御船の滝(880m)

 

★ひとこと   「白屋岳山麓の井光に近い崩れ始めた氷瀑御船の滝」

崩落の始まった御船の滝

★行った日   2018年2月17日(土) 曇 単独

★コース
高槻5:54(近畿道、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309、R169、井光林道)=8:08井氷鹿の里P 8:19→8:41岩戸の滝8:44→御船の滝登り口9:16→9:20御船の滝9:30→古拝殿跡9:55→分岐10:19→10:25石碑(井氷鹿井戸?)10:34→井光車道出合11:10→11:22井氷鹿の里P 11:30(井光林道、R169)=御所南IC(京奈和道)=橿原高田IC(R165、県道3165)=柏原IC(西名阪、近畿道)=高槻13:51

 ことのほか寒い今年は氷瀑の当たり年、氷瀑 三昧の最後は台高北部の御船の滝だ。この滝は薊岳から白屋岳へ向って西へ伸びる山稜の大豆生(まめお)と反対側にあり、「古事記」や「日本書紀」ゆかりの井光(いかり)集落近くの滝だ。東吉野からR169を南下、大滝ダム堰堤を過ぎて武光橋を渡って右折、残雪のない井光林道をしばらく進むと井氷鹿(いひか)の里だ。井光集落分岐点の20台位とめられる駐車場(500円)に3番目だ。
 養魚場前から3月20日まで諸車通行止の林道を井光川に沿って進む。所々残雪のある林道をしばらく進むと岩戸の滝展望台だ。大岩の間に小さな流れが幾筋か望める凍らない可愛らしい小滝だ。元へ戻り、だんだん白くなって来た路面に注意しながら進むと遊歩道分岐。その先が笹の滝分岐だ。笹の滝へ行きたかったが工事中、立入禁止で重機がとうせんぼしているので断念だ。残雪がつながりだしたので、笠形山のように裏向けにならないようにチェーンスパイクを履き、成長した太いツララのぶら下がる井光渓谷を眺めながら林道をしばらく進む。正面上部に岩壁がそそり立ち、その下を斜めに林道のガードレールが見える最奥が御船の滝登り口だ。山道に入り、よく踏まれたザラメ状の雪道を少し辿ると眼前の岩壁に白い怪獣が張り付いている。落差およそ50メートルの上側の小さい上下2段の滝だ。上部の氷壁はすでに崩れ落ちて滝下に散乱しているが、滝主体の下部の氷壁はまだ筋骨隆々だ。滝上端から飛沫が降りかかり、滝上部はか細いツララの連続するふわふわの氷塊、滝下部は白絹を掛けたような姿だ。先週は完全に凍結していたそうだが、きょうの融け初めの動的な姿も魅力的だ。

 (井氷鹿の里駐車場を出発)  (所々残雪のある林道を北上)    (岩戸の滝展望台)

 (岩戸の滝は全く凍結せず) (笹の滝分岐手前の遊歩道分岐) (笹の滝分岐は立入禁止)

  (井光渓谷沿いに北上)    (渓谷に下がる見事なツララ)   (正面が御船の滝登り口)

   (林道の御船の滝登り口)     (山道を御船の滝へ)     (崩落の始まった御船の滝)

 (氷塊堆積の御船の滝下部)    (水流露出の滝上部)     (飛沫の凍結した滝上部)

 滝展望台をパス、倒木の散乱した谷沿いに山腹をジグザグに上流方向へ進み、枝沢を渡って植林帯をなだらかに登ると林間の小屋のある古拝殿跡だ。大塔の宮磐座への道を見失い、樹林を直進して奥の宮へ下り始めた。30分ほど植林帯をなだらかに下ると分岐、直進の林道を左に見て右へ少し進むと石碑だ。石碑奥の直径30メートルほどの窪地が井氷鹿井戸らしい。分岐から井光集落まで林間の古い遊歩道が続くが、途中薮っぽい所や崩れかけた桟道もあり、最近あまり利用されていないようだ。残雪のなくなった針葉樹林でチェーンスパイクを脱ぎ、今は空家の一軒家の横から集落に入るとびっくりするような美しい井光集落が目に飛び込んでくる。田園風景を眺めながら下ると車道出合だ。ここで地元女性と歓談、例に洩れずここも空家が多く老人ばかりだとの話だ。綺麗な斜面に点在する家屋や田畑は一見桃源郷のようだが日本の田舎の縮図を見る想いだ。井光神社を過ぎてだらだらと車道を下ると、満車の井氷鹿の里駐車場だ。まだ早かったが空模様が怪しくなってきたので帰途についた。
 崩壊の始まった氷瀑、御船の滝が大変興味深かった。特に、滝の飛沫が氷瀑を装飾する姿が芸術的だ。また、神話時代ゆかりの美しい山間の井光集落が印象的だ。

  (布を掛けたような滝下部)    (沢沿いに杉林を登る)        (枝沢を横切る)

   (最高点の古拝殿跡)       (針葉樹林帯を下る)    (下:林道へ、上:井光集落へ)

  (石碑裏窪地は井氷鹿井戸)   (針葉樹林帯を行く遊歩道)   (崩れかけた桟道を行く)

(残雪がなくなると集落は近い)   (一軒家の横へ下る)      (一軒家を振り返る)

 (清楚な井光集落の車道出合)       (井光神社)             (井氷鹿の里へ帰着)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見山・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大豆生(まめお)、大和柏木

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