★ひとこと 「芽吹き始めたブナ林に会いに庄部谷山の稜線周回」
芦谷山頂上の曲りブナ
★行った日 2017年5月2日(火) 晴 単独
★コース
高槻4:38(名神)=京都東IC(湖西道路、R161、R303、R27、県道213、粟柄林道)=6:59粟柄林道黒谷出合7:12→鉄塔A7:52→鉄塔B8:21→(583.3m)黒谷山8:34→9:09鉄塔C9:18→10:18(856.1m)庄部谷山10:34→11:20稜線分岐11:25→P806
12:00→12:25(866m)芦谷山(大休止)12:50→P806
13:00→13:45稜線分岐13:53→鉄塔E14:20→鉄塔F→鉄塔E14:44→林道出合14:53→林道別れ15:03→鉄塔H15:29→関所跡林道出合15:52→16:01粟柄林道黒谷出合16:07(粟柄林道、県道213、R27、R303、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻19:06
庄部谷(しょうぶたに)山や芦谷(あしたに)山は日本海と琵琶湖に挟まれた最も狭い山域の野坂山地に位置し、比較的低標高にも拘らずブナ林がよく発達した豪雪地帯だ。粟柄(あわがら)林道を起点に庄部谷山を経て芽吹き始めたブナ林尾根を周回の計画だ。27号線の美浜町から県道を南下、松屋から粟柄林道を少し東進すると関所跡石碑があり、その少し手前の黒谷出合の拡幅部に路駐だ。
黒谷にかかる橋の手前を山側に入り、大石を抱え込んだ木と檻の横から急な斜面を滑りながら小尾根に上がる。急な尾根を頑張って登ると明るいP384のピークで一息つける。すぐ先の鞍部の鉄塔Aで黒谷方向へ下る巡視路を右に分け、朝日に映える新緑の尾根心を登ると鉄塔Bだ。振り返ると紺碧の空に大御影山の稜線が浮かび上がっている。鉄塔Bの先で樹林帯を抜け、見晴しのよい砂地の急斜面を登る。P583の黒谷山だ。さえぎるもののない湖北の山々の展望台だ。ブナ林もある稜線をしばらく登ると2連鉄塔C、Dの立つ平地だ。以前2008年に来た時は黒谷左岸の林道Uターン部から古い林道をたどり、黒谷二又手前の崩壊部の北側から西北へ小尾根を登って稜線に上がり、鉄塔C、Dにたどり着いているが今回のほうがずっと楽だ。
(黒谷を渡る橋の手前を左へ)(檻の横から取り付き点を探す) (急坂の斜面を小尾根へ)
(急な尾根を登る) (明るいP384ピーク)
(鉄塔A、巡視路は右へ下る)
(新緑の尾根心を登る)
(鉄塔Bから大御影山を振り返る)(黒谷山へ砂地斜面を登る)
(黒谷山から湖北の山々の展望)
(好展望のP583黒谷山)
(標高600細尾根を登る) (標高650ブナ林を行く)
真向かいの雲谷山方向の新庄変電所に延びる高圧線の下に巡視路が見えている。ここから所々カタクリが点在するブナ林が続き、P804を過ぎて、尾根の方向を東北から東へ変えて尾根心をたどると庄部谷山だ。ブナ林の中の小空間に三角点があるだけのすっきりした山頂だ。木漏れ日を浴びて小鳥のさえずりを聞きながらコーヒータイム後、出発だ。かつてはリボン?があったが、目印に気づかずに尾根をしばし南下し、間違いに気づいて東南尾根に復帰、Ca850ピークを越えてブナ尾根を1.5キロほど進むと稜線分岐分岐ピークCa850だ。まだ時間がたっぷりあり、しかもアップダウンもあまりないので芦谷山ピストンだ。ブナ林の切れ目から東に三国山の山並みを眺めながら進み、途中のピーク付近の歩き難い斜めになった潅木帯を過ぎると左下に甲森谷の源頭の一つと思われる谷筋が足下に延びている。体力があれば下ってみたいものだ。すぐ先のP806で主稜線に合流、アップダウンを繰り返しながらなだらかに稜線を北上すると一通過点のような芦谷山だ。2012年6月に野坂岳から三国山へ縦走しているが山頂の曲りブナは当時とまったく同じだ。山頂で一輪のカタクリに癒されながら小鳥の声を聞きつつ大休止の定番昼食だ。ゆっくりしてから往路通りに稜線分岐へ戻る。
(鉄塔C、Dの平地、新庄の展望地)
(標高700からブナ林続く) (庄部谷山三角点)
(Ca850ピーク付近の残雪) (稜線分岐) (標高800稜線から三国山)
(標高850ピークのブナ林) (歩き難い斜め潅木帯を行く)
(甲森谷の源頭の一つ)
(主稜線出合) (なだらかに稜線を北上) (芦谷山頂上)
(山頂に咲く一輪のカタクリ) (稜線分岐へ戻る)
(P795を西南へ)
稜線分岐で庄部谷山を右に分け、南尾根を南下してP795で西南尾根を下る。イワカガミの多い少し薮っぽい稜線を下ると明るい台地の鉄塔Eだ。鉄塔Eには座り心地のよい切り株があるので休憩の適所だ。ここで失敗、何も考えずに左隅の道から急坂を南へ下ると鉄塔Fで行止りだ。仕方なく鉄塔Eまで戻り、よく見ると西へ行く道がある。両者とも何の表示もないので要注意だ。すぐ先の鉄塔Gから右へプラ階段を下ると林道着地だが、鉄塔Gから直進の道があってそのまま進むと林道の擁壁上に出るのでここも注意点だ。2008年のときは林道をそのまま道なりに下ったが今回は短絡して稜線を下ることにした。P674の下から林道を外れ、2回林道と交差した先から素晴らしいブナ林の緩斜面だ。大岩を過ぎてしばらく下ると鉄塔H、そのちょっと先で最後の林道横断だ。この先で鉄塔Jを通過、ここからなだらかな植林帯に入り、尾根端から薮っぽい西南の小尾根下りとなり、小木に帽子をとられたり、引っ搔かれたりしながら最後まで小尾根を下ると関所跡石碑の真ん前に無事着地だ。林道をちょっと戻ると黒谷出合の路駐場所だ。湖西道路の毎度の渋滞に出会ったがほぼ順調に帰阪した。
庄部谷山周辺の尾根筋は予想にたがわず芽吹き始めた美しいブナ林の連続だ。高圧鉄塔が立ち並ぶ山域では巡視路を利用することができ、その他の稜線も薮コギもなく高低差もあまりない快適なトレッキングが楽しめる。ただ、リボンや道標は殆んどないので地形図やGPSが必携だ。
(三国山の稜線を見ながら進む)(P795を過ぎて薮っぽい道) (鉄塔E、間違って南へ下る)
(鉄塔Fで行止り)
(鉄塔Gからプラ階段を下る) (梯子を下ると林道着地)
(美しいブナ林を下る) (標高480の大岩)
(鉄塔H)
(鉄塔H下の林道と交差)
(鉄塔Jを過ぎて植林帯を行く) (薮っぽい尾根端を下る)
(関所跡石碑前に着地) (尾根末端を振り返る) (黒谷出合へ帰着)
★道で出会った花
トキワハゼ?(黒谷) ヤマネコノメソウ(黒谷) イチリンソウ(黒谷)
?(黒谷) ヤブツバキ(P384) タチツボスミレ?(鉄塔C)
ハウチワカエデ(鉄塔D) ミヤマカタバミ(稜線分岐) イワカガミ(稜線分岐)
ヤマエンゴサク(P806) ムシカリ(芦谷山) カタクリ(芦谷山)
タムシバ(鉄塔E) シャクナゲ(鉄塔E) キランソウ(林道)
ジロボウエンゴサク(黒谷) ツボスミレ(黒谷) ヤブジラミ(黒谷)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・2万5千分の1地形図 駄口、三方
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