黒岳(1984.3m)

 

★ひとこと   「層雲峡からリフト7合目を経て黒岳と御鉢平展望台へ」

大雪山黒岳三角点


★行った日   2016年7月3日(日) 曇      単独
          2016年7月4日(月) 晴時々曇 単独
          2016年7月5日(火) 晴      単独

★コース
(7月3日)
高槻(府道46、府道407、R9、R27)=舞鶴00:30(7/4)
(7月4日)
舞鶴00:30(フェリー)=小樽20:45(札樽道、道央道)=岩見沢SA22:05
(7月5日)
岩見沢SA(12℃)5:13(道央道、旭川紋別道)=上川層雲峡IC(R39)=層雲峡7:20(ゴンドラ)=くろだけ駅(リフト)=7合目登山口8:00→9:20(1984.3m)黒岳9:30→黒岳石室9:54→10:42(2020m)御鉢平展望台10:56→黒岳石室11:28→11:52黒岳(大休止)12:17→7合目登山口13:20(リフト)=くろだけ駅(ゴンドラ)=層雲峡14:10(R39、R273、林道)=15:33幌加温泉16:20(林道、R273、十六の沢林道)=ニペソス山十六の沢登山口16:53

(7月4日)
 関西は梅雨空だが、ようやく北海道は太陽マークの続く週間予報、待ちかねていた北海道山旅の実行だ。新日本海フェリーのA料金(5/1〜7/15)の往復割引(2週間以内)利用だ。前日(7月3日)夕方大阪出発、一般道で舞鶴港フェリー乗り場に到着だ。ツーリストクラスもベッド指定、お陰でプライバシーが確保され、入浴と夕食を済ませて快適に小樽到着だ。小樽市内のコンビニであすの食料を調達、すぐ高速に入り眠気を催してきた岩見沢SAで車中泊だ。本州のパーキングと異なり大型トラックは姿を見せず、静かな環境で爆睡だ。
(7月5日)
 北海道シリーズ1座目は表大雪北部の名峰黒岳だ。10年前に訪れたときの花の景観が忘れられず、層雲峡からゴンドラとリフトを利用して2000メートル近い山頂をピストンの計画だ。今時分の北海道は3時半には明るくなり、車中泊の岩見沢SAを早朝出発、朝7時過ぎに層雲峡到着だ。頭上でゴンドラ発車のアナウンス、急いで駅へ駆け上がるとすぐに発車、足下の層雲峡を眺めながら7分間で黒岳駅だ。屋上の展望台から、山側に黒岳を中心とする表大雪東北の峰々、層雲峡側にニセイカウシュッペを中心にした山並み、眼下に伸びる層雲峡の緑に覆われた山峡などが絶景だ。ゴンドラ駅から華やかなお花畑のプロムナードで五合目のリフト乗り場だ。オオシラビソの林を切り開いたなだらかな斜面を正面に黒岳を眺めながら人影の少ないリフトにしばらく揺られると7合目登山口だ。ここで入山届に記帳して北海道第一歩を踏み出す。
 整備された登山道が続く。今年は残雪が多く、所々で登山道を覆っているが、気温が高いので登山靴のままでOKだ。陽光に映える層雲峡の向こう側の山並みを振り返りながら、エゾコザクラやエゾノハクサンイチゲなど草花の多い道をしばらく頑張ると黒岳三角点だ。、

               (ロープウエー黒岳駅屋上展望台から黒岳を望む)

     (ロープウエー黒岳駅屋上展望台から向かい側のニセイカウシュッペ山を望む)

 (ゴンドラから眼下の層雲峡)   (お花畑をリフト乗り場へ)   (リフトから黒岳を見上げる)

   (リフト七合目登山口)      (快晴の遊歩道を登る)        (残雪を行く)

(山頂直下の雪渓から振り返る)     (黒岳山頂)        (北鎮岳(左)凌雲岳(右))

 メアカンキンバイの咲く山頂から眺めると、御鉢平を中心として残雪縞模様の表大雪東北面の山々が壮観だ。黒岳山頂から石室へコマクサやキバナシャクナゲの咲く砂礫帯をなだらかに下り、岩塊の急坂を下って残雪帯を過ぎると石室四ッ辻だ。左は北海岳、右は石室を経て桂月岳だが、御鉢平へ直進だ。山の端ぎりぎりにワッカをぶら下げたヘリが飛行しているが、測量でもしているのか?。御鉢平から流れ出る赤石川(強酸性で飲めない)を左下に見て、ハイマツ帯の台地をしばらく進むと御鉢平展望台だ。展望台から眺める御鉢平は広大な旧噴火口だ。ここで単独行の人と歓談、これから間宮岳を経て御鉢めぐりだそうだ。僕も食指が動いたが初日は身体を慣らすことに徹して、黒岳へ戻り始めた。

                 (黒岳山頂から大雪の峰々を望む)

     (エゾシマリス)          (黒岳石室へ下る)      (黒岳石室四ッ辻を直進)

  (台地に広がるお花畑)     (ワッカをぶら下げたヘリ)     (ハイマツ帯を行く)

                (御鉢平展望台から西南を望む)

 昼が近づき、ガスのかかり始めた黒岳をめざして往路を戻り、ガスって展望の良くない山頂で大休止の昼食だ。続々と登ってくる登山者に押し出されるように山頂を後にし、下り始めた。残雪の急斜面ではストックなしでは怖ろしく、ステップをきってそろそろ下った。途中で停滞しているスニーカーで登ってくる中国人団体さんと遭遇、観光客に登山道の様子を周知徹底することが必要だ。リフトで五合目へ下り、最盛期を迎えたゴンドラ駅周辺までのお花畑を散策、北海道らしい名札と対照しながら草花鑑賞会だ。ゴンドラで層雲峡へ下り、コンビニで2日分の食料を購入だ。
 国道を帯広方面へ向かい、三国峠展望台で山頂に雲のかかったニペソツ山を見て、あんな厳しそうな山へ登れるかなと危惧しながら国道を南下、ニペソス山登山口分岐の三股を過ぎて幌加(ほろか)温泉へ右折だ。3種の温泉と露天風呂もある「湯元 鹿の谷(かのや)」で疲れを流す。ここは日帰り温泉(500円)と素泊まりのみだ。幌加温泉からニペソツ山へのルートは殆ど廃道に近いそうだ。三股から音更(おとふけ)林道を経て十六の沢林道を砂埃を巻き上げてしばらく進むと林道終点が十六の沢登山口だ。登山口には簡易トイレはあるが駐車場はなく、林道拡幅部に縦列駐車だ。すぐ先の十六の沢はビール冷やしに好適、早速自分に乾杯だ。ここで東大阪からやってきた元気印のS氏と出会い歓談、大雪からトムラウシを経て十勝へ縦走してきたそうだ。虫が多いので歓談もままならず、お互い車に戻ってあすを夢見て爆睡。
 大雪山(黒岳)は印象通り高山植物の多い山だ。特にゴンドラの黒岳駅周辺のお花畑は普通の格好で行ける花園だ。今年は意外に雪が多く、登山道の8、9合目あたりに残雪があり、アイゼンは不要だがストックは下りに便利だ。黒岳山頂から御鉢平にかけて溶岩台地の散策も捨てたものではない。

    (旧噴火口の御鉢平)     (展望台から往路を戻る)   (ハイマツの切り開き道を戻る)

  (石室四ッ辻を黒岳へ直進) (ガスってきた黒岳山頂で大休止)   (花の多い道を下る)

 (ストックなしでこわごわ下る)  (リフトくろだけ駅からお花畑) (道端のチシマノキンバイソウ)

(紅がまぶしいオオタカネイバラ?)  (ゴンドラ黒岳駅)    (三国峠展望台からニペソス山)

   (素朴な名湯幌加温泉)    (あす登るニペソス登山口)  (ビール冷やしに適した渓流)

★道で出会った花

   マルバシモツケ(黒岳駅)  オオタカネイバラ?(黒岳駅)    ウコンウツギ(黒岳駅)


   カラマツソウ(黒岳駅)      ミヤマキンバイ?(黒岳駅)   ジンヨウキスミレ(八合目)


 エゾノハクサンイチゲ(八合目)     ナナカマド(八合目)        コマクサ(黒岳)


    イワブクロ(黒岳)         チングルマ(黒岳)        イワウメ(黒岳)


   キバナシャクナゲ(石室)     メアカンキンバイ(石室)     コメバツガザクラ(石室)


     コケモモ(石室)         エゾノツガザクラ(石室)     エゾコザクラ(八合目)


   ハクサンチドリ(八合目)      エゾイチゲ(八合目)     ショウジョウバカマ(八合目)


 チシマノキンバイソウ(八合目)     カンスゲ?(八合目)      リンネソウ?(八合目)


  チシマノキンバイソウ(黒岳駅)    クロユリ(黒岳駅)   トウゴクミツバツツジ?(黒岳駅)


   ギョウジャニンイク(黒岳駅)        ?(黒岳駅)      クロミノウグイスカズラ(黒岳駅)


  チシマヒョウタンボク(黒岳駅)  シラネアオイ(黒岳駅)     トカチフウロ(黒岳駅)


    エゾツツジ(黒岳駅)      ミヤマオダマキ(黒岳駅)     ヨツバシオガマ(黒岳駅)


    イワハゼ(黒岳駅)       トリアシショウマ(黒岳駅)    エゾゼンテイカ(黒岳駅)


★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大雪山・十勝岳・幌尻岳
・2万5千分の1地形図  層雲峡

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