火打山(2461.8m)焼山(2400.3m)

 

★ひとこと   「火打山を経て焼山を目指すが時間切れで敗退」

火打山から影火打(中央)焼山(右)を望む


★行った日   2015年10月16日(金) 晴  単独

★コース
笹ヶ峰登山口(4℃)5:35→黒沢橋6:23→7:55富士見平8:05→高谷池ヒュッテ8:55→天狗の庭9:11→雷鳥平9:51→(2461.8m)火打山10:34→11:05(Ca2360m)焼山直前ピーク11:27→12:11火打山12:17→雷鳥平12:43→13:12天狗の庭13:17→高谷池ヒュッテ13:33→14:13富士見平14:22→黒沢橋15:22→16:05笹ヶ峰登山口16:11(県道39)=杉野沢温泉苗名の湯17:14(県道399)=池ノ平・夕食(県道187、R18)=(道の駅)しなの18:08(車中泊)

 妙高連山の火打山と海谷(うみたに)山塊の金山(かなやま)の間にあり、2006年12月に入山規制が解除された活火山だ。笹ヶ峰を起点に、火打山を通るルートをピストンするか、富士見峠から杉野沢橋へ周回するか未定のまま出発だ。
 登山届けを出して薄明るくなってきた笹ヶ峰登山口を出発、薄暗いブナの森に入る。紅葉最盛期のブナ林の木道を進み、小沢を渡って、少し明るくなって紅葉が鮮やかになり始めた樹林帯をなだらかに登ると黒沢橋だ。ここから急坂が始まり、笹原林床のカエデの点在する見事なブナ林を登り、さらに、時には樹間から北アの山並みを眺めながら十二曲をジグザグに登る。大岩をよじ登る場面もあるゴーロ帯を登ってオオシラビソの針葉樹林帯を抜けると富士見平だ。黒沢池を右に分け、日の当たる小灌木帯をなだらかに登って峠を過ぎると眼前に火打山、影火打、焼山の三山の初見参だ。黒沢岳の西面をアップダウンしながらトラバースし、北から西に方向を変えて笹原を進み、北ア展望台を過ぎると高谷池(こうやいけ)ヒュッテだ。

   (笹ヶ峰登山口(下山時))    (薄暗いブナ林を進む)        (小沢を渡る)

  (ブナの森の木道を行く)        (黒沢橋を渡る)         (急坂が始まる)

    (十二曲を登る)           (急坂が続く)         (シラビソ林が現れる)

     (富士見平)        (黒沢岳を正面に笹原を行く)  (火打山や焼山が姿を見せる)


               (高谷池ヒュッテ手前の北ア展望台からの眺め)

 高谷池ヒュッテから池塘群の東側を進むが妙高山を背景とした三角屋根の小屋と高谷池のたたずまいはなかなかのものだ。黒沢池を右に分け、高谷池奥からちょっと登るとシーズンになれば草花が咲き乱れるような小岩が点在する庭園だ。その先に火打山、影火打、焼山の三山を背景に池塘帯が広がる天狗の庭だ。湿地帯を右から回り込んで稜線への登りだ。小灌木帯を登り、崩壊のため2箇所で稜線を迂回しながら尾根を進む。やがて2日前の残雪が北側斜面に現れ、泥濘の登山道を進むと、木道の最後の急坂だ。絶景を楽しみつつゆっくり登ると広い山頂広場の火打山三角点だ。山頂から360度展望が開け、東南から南にかけて妙高山や黒姫山、高妻(たかつま)山などが連なり、西から西南にかけて焼山やその隣に雨飾(あまかざり)山が頭を出し、その彼方に北アの峰々がが並んでいる。

     (高谷池ヒュッテ)           (高谷池)            (天狗の庭)

 (稜線から妙高山を振り返る)       (稜線を登る)            (雷鳥平)

 (皮下での残雪を踏んで登る)  (丸太階段を休み休み上がる)   (大展望の火打山頂上)

               (火打山から東南の妙高山方面を望む)

                 (火打山から西南の北ア方面を望む)
 

 山頂から急なハイマツの稜線を下って登り返すと影火打だ。下り斜面から眺める焼山とその背景の北アは絶妙のコンビネーションだ。影火打北側の斜面下には新雪に覆われた噴火口跡があり、ここが比較的若い火山であることが分かる。焼山直近のピークまで行くと、焼山山頂付近の硫黄噴気孔から煙が上がっているのが確認できた。ここから焼山往復には僕の足では3、4時間を要し、確実に日が暮れそうだ。また、周回コースは岩稜帯に初雪がついている恐れがあり、ルートの状況も不明だ。焼山をめぐる両案とも危険性が高いため今回はここで退却だ。帰りも往路通りに下山したが、十二曲より標高が下がると夕日に映える鮮やかな紅葉が見事だ。紅葉を愛でながらぶらぶら下り、晴天下の10時間半に及ぶしんどいが美しい山歩きの終了だ。あすは半日行程の鉢盛山(はちもりやま)なので、杉野沢温泉の苗名の湯で汗を流し、池ノ平で夕食、(道の駅)しなので車中泊だ。
 笹ヶ峰から火打山にかけての秋の山歩きは最高だ。笹ヶ峰周辺のなだらかなブナ林の紅葉、高谷池から天狗の庭にかけての広大な湿原地帯、火打山稜線からの大展望など素晴らしいの一語だ。日の長い時期ならいざ知らず、紅葉の秋の日は短く、僕の実力では日帰りでは無理だ。いつの日か高谷池ヒュッテ泊まりで焼山へ登りたいものだ。

  (影火打へ稜線を下る)      (影火打の噴火口跡)   (影火打から火打山を振り返る)

  (引き返し点から焼山を望む)(ガスのかかり始めた焼山を振り返る) (火打山を下り始める)

                  (天狗ノ庭から火打山を望む)

  (火打山に別れを告げる)  (十二曲手前のゴーロ帯を下る)   (錦秋の十二曲を下る)

   (紅葉のトンネルを下る)      (黒沢橋を渡る)      (夕日に映えるブナ林を下る)

    (ブナ林を下り続ける)     (やっと登山口に近づく) (車の少なくなった駐車場へ帰着)

★道で出会った花(なし)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       妙高・戸隠・雨飾
・2万5千分の1地形図  妙高山、湯川内

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