竜ヶ岳(1099.6m)

 

★ひとこと   「天気晴朗なれど肌刺す強風に吹き飛ばされそうな竜ヶ岳」

遠足尾根から竜ヶ岳を望む


★行った日   2018年2月4日(日) 晴時々曇 単独

★コース
高槻5:43(名神)=八日市IC(R421)=7:29宇賀渓P 7:48→林道終点8:13→8:22アイゼン着8:29→金山尾根登山口8:40→9:25P587 9:31→遠足尾根出合11:19→(1099.6m)竜ヶ岳12:00→12:16アイゼン脱SS着12:26→遠足尾根出合13:01→13:59大鉢山分岐(昼食)(SS脱アイゼン着)14:28→大日向分岐14:39→展望台14:49→15:17遠足尾根登山口(アイゼン脱)15:22→15:42宇賀渓P15:52(R421)=八日市IC(名神)=高槻17:45

 今週は数年に一度といわれる寒気が南下、日本海側に大雪をもたらし福井方面では56豪雪以来37年ぶりの積雪だ。きょうの鈴鹿山脈中部の竜ヶ岳は風が強いが晴れの上天気だ。大阪からもアクセスの良くなった宇賀渓から金山尾根で山頂を経て遠足尾根へ周回のつもりだ。八日市から路面の雪はないが道端に残雪が積み上げられたR421で石榑(いしぐれ)トンネルを通って宇賀渓駐車場に到着だ。既に10台位先着し、朝日を浴びて三々五々登山者が歩き出している。
 山は「雪がたっぷりあるので気をつけて」の駐車場のおじさんの言葉に送られてSS(スノーシュー)と10本刃を携えて出発だ。売店前を通り抜けて、正面上方の金山尾根を眺めつつ朝の日差しを浴びて進む。北河内橋を渡り、いまは自然に返ってしまった旧遠足尾根登り口を右に分け、残雪の目立つ木漏れ日の北河内林道をしばらく進むと、東屋の建つ遠足尾根登り口だ。この先で林道は終り、河原へ下って丸太橋を渡り、ちょっと先の魚止橋を経て左岸沿いに進む。雪が深くなってきたのでアイゼンを着け、岩稜のロープ場もある急坂を登ると金山尾根登山口だ。砂山方面を左に分け、岩場まじりの尾根をジグザグに登るとP587、竜ヶ岳の西南稜が望める展望ピークだ。Ca690の尾根出合付近にかけてブナ林が広がり、樹間からのぞく竜ヶ岳を垣間見ながら急坂を頑張って登る。Ca850岩稜の急坂を登り終えるとCa900の展望尾根だ。南に釈迦ヶ岳、西に強風にあおられて雪煙をあげる竜ヶ岳が美しい。

   (宇賀渓P売店付近を進む)   (残雪の目立つ林道を進む)    (白滝丸太橋を渡る)

      (魚止橋を渡る)       (岩稜を登る所もある)       (金山尾根登山口)

 (雑木尾根をひたすら登る)   (P587から竜ヶ岳を望む)    (Ca680ブナ林を登る)

    (続く急坂を頑張る)   (Ca850岩尾根の急坂を登る)(Ca900尾根から竜ヶ岳を望む)

 この辺りから風当たりが強くなり、あわててネックウォーマーを着けたりフードを締めなおしたりして歩くが、時折襲ってくる突風で身体を持っていかれそうだ。展望豊かな尾根道だが、防寒毛袋でのデジカメの操作がやり難く、素手になると直ぐに指の感覚がなくなる有様、強風は山の大敵だ。2年前までは登山口から2時間で遠足尾根まで登れたのが、雪質か、風か、体力のせいか、3時間もかかってしまった。強風の尾根でSSを履くのが難しいので、ノントレ部は沈み込むのでアイゼンのまま先人のトレースを進む。疎林帯の稜線を抜け、縦走路の治田峠を右に分け、鈴鹿北部の真っ白な山並みを愛でながら強風の稜線を進む。一旦鞍部へ下り、山頂へ向う稜線を強風と闘いながら一歩一歩進む。前回来たときも強風だったが温度が今回より高かったので楽、低温の強風がこれだけこたえるのは初めての経験だ。強風で雪が吹き飛ばされて地肌の露出した山頂にやっと到着、寒いのですぐに下山だ。山頂でスマホを操作しようとしたが駄目、画面にすぐに霜がつき、素手の感覚がなくなり、アイコンに触っても変化なしだ。山頂から急坂を下り、鞍部付近の風の弱い所で折角持ってきたのでSSを履き、気ままな歩行開始だ。当初、余裕があれば縦走路をセキノオコバ辺りまでブナ林を徘徊しようと考えていたが、この悪条件にギブアップだ。反面、透明度が非常に高く、稜線から御池岳など鈴鹿北部の美しい姿を眺めながら治田峠分岐を過ぎて尾根を進む。振り返ると青空にくっきりと浮かぶ白い衣をまとった丸い竜ヶ岳が雄大だ。

 (遠足尾根へ展望稜線を進む)     (遠足尾根出合)       (疎林帯の稜線を行く)

     (近づく竜ヶ岳山頂)   (強風で雪煙りをあげる山頂へ)   (肌刺す強風の山頂)

                    (竜ヶ岳から北方を望む)

    (治田峠分岐を通過)   (風さえなければ絶好のSS日和) (金山尾根分岐を通過)

 金山尾根分岐を過ぎて、左に藤原岳の山塊を見ながら急坂を下る。雪のついたこの斜面を登るのは一仕事だが、SSの下りは楽だ。厳冬期の遠足尾根の見晴しは最高、北の藤原岳から右回りにいなべ市の田園地帯越しに養老山地、四日市方面に広がる伊勢湾、御在所岳から竜ヶ岳と絶景だ。肉眼では中部国際空港?も望めた。Ca840で樹林帯に入り、崩落地の上端を通って鞍部からピークを左に巻くとブナ林の大鉢山分岐だ。強風で延び延びになっていたがやっと大休止、風のない窪地に陣取りポカポカ日を浴びながら定番の昼食だ。アイゼンに履き替えて分岐から南尾根の急坂に入り、広葉樹林の美しい雪の道を辿ると10分ほどで大日向分岐だ。大日向を通る旧遠足尾根道は直進だが、道標通りに南へ針葉樹林の急坂を下る。しばらく下ると岩稜の展望台だ。竜ヶ岳に最後のお別れをして杉林の急坂をジグザグにひたすら下ると北河内林道出合の遠足尾根登山口だ。ここでアイゼンを外して歩き出した途端、ツルッ!尻を嫌というほど路面に打ち付けてしまった。以降、青氷に気をつけて残雪の林道で宇賀渓駐車場帰着だ。
 肌刺す強風の吹きつける山頂や尾根筋だが厳冬期特有の見晴しが雄大な竜ヶ岳だ。特に山頂付近から鈴鹿山脈北部、遠足尾根からは伊勢平野から鈴鹿南部の展望が素晴らしい。遠足尾根のSS歩きも雪質が良くてよかった。

(遠足尾根唯一の急坂を下る)   (快適な遠足尾根下り)     (竜ヶ岳を振り返る)

                  (遠足尾根から南方を望む)

(田園地帯を正面に尾根を下る)     (樹林帯を下る)        (Ca800鞍部から左を巻く)

    (大鉢山分岐)         (大鉢山分岐で大休止)     (大日向分岐を右へ)

      (杉林を下る)         (遠足尾根登山口へ)           (宇賀渓P帰着)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  竜ヶ岳

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