢岳だ。主稜線を少し北上すると越後三山の主峰らしい展望豊かな中ノ岳山頂だ。山頂から北方に中ノ岳避難小屋越しに越後駒ヶ岳、左に八海山、右に荒沢岳、彼方に浅草岳や守門岳(すもんだけ)など会越(かいえつ)国境近くの山々が望めた。南は丹後山(たんごやま)から巻機山どまりで上越国境の山々は雲の中だった。

            (小天上(七合目)から八海山〜中ノ岳の稜線を望む)

    (稜線を中ノ岳へ進む)     (小天上を振り返る)      (笹原の八合目から急坂)

 (御月山を左に頑張って登る)  (主稜線出合の池ノ段(九合目)) (目の前にそびえる荒沢岳)

    (稜線を中ノ岳へ)        (山頂から越後駒ヶ岳)       (山頂から八海山)

               (中ノ岳頂上から南の丹後山方面を望む)
 

               (中ノ岳頂上から北の越後駒ヶ岳方面を望む)


 贅沢にも無風快晴の山頂を独占して四方の景色を眺めながら昼食。上りは所要時間が分からず精一杯の力で登ってきたが、まだ11時過ぎなのでゆっくり下り始めた。急坂が続くので浮石に乗らないよう注意しながら往路通りに下山した。途中で千本檜(せんぼんひのき)小屋(八海山)から縦走してきたという神奈川の猛者が追い越して下っていかれたが、半月以上にわたって車でまわって連日山々を登っているそうだ。3時過ぎに下山、10時間近くに及ぶしんどい山登りを無事終了した。あすの大源太山(だいげんたやま)に備えて越後湯沢の三俣(みつまた)温泉へ移動だ。
 中ノ岳は今回の中越シリーズの目玉で難渋を予想したが意外にあっけなく登れたのも天候に恵まれたからだ。稜線からの素晴らしい展望、特に越後三山周辺の峰々や会越国境や上越国境の山々の展望が期待できる。また、初夏は高山植物の草花が美しいそうだが、今の時期はブナ林の紅葉が綺麗だ。なお、千本松原の五葉の松の大木尾根もよかった。

   (小祠のある中ノ岳山頂)  (九合目へ向かって稜線を下る) (小天上へ向って笹原を下る)

 (日向山へ向って稜線を下る)   (右に八海山を見て下る)   (左に丹後山を見て下る)

                (小天上(七合目)から南を望む)
 

              (日向山(五合目)から中ノ岳〜丹後山の稜線を望む)

     (生姜畑を戻る)     (日向山から中ノ岳の最後の姿)  (四合目下の展望稜線から)

  (四合目下の展望稜線から) (2合目下の稜線から三国川ダム)     (登山口へ帰着)

★道で出会った花

   ヤクシソウ?(山頂)    フジアザミ?(山頂)    タカネマツムシソウ(山頂)

  イワカガミ残り花(八合目)     リンドウ(二合目)       アキノキリンソウ(二合目)

★ルート断面図


★地  図
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       越後三山・平ヶ岳・巻機山
・2万5千分の1地形図  兎岳、八海山

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