大船山(1786.2m)平治岳(1642.8m)

 

★ひとこと   「長者原からミヤマキリシマ群生の大船山と平治岳へ」

平治岳中腹から久住連山南部を望む


★行った日   2017年5月28日(日) 晴    単独

★コース
(道の駅)童話の里くす(10℃)5:33(R387、R210、県道40、県道621)=6:09長者原駐車場6:16→タデ原湿原分岐6:31→雨ヶ池越7:30→8:26坊ガツルキャンプ場8:34→10:05段原(稜線)10:15→10:41(1786.2m)大船山10:57→段原11:08→(1706m)北大船山11:14→11:59大戸越12:22→13:03(1642.8m)平治岳13:40→14:15坊ガツルキャンプ場14:20→雨ヶ池越15:12→16:02長者原駐車場16:12(県道621、県道40、R210、R387)=(道の駅)童話の里くす17:00⇔大分玖珠温泉湯の森くす

 九州シリーズ2座目は久住山群東部の主峰大船山(たいせんざん)だ。長者原(ちょうじゃばる)を起点に坊ガツルを経て大船山経由平治岳(ひいじだけ)へ立ち寄る計画だ。玖珠から紅葉で有名な九十九折の九酔渓(きゅうすいけい)を経て飯田(はんだ)高原を過ぎると長者原だ。晴天の休日で満車の登山者駐車場に滑り込みセーフだ。
 朝の陽光を浴びて坊ガツル賛歌歌碑を横目にタデ原湿原の木道を歩き始める。今の時期殆んど草花は咲いていないが、久住連山の山並みを眺めながら広々とした緑の湿原を歩くのは最高だ。調子に乗って遊歩道を行き過ぎてから改めて坊ガツルへ向う九州自然歩道に入る。ミズナラなどの広葉樹の森を進み、休憩ベンチから勾配の急な火山性の石ころ道を登ると昨日の涌蓋山(わいたさん)も望める展望ベンチだ。雨ヶ池越の最高点を過ぎると湿地帯の木道だ。雨が降ると池が現れ、四季折々の草花も見られるそうだが今は単なる草原だ。三分咲きのミヤマキリシマも姿を見せ始め、少し下ると坊ガツルの草原が眼下に広がる展望所だ。しばらくアセビなどの灌木帯を下ると吉部(よしぶ)から法華院へ向う林道出合だ。坊ガツルは標高1200メートル余の北方のみ開いた山並みに囲まれた草原の盆地だ。鳴子川を飛び石で渡り、だらだら坂の草原の道を東へ向うとトイレや水場もあるキャンプ場だ。

   (長者原タデ原湿原入口)    (坊ガツル賛歌歌碑)     (タデ原湿原の木道を行く)

     (湿原案内図)          (坊ガツルへ向う)      (自然林のなだらかな道を行く)

(勾配の急になってきた道を行く) (雨ヶ池越手前から涌蓋山) (雨ヶ池越湿地帯木道を進む)

(展望地から坊ガツルを俯瞰)      (灌木帯を下る)     (坊ガツルのキャンプ場へ向う)

                (坊ガツルを囲む山々の展望)

 休憩舎の横を少し進み、平治岳の大戸越(うとんごし)を左に分け、大船山の段原(だんばる)は直進だ。初めはミズナラなどの広葉樹の茂る歩き難い岩塊の道だが、高度を上げるに従ってアセビなどの灌木帯となり、掘れたV溝道の急坂を頑張ると低潅木帯の見晴しのよい段原だ。段原は、旧噴火口の米窪(こめくぼ)の火口縁上にあり、大船山と北大船山の鞍部に位置している。シャクナゲの咲き残るちょっと薮っぽい稜線を登ると、まだ開花していないミヤマキリシマに囲まれた岩峰、大展望の大船山だ。眼下には坊ガツルの草原を久住山群の主だった峰々が取り囲み、遠くには由布岳や阿蘇山も目にすることができた。山頂を後にして段原から火口縁を北大船山へ向うが、ミヤマキリシマの間を泳ぐような道だ。満開になれば素晴らしそうだが、まだ二分咲きくらいなのが残念至極だ。

   (坊ガツルから大船山へ)     (岩塊の道を登る)        (低木帯を登る)

 (星生山と法華院温泉を望む)   (稜線の段原に到着)      (稜線を大船山へ向う)

 (稜線に咲き残るシャクナゲ)    (最後の急坂を登る)         (大船山頂上)

                 (大船山から西方の久住連山を望む)

     (旧噴火口の米窪)     (段原から北大船山へ向う)    (二分咲きのミヤマキリシマ)

 北大船山を過ぎて未開花の花園の火口縁の道を北端までたどり、急坂のガレた道を下ると大戸越だ。平治岳の斜面は五分咲きのミヤマキリシマに覆われ見事だ。山頂へ2本のルートがあり、上り下り一方通行だ。疲れた身体に鞭打って急な花の回廊を灌木の小枝を手掛かりに身体を引き上げる。やっと山頂と思いきや単なる大岩、本当の山頂はちょっと先のピークだ。平治岳から角度を違えて見ると大船山とは違った趣だ。地肌の露出した活火山の星生山(ほっしょうざん)を中心に久住の山々を眺めながら贅沢な定番昼食後下山開始だ。疲れてくると感激もだんだん薄くなり観察力も低下し、平治岳から半分惰性で斜面を下り、大戸越から坊ガツルに到着だ。キャンプ場の水場で顔を洗ってリフレッシュ、ちょっと元気を回復して、雨ヶ池越を経て長者原に帰り着いた。往路と同じ道で玖珠へ戻り、あすの由布岳に備えて昨日と同じ行動様式で(道の駅)童話の里くすで車中泊だ。
 久住山群を涌蓋山の西部と中岳の中部と東部に大別すると、大船山は東部の主峰で平治岳とともにミヤマキリシマの群生地、1、2週間後には華やかな花園を遊泳できるはずだ。また、山頂からは山群の火山性山稜の景観が素晴らしい。人気先行の坊ガツルより長者原のタデ原湿原の方が僕は好きだ。

   (一通過点の北大船山)   (未開花の花園を掻き分け進む)     (鞍部の大戸越)

    (平治岳へ登り始める)   (五分咲きのミヤマキリシマ)       (平治岳三角点)

                 (平治岳から西南の星生山方面を望む)

    (満開の木もある)           (大戸越へ下る)         (坊ガツルへ下る)

     (雨ヶ池越へ向う)       (雨ヶ池越木道を戻る)       (長者原へ帰り着く)

★道で出会った花

   ツクバネウツギ(長者原)     クルマムグラ(長者原)    ミヤマキリシマ(雨ヶ池越)


    ジシバリ(坊ガツル)      キシツツジ?(坊ガツル)    ヒメバライチゴ?(段原)


   タチツボスミレ?(段原)      シャクナゲ(段原)         ムシカリ(段原)


   マイヅルソウ(大船山)       イワカガミ(大船山)      タチツボスミレ?(段原)


    クサボケ(段原)        ミヤマキリシマ(平治岳)     ミツバツチグリ(平治岳)


★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       阿蘇・九重・由布岳
・2万5千分の1地形図  湯坪、大船山

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