六甲全縦二日間 2(三宮〜宝塚)六甲山(931.3m)摩耶山(698.6m)

 

★ひとこと   「六甲全縦二日間(三宮〜宝塚)長い肌寒い尾根歩き」

結氷した三国池


★行った日   2018年1月30日(火) 晴一時曇  単独

★コース
自宅6:16(バス)=JR高槻駅6:38(JR、地下鉄)=7:35新神戸駅7:43→布引展望所8:00→布引ダム堰堤8:11→市ヶ原8:29→ハーブ園分岐8:56→学校林道分岐9:22→10:18掬星台10:25→徳川道分岐10:52→三国池11:24→ダイヤモンドポイント分岐11:30→11:54記念碑台(昼食)12:17→みよし観音12:40→六甲ガーデンテラス12:46→極楽茶屋13:02→西お多福山分岐13:27→(931.3m)六甲山13:45→一軒茶屋13:53→車道別れ14:08→船坂峠14:50→巡視路出合15:14→15:34大谷乗越15:42→ゆずり葉台分岐16:14→塩尾寺16:33→甲子園大16:51→17:14JR宝塚駅17:23(JR)=18:16JR高槻駅18:20(バス)=自宅18:41

 先週から猛烈な寒気が日本列島に居座り、雪遊びのできそうな山々は新雪に覆われて弱体者には手出しができないので、半月前の二日間六甲全山縦走1に引き続いて後半戦だ。新神戸駅から摩耶山経由六甲最高峰を経て宝塚へ下るつもりだ。久しぶりに混みあった通勤電車で三宮へ、地下鉄乗り換えにウロウロしながら新神戸到着だ。新幹線のホーム下を通り抜けて市ヶ原へ向う坂道を上る。
 布引滝に向って長い階段を延々と上り、深い谷を左に見ながら少し進むと突き当りが布引滝だ。流れ落ちる水が殆んど涸れ、堂々とした岩壁に囲まれた滝つぼは貯水した噴火口のようだ。階段を上って遊歩道に合流すると間もなく布引展望所だ。夏場の朝方にはラジオ体操をしているのをよく見かけるが、今はひとっこひとりいない寒さにきっりっと引き締まった広場だ。朝日を浴びている展望所を後にして谷沿いの道を進み、布引ダムの堰堤へ急な階段で上る。散歩中の人と挨拶を交わしながら朝日に映える水辺の遊歩道を進み、アベマキやコナラの寒々とした山陰の林を通り抜けると車道出合だ。紅葉、あけぼの、桜の三軒の茶屋が市ヶ原までにとびとびにあるが、あけぼの茶屋は荒れ放題、時の流れを感じさせる風景だ。市ヶ原で大竜寺から来た縦走路と合流して道なりに進み、直進の森林植物園へ向う道を左に見て天狗道へ向う。常緑樹の茂る急な稜線を登り、布引ハーブ園を右に分け、少し下って稲妻坂の急坂を喘ぎながら登る。風当たりの強い日陰の尾根筋はことのほか寒く、耳や手が痛いほどだ。あわててフードを被り厚手の手袋だ。しばらく頑張ると学校林道分岐のP555だ。木漏れ日のなだらかな尾根道を辿ってから天狗道の急な岩稜を登るとCa620の反射板だ。この先の鞍部で地蔵谷ルートと合流、薄雪の稜線をひと登りすりとアンテナ塔が林立する台地だ。かつて台地の西端から播磨方面が見渡せたが、いまは木々が生長して展望は良くない。ヤブツバキなどの低木やシイなどの高木の常緑樹に覆われた台地を東へ進み、摩耶山三角点を右にして通り過ぎると掬星台(きくせいだい)の広場だ。展望ベンチから眼下に神戸市街が広がり、陽光に光る海面が埋め立てたアイランド群を際立たせる姿が美しい。天気は良いが風の冷たいベンチに何処からともなく一匹の黒猫が現れ、金色の目でじっとこちらを見られるとひとかけらのパンを遣ってしまった。無責任な餌さ遣りのつもりは全くないが、寒風にさまよう生きものを目にするとどうしようもない。

 (新神戸駅裏から市ヶ原へ)   (布引滝へ遊歩道を上る)      (水の涸れた布引滝)

 (朝日を浴びる布引展望所)    (布引ダム堰堤へ上る)    (市ヶ原へ遊歩道を行く)

     (-5℃の市ヶ原)        (右の天狗道へ)       (ハーブ園を右に分け直進)

    (稲妻坂を登る)       (学校林道分岐を直進)       (天狗道の岩稜を登る)

  (摩耶山のアンテナ塔群)      (広々とした掬星台)      (掬星台ロープウエー駅)

                  (掬星台から神戸市街を望む)

 掬星台から遊歩道を北へ下り、摩耶山天上寺の裏を通って摩耶別山わきから薄雪の急なアゴニー坂を注意して下ると車道出合だ。穂高湖を左に分け、徳川道を右に分け、車道をしばらく進み、自然の家の先から道標通りに右折して山道を上る。石段交じりの急坂をしばらく登り、車道を横切って少し登ると三国池分岐だ。分岐のちょっと先が凍結した三国池だ。いつもは人影の絶えることはないが、きょうは静寂、木々に囲まれた白い水面の姿が秀逸だ。分岐から雑木林の樹林帯を進み、ダイヤモンドポイントを左に分けて直進だ。いつもはダイヤモンドポイントの近くから六甲山ホテルの裏へ抜ける道だが、きょうは丁字ヶ辻を通る車道で記念碑台に向う。閉鎖中の六甲山ホテル前を通過、記念碑台へ上がろうとするが工事中、3月まで立ち入り禁止だ。記念碑台前のガイドハウスのベンチで昼食だ。記念碑台から六甲山小学校前を通り、ゴルフ場の道を抜けると車道に合流、みよし観音だ。再び遊歩道に入り、石切道を右に分けて石段を上がると東アジア系の観光客のグループで賑わう六甲ガーデンテラスだ。十国展望台は姿を消し、鳥篭のような六甲枝垂れやお洒落な街並に変貌した凌雲台だ。アンテナ群P889の東側の見晴しのよい道を経て下り、カヤトの原っぱを抜けると先週の氷瀑見物時にも訪れた極楽茶屋跡だ。何度も車道と交差する縦走路を進み、山頂のアンテナめざして急な階段を上ると誰もいない六甲最高峰だ。

   (摩耶別山付近を行く)     (アゴニー坂を下る)      (穂高湖分岐の先から山道へ)

   (三国池めざして登る)     (凍結した三国池)       (ダイヤモンドPを左に分け直進)

  (六甲山ホテル前を直進)   (工事中の記念碑台は閉鎖中) (六甲ゴルフ場を通り抜ける)

  (みよし観音横を通過)   (六甲ガーデンテラス前を通る)    (展望稜線を行く)

     (極楽茶屋跡)      (車道をぬって縦走路をたどる) (六甲最高峰へ階段を上る)

 一等三角点の広場から北方に北摂や丹波の山並みが望めるがきょうは霞の彼方だ。明るいうちに宝塚へ着きたいのですぐに下山だ。霞んだ大阪湾を眺めながら薄雪の道を滑らないように注意して下り、一軒茶屋から縦走路を進む。鉢巻山の縦走路は崩落のため通行禁止、車道トンネルを通り、石の宝殿を右に見送り、車道を道なりに進むと宝塚へ向う縦走路分岐点の車道別れだ。雪深い急坂だが滑らないのでスパイクなしで下る。急坂もあるが殆んどなだらかな薄雪の尾根道をしばらく進むと船坂峠だ。更に松林や杉林の道を経て太平山の下で巡視路の車道に合流、すぐ先で山道に入って急坂を下ると大谷乗越だ。意外に交通量の多い車道を横断して雑木林の水平道を進み、高圧鉄塔を過ぎて右手に樹間から甲山のお鉢を伏せたような姿が見え出すとゆずり葉台分岐だ。岩原山の裾を巻いて尾根道を下り、深く掘れた砂岩の急坂を下ると夕闇迫る塩尾寺(えんぺいじ)だ。門前から遥拝、長い林道を延々と下って市街地に入り、武庫川のS字橋を渡ると阪急の駅を経てJR宝塚駅だ。
 六甲全山縦走路の後半は六甲最高点を通る殆んど山中の道だ。街並と低山が交互に現れる前半に比べて、後半は標高が高く、山上の行楽地や別荘地以外は殆んど稜線の森林地帯だ。晴れの山日和だったが寒波襲来中なので寒い山歩きに終始した。


 (六甲山一等三角点)   (一軒茶屋で車道合流)     (縦走路通行止で鉢巻山トンネルへ)

 (石の宝殿を右に分け直進)    (車道別れで登山道へ)      (急坂の雪道を下る)

 (気持ちの良い松並木を行く)     (船坂峠を直進)        (道標なしの棚越分岐)

   (太平山巡視路出合)         (大谷乗越)           (水平の雪道を行く)

  (右に甲山を見ながら進む)    (ゆずり葉台分岐を直進)   (掘れた急な砂岩の道を下る)

   (夕暮れの塩尾寺へ)         (長い林道を下る)     (S字橋を渡ってJR宝塚駅へ)

★道で出会った花(なし)

★ルート断面図

★地  図
(1)新神戸-記念碑台

(2)記念碑台-船坂峠

(3)船坂峠-宝塚

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       六甲・摩耶・有馬
・2万5千分の1地形図  宝塚、有馬、神戸首部

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