山上ヶ岳(1719.2m)

 

★ひとこと   「母公堂から稲村ヶ岳経由山上ヶ岳を経て五番関へ」

山上ヶ岳行場付近の奥駈道


★行った日   2018年7月18日(水) 晴  単独

★コース
高槻4:40(近畿道、西名阪)=柏原IC(R165、大和高田BP、京奈和道、R168、県道20、県道138、R309、県道21、村道)=7:25五番関トンネル東口(自転車デポ)7:28(村道、県道21)=7:37母公堂7:47→五代松鍾乳洞分岐8:01→8:53法力峠9:01→10:21山上辻10:28→11:09(1725.9m)稲村ヶ岳11:16→山上辻11:44→12:09P1642東鞍部(昼食)12:28→レンゲ辻12:50→13:38(1719.2m)山上ヶ岳13:46→14:25洞辻茶屋14:35→今宿跡15:10→鍋カツギ行者15:25→15:44五番関15:48→16:00五番関トンネル南口16:10(村道、県道21)==(自転車3.5km)==16:25母公堂16:33(県道21、R309、京奈和道、大和高田BP、R165)=柏原IC(西名阪、近畿道)=高槻19:40

 このところ連日の猛暑日と熱帯夜、近場で少しでも涼しい所と、標高1500メートル内外の木陰の尾根歩きが期待できる山上ヶ岳界隈だ。母公堂から稲村ヶ岳を経て山上ヶ岳経由五番関へ周回のつもりだ。橿原高田ICから京奈和道で五条を経てR168を南下してやっと間違いに気付く、アルツかも。間抜けナビが下市経由とするべきところを十津川街道経由洞川へ設定していたのだ。R168の西吉野町城戸から丹生川沿いに県道を進むと丹生でR309に合流、道の駅黒滝でいつもの串コンニャクで腹の虫をおさえ、洞川温泉街を経て五番関トンネル南口だ。五番関登山口広場にチャリンコをデポ、とんぼ返りで母公堂へ計画より30分遅れで到着、最後の1台分のスペースに滑り込む。
 大阪市街地より涼しいがそれでも生暖かい空気の中、針葉樹林帯を汗をかかないようにゆっくり登る。五代松鍾乳洞からの道と合流、ギンバイソウが足元を飾る植林帯の等高線をなだらかに横切るように進むと稜線鞍部の法力峠だ。観音峯から来た道と合わせて尾根を進み、白倉岳に向う狼尾を左に分け、その山腹をトラバース気味になだらかに登る。やがて植生が植林帯から自然林に変わり、時折広葉樹の古木もある木漏れ日の樹林帯を進む。崩落した桟道もあるちょっとした岩場もある枝沢を渡り、斜面をへつる場面もある爽やかな笹原林床の道をしばらく進むと山上辻だ。ここまで来ると鞍部を吹きぬける風が気持ちよく、木漏れ日を浴びてベンチで小休止だ。広場からブナ林の苔むした掘れた道を登ると笹原林床の尾根道だ。クロモジ尾の道と合流して、正面に大日山の岩峰を眺めながら尾根西側のブナ林の斜面を等高線沿いに進む。岩峰の東面裾を横切り、大日山登り口を右に分け、キレットを横断して樹林帯を登りつめると山頂から東西に伸びる稜線に乗る。尾根を西へちょっと登ると展望台のある稲村ヶ岳頂上だ。三角点は展望台のすぐ傍にたたずんでいる。ここから6年前にバリゴヤの頭をピストンしたのがよき思い出だ。

    (母公堂を出発)         (五代松鍾乳洞分岐)    (ギンバイソウ咲くトラバース路)

    (法力峠で小休止)   (広葉樹の山腹をなだらかに登る)(笹が現れると間もなく山上辻)

     (静かな山上辻)     (大日山を正面にブナ林を進む)     (大日山キレット)

              (稲村ヶ岳展望台から大峰山脈を望む)

              (稲村ヶ岳展望台から洞川方面を望む)

 全体に霞がかかりぼーっとしているが、東にはこれから向う山上ヶ岳を中心に奥駈の山並みが続き、西には大峰前衛の山々が望めたが、展望台周りの樹木が成長して年々見晴しが悪くなるようだ。山頂から来た道を山上辻まで戻り、等高線をなぞるようにレンゲ辻と山上辻を結ぶ稜線を東進だ。雰囲気のよい針広混交林を辿り、P1642東の風通しのよい笹原林床のブナ林で大休止だ。昼食後元気を回復して出発、急斜面をへつるように枝沢を渡る場面もあるが概して歩き易い道を進むと鞍部が女人結界門の建つレンゲ辻だ。清浄大橋へ下る道を左に分け、山上ヶ岳へ鉄板階段が続く急な尾根を登る。周りの山並みがだんだん低くなる目線に力づけられながら、休憩を繰り返しつつ登りつめると山頂に広がる笹原だ。南に望む奥駈の山並みを眺めながら山頂に向い、林間の三角点は割愛して、お花畑石柱の所から下ると大峯山寺本堂だ。一団の修験姿の方々の読経が響き渡る堂内にて一緒にお参りだ。

(だんだん眺望が悪くなる展望台)  (ブナ林尾根を戻る)         (山上辻を通過)

   (針葉樹の平坦路をたどる)  (P1642東のブナ林で大休止) (レンゲ辻の女人結界門)

 (鉄板階段で急な尾根登り)    (山上ヶ岳山頂の草原)        (大峯山寺本堂)

              (山上ヶ岳草原から稲村ヶ岳方面を望む)

 心機一転して人影のない石段を下り始める。西の覗の岩場を見上げながら岩場を通り抜け、大木の茂る稜線を進み。鐘掛岩の行者道は登り専用のため左の下り道を通り、陀羅尼助茶屋を過ぎてしばらく下ると洞辻茶屋だ。清浄大橋を左に分け、五番関へ直進だ。しばらく美しいブナ林尾根もある道を北上後、急な鎖場のある蛇腹の岩場下りだ。少し登りかえすとP1448の今宿跡だ。6年前にここから勝負塚山を経て上多古へ下ったがちょっとした難路が懐かしい。爽やかなブナ林尾根を過ぎて植林帯に入ると鍋かつぎ行者だ。この先で尾根通しの古道が左へ別れているが、疲労困憊してピークを上る気力も失せているので山腹のトラバース道をそのまま下り、女人結界門のある五番関に辿りついた。小休止後、急峻な杉林を滑り下って谷筋を少し下ると五番関トンネル南口広場だ。チャリンコをゲット、下りばかりの舗装路を快走すると15分ほどで母公堂だ。道の駅黒滝で予約の草餅をゲット、きょうも渋滞の京奈和道を経てまあ順調に帰阪した。
 予想通り木陰の尾根道が多く、涼風の通り道では活きかえった心地の山歩きだった。特に、稲村ヶ岳から山上ヶ岳を経て五番関に至る稜線の青葉香るブナ林や緑の笹原の輝きが素晴らしかった。一団の修験者とともに参る大峯山寺も格別な思いだった。今の時期、稜線に水はなく、3リットル消費したが伊吹山の4リットルより少なかった。体力の低下とともに夏場の低山はしんどかったがそれを上回るすがすがしさは何物にも代え難いものだ。

 (大峯山寺から参道を下る)    (西の覗付近を通り抜ける)    (美しい稜線の道を下る)

  (洞辻茶屋から北へ直進)    (美しいブナ林もある)      (勝負塚山分岐の今宿跡)

  (美しいブナ尾根を進む)    (植林帯の鍋かつぎ行者) (古道を左に分け尾根道を下る)

   (五番関の女人結界門)     (杉林の急坂を下る)       (五番関トンネル南口へ)

★道で出会った花 

  フタリシズカ(母公堂山道)   ガクウツギ(母公堂山道)    ギンバイソウ(母公堂山道)

    モミジガサ(法力峠)       サワギク(法力峠)        コアジサイ(法力峠)

   ヤマホトトギス(山上辻)      ウツギ(山上辻)       カラマツソウの実(山上辻)

    ノリウツギ(稲村ヶ岳)       ?(山上辻)          コケオトギリ(山上辻)

   バイケイソウ(レンゲ辻)     ニガナ(山上ヶ岳)       ミヤマママコナ(山上ヶ岳)

   ルリトラノオ(山上ヶ岳)     ヤマアジサイ(山上ヶ岳)     シシウド(山上ヶ岳)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大峰山脈
・2万5千分の1地形図  弥山、洞川(どろかわ)

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