八経ヶ岳(1914.9m)弥山(1895m)

 

★ひとこと   「90番ポストから清明ノ尾を経て花季の終わった天女花」

清明ノ尾の巨樹


★行った日   2018年7月23日(月) 曇後晴  単独

★コース
高槻4:40(近畿道、西名阪)=柏原IC(R165、大和高田BP、京奈和道、R309)=6:55 90番ポスト7:04→清明ノ尾出合7:42→8:08奥駈道出合8:17→一の垰8:44→9:15トンネル西口分岐9:20→弁天ノ森9:44→10:10聖宝ノ宿10:23→11:32弥山小屋11:41→12:15(1914.9m)八経ヶ岳12:23→12:53弥山小屋(昼食)13:10→聖宝ノ宿13:43→14:11弁天ノ森14:20→トンネル西口分岐14:36→一の垰15:06→15:32奥駈道出合15:40→清明ノ尾出合15:52→16:12 90番ポスト16:24(R309、R169、R309、京奈和道、大和高田BP、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速、名神)=高槻19:35

 都合により今夏は久しぶりに遠出を止めて近場の耐暑トレーニングだ。きょうは暑気払いにオオヤマレンゲ見物だ(結果的に花季終了で見られず)。清明ノ尾から奥駈道を経て八経ヶ岳ピストンの計画だ。下市から川合を経て川迫川沿いに細いR309を進み、行者還トンネルを抜け、2つ目の枝尾根を回りこんだ先が90番ポスト、道幅が広くなっているのでここに路駐だ。手前に昨年取り付いた92番ポストがあるが、梯子の先に道がないので90番ポストが正しい道だ。
 20℃の肌に優しい朝霞の漂う中、90番ポストの鉄板階段を上り、急な自然林につけられた古い丸太階段を踏み締めながらジグザグに登る。涼しいといっても吹き出てくる汗を拭きながら休み休み頑張ると、やがてリョウブやミズナラの大木も現れ、ブナやヒメシャラの尾根を登り続ける。いちだんと目を引く杉の巨木が現れるとそのすぐ先で清明ノ尾の尾根出合だ。かつて天ヶ瀬から新田林道を経て清明ノ尾へ登ってきた林道との合流点、放置トラックが目印だ。ここからなだらかな林道(跡)歩きとなり、ブナやミズナラの巨木の立ち並ぶ美しい道がしばらく続く。やがて林道を右へ見送り、笹原林床のブナ林の急斜面を登ると奥駈道出合だ。時々ガスのかかる爽やかな稜線を南下、右に雲に隠れた鉄山の山塊を眺めながら緑の尾根を進み、道標の所でトンネル西口へ下る道を右に分け、少し進むと一の垰だ。かつて倒壊した小屋の残骸があったが、建物の痕跡はなく標識でそれと分かる程度だ。この先でトンネル東口からの道と合流、ついで大栂山を左に分けて右の稜線北側のトラバース道をたどる。

    (90番ポスト登り口)    (丸太階段でジグザグに登る)    (尾根に巨樹が現れ始める)

     (ブナ林もある)         (尾根最大の巨樹)     (多くの目印の清明ノ尾出合)

   (ブナ巨木の並木道)        (急坂の笹原を登る)        (奥駈道出合)

     (明るい稜線を南下)       (雲に隠れた鉄山)      (トンネル西口尾根道出合)

       (一の垰)          (トンネル東口出合)        (大栂山分岐を直進)

 P1516北裾をトラバース、稜線から雲に隠れ気味の孔雀岳を眺めつつなだらかに登るとトンネル西口分岐出合だ。花季がとっくに終わったシロヤシオの多い尾根を登りつめると弁天ノ森だ。稜線をなだらかに下った岩場から雲の合間に八経ヶ岳が望める。その先で聖宝の宿跡を過ぎるといよいよ聖宝八丁の急坂だ。広葉樹の大木をぬうようにジグザグに石ころ道を必死に登るとCa1700で木道が現れ、尾根に出ると大峰山脈北部の山並みや大台ケ原が一望だ。ここからトウヒの間を登りつめると弥山小屋前の広場だ。週日とあって人っ子一人いないベンチで小屋の発電機の唸り声を聞きながら小休止だ。弥山は割愛して、トウヒの林を八経ヶ岳に向って下り始める。

(雲に隠れ気味の孔雀と仏生)  (トンネル西口沢筋出合)      (稜線をなだらかに登る)

        (弁天ノ森)         (見え隠れする八経ヶ岳)      (聖宝の宿跡)

  (急坂をジグザグに登る)     (しんどい上り坂が続く)     (やっと木階段が現れる)

     (大普賢岳の山並み)      (ゴーロ帯の山道を登る)     (やっと弥山小屋)

   (弥山小屋前休憩所)       (トウヒ林を下る)         (保護柵ゲートを入る)

 美しい苔むした鞍部を過ぎてオオヤマレンゲ保護柵の内へ入る。残念ながら花季は例年より早く終了、1、2輪萎れ気味な花が残っているだけだ。花心が4、5センチに成長した実もぶら下がり、これがだんだん赤くなるようだ。ゲートを出て登りつめると八経ヶ岳山頂だ。山頂からの眺めは雄大、大峰山脈の釈迦ヶ岳以北の峰々、大台ケ原の山塊などが望めた。山頂から明星ヶ岳に続く枯死トーヒ林の中にも幼木が育っているようだ。標高1900メートルを超える山頂は流石に涼しく、下界の酷暑をよそにいつまでも山頂のそよ風に吹かれていたい気分だが、そうもいかず行動開始だ。弥山小屋前広場で大休止の昼食後、下山開始だ。

   (オオヤマレンゲの実)       (1輪だけの残り花)     (今年の花季は早くも終了)

     (八経ヶ岳頂上)       (山頂から弥山を望む)     (山頂から大台ケ原を望む)

              (八経ヶ岳から西南の明星ヶ岳方面を望む)

              (八経ヶ岳から東の大台ケ原方面を望む)

 (鞍部付近の苔の道を戻る)    (弥山小屋へ戻る)        (弥山から下り始める)

 午前中は曇がちだったが昼を過ぎると青空が広がって視界もよくなり、樹間から山並みを眺めつつ木漏れ日の道を下る。トンネル西口分岐を過ぎ、開けたところからバリゴヤの岩頭や鉄山の岩峰を品定めしながら尾根を辿ると清明ノ尾の別れ道だ。稜線の樹木越しに丸い行者還岳を眺めたりして小休止後、清明ノ尾を往路通りに下ると放置トラックだ。ここで清明ノ尾を左に見送って枝尾根に入り、踏み跡を辿ると90番ポストの鉄階段だ。帰りは川迫川沿いの狭い道を避け、比較的走り易いR309を東へ下り、R169で帰阪した。
 殆んど標高1400メートル以上の木陰の稜線歩きのため、そんなに暑くなく、水場がないので4リットルを持っていったが3リットルでOKだった。残念ながらオオヤマレンゲを楽しむことはできなかったが、八経ヶ岳の展望はもとより、清明ノ尾の巨樹の森が素晴らしく、また奥駈道に点在する笹原林床のブナ林もよかった。

              (展望稜線から北部大峰山脈を望む)

   (聖宝の宿跡を下る)      (弁天ノ森を通り抜ける)     (トンネル西口分岐を下る)

(稜線から孔雀岳仏生岳を望む)   (トンネル東口分岐)     (稜線から鉄山の岩峰を望む)

    (奥駈出合ピーク)      (巨樹の並木道を下る)   (清明ノ尾分岐の放置トラック)

  (稜線から大普賢岳を望む)     (最後の下り坂)           (90番ポスト帰着)

★道で出会った花 

  アカメガシワ?(清明ノ尾)   ヒメバライチゴ(清明ノ尾)     コケオトギリ(一の垰)

   ヤマアジサイ(弁天ノ森)    バイケイソウ(聖宝の宿)     ムシカリの実(弥山)

    カニコウモリ(弥山)        ノリウツギ(弥山)         シシウド(弥山)

 オオヤマレンゲの実(八経ヶ岳) オオヤマレンゲ(八経ヶ岳)     ウバユリ(一の垰)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大峰山脈
・2万5千分の1地形図  弥山

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