雲仙岳(普賢岳=1359.3m)国見岳(1347m)
★ひとこと 「仁田峠から普賢岳を経て国見岳を8の字周回」
普賢岳頂上越に平成新山
★行った日 2016年12月8日(木) 薄曇 単独
★コース
雲仙温泉7:46(R57、仁田道路)=仁田峠駐車場8:15→あざみ谷8:39→紅葉茶屋9:04→風穴9:38→立岩の峰展望所10:05→10:37(1359.3m)普賢岳10:51→紅葉茶屋11:09→稜線出合11:29→11:40(1347m)国見岳11:47→稜線出合11:57→妙見神社12:16→12:52仁田峠駐車場13:31(仁田道路、R389、県道210、R57)=諫早IC15:04(長崎道)=嬉野IC15:28(県道1、県道41、R207、県道282)=祐徳稲荷(県道282、R207、県道41)=嬉野温泉17:08
九州2座目は島原半島中央にそびえる活火山、1991年6月の火砕流による大惨事も四半世紀前の出来事となった雲仙岳だ。雲仙岳とは普賢岳、国見岳、妙見岳の総称のようだがその標高は普賢岳のそれを用いた。仁田峠を起点に普賢岳を経て国見岳を8の字周回の計画だ。仁田道路8時開通に合わせて雲仙温泉を出発、仁田峠近くの車道から平成新山、普賢岳、国見岳と順に並ぶ姿を眺めながら数台しかとまっていない駐車場に到着だ。
駐車場からなだらかなスロープの遊歩道をしばらく上がるとロープウエー仁田峠駅下の展望台だ。天空は青空だが目線より下はガスに覆われ、島原湾や天草灘は霞の彼方だ。傍らの普賢神社に目礼して拝殿横の登山道へ、葉が白く隈取りされた背丈の低いウンゼンザサの林床にすっかり葉を落としたカエデの森が朝日に映える道をなだらかに下る。最低鞍部のあざみ谷で正面の金属製の鳥居をくぐる道は災害通行止、左へ徐々に急になるしんどいが美しい自然石の石段を登ると紅葉茶屋の三差路だ。左へ進み次の三差路を右へ、苔むした岩塊の道を左上の国見岳の稜線を眺めながら進むと西の風穴だ。かつて蚕の孵化時期調節のための冷却保存庫として活用していたそうだ。さらに道なりに苔むした岩を飛び石伝いに進むと洞窟入口付近の柱状節理が発達した北の風穴だ。
(国見岳・普賢岳・平成新山) (駐車場から遊歩道を上る)
(仁田峠展望台)
(普賢神社横から登山道へ)
(ウンゼンザサの道を行く)
(最低鞍部のあざみ谷を左へ)
(しんどい自然石の石段を上る)(紅葉茶屋を左の風穴方面へ)
(次の分岐を右の鳩穴別れへ)
(苔むした岩塊を登る)
(西の風穴・蚕の保存)
(苔むした岩塊が多い)
北の風穴のすぐ先が鳩穴別れの展望所、ここから時計回りの一方通行だ。鳩穴は平成新山のときに埋まった今はなき風穴だ。ここから有明海と島原半島北部が展望できるが、きょうはあす訪れる予定の多良岳(たらだけ)が肉眼でようよう分かる程度だ。ここから標高差約100メートルの狭い急な岩塊登りだ。平成新山の溶岩ドームへの立ち入り禁止柵を横目に凸凹の岩塊原を進むと赤茶けた岩頭の立岩の峰だ。すぐ先の霧氷沢別れから霧氷沢へ入ってみたが50メートルほど先の霧氷沢で岩石の積み重なった平成新山を目の前にして立ち入り禁止だ。分岐まで引き返してさらに進むと普賢神社の祠があり、その上が普賢岳三角点だ。すぐ先の台形の岩山の中央で白煙を這わせているのが溶岩ドームだ。ウンゼンザサの急な岩塊の道をしばらく下ると往路出合の紅葉茶屋だ。次の三差路を左にとり、美しい尾根道の急坂を登ると妙見尾根鞍部の国見岳分岐だ。鎖場もある急坂を10分ほど登ると国見岳だ。
(柱状節理の発達した北の風穴) (岩塊地形を進む)
(鳩穴(今は埋まった風穴)別れ)
(鳩穴別れから有明海と島原半島北部の展望)
(鳩穴別れから上り一方通行)
(立岩の峰) (霧氷沢から平成新山を望む)
(普賢岳と平成新山)
(平成新山の溶岩ドーム)
(紅葉茶屋へ下る)
(美しい尾根道を登る)
(国見岳分岐を右へ)
(鎖場を登る)
国見岳の笹原越しに眺める普賢岳とその向こうの平成新山の姿が雄大だ。分岐へ戻り、妙見尾根を南下、シーズンには繁盛しそうなミヤマキリシマの多い尾根だ。妙見神社の横の妙見岳登り口には崩落のため立入禁止の表示、あきらめてそのまま南下するとロープウエー妙見駅だ。登山道から橘湾〜天草灘方面の眺めは、霞がかかり遠方は見えなかったがなかなか雄大だ。ロープウエーを左に見つつ下るが、所々でミヤマキリシマ?の狂い咲きだ。色彩の乏しいこの時期に貴重なピンクの花びらを眺めながら下ると駐車場だ。あすの多良岳に備えて嬉野へ移動だ。意外に早く着いたので、京都の伏見稲荷、愛知の豊川稲荷とともに三大稲荷に数えられる近くの祐徳稲荷へ寄り道だ。丁度12月8日は午後8時に「お火たき」があり、多くの露店が出て大賑わい、舞台上の本殿で山歩きの安全を祈り、嬉野温泉へ帰り着いた。
霧氷には早過ぎだが冬枯れた風景を楽しむべく多くの登山者が訪れていた。霞がかかり稜線や山頂からの展望は望めなかったが、白煙をあげる岩塊を目の前にすると迫力のある風景だ。さらに冬枯れた落葉樹をカバーするように周辺を覆うウンゼンザサが美しい。シーズンには全山を覆うミヤマキリシマは見ごたえ十分と想像するだけだ。
(国見岳頂上) (普賢岳と平成新山を望む)
(鎖場を下る)
(妙見岳の稜線を望む)
(ミヤマキリシマの稜線を行く)(潅木帯のなだらかな道を進む)
(妙見岳へは通行止) (稜線上の妙見神社)
(稜線から池の原を見下ろす)
(妙見岳稜線から橘湾〜天草灘方面の展望)
(ミヤマキリシマの狂い咲き?)
(沿道のミヤマキリシマの一本) (仁田峠駐車場へ)
★道で出会った花(花はなし)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・2万5千分の1地形図 島原

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