龍辻(1260m)

 

★ひとこと   「出口橋から出口峠経由展望の尾根伝いに龍辻へ」

龍辻から尾鷲を望む

★行った日   2020年4月3日(金)  曇一時晴  単独

★コース
高槻4:21(近畿高速、南阪奈道、大和高田BP、京奈和道)=御所南IC(R309、R169、サンギリ林道、R425、県道228)=7:52出口橋P8:06→9:14Ca700 9:21→10:29出口峠10:38→P1054 10:47→12:13稜線出合12:19→12:27(1260m)龍辻(昼食)13:00→Ca1110 13:53→14:12P1054 14:18→14:51Ca700 14:57→15:41出口橋P15:50(県道228、R425、サンギリ林道、R169、R309)=御所南IC(京奈和道、大和高田BP、南阪奈道、近畿高速)=高槻20:00

 きょうからしばらく太陽マークが続くとのご宣託、「3密」の対極にある静かな古道トレッキングだ。かつて下北山と尾鷲を結ぶ古道の一部、いまでも通行可能な坂本ダムの出口橋から出口峠へたどり、尾鷲道の龍辻まで足を延ばす計画だ。アプローチが難点、坂本ダムを中心としてR425の下北山、尾鷲方面とも通行止め、山越えのサンギリ林道が唯一の通行手段だ。新伯母峯トンネルを過ぎて一方通行規制もあるR169を南下、河合からサンギリ林道に入る。点々とコブシやヤマザクラの咲く山肌を眺めながら高度を上げ、大峰山脈を背にしてサンギリトンネルを通過、又剣山登山口を左に分け、高度を下げると人っ子一人いない陸の孤島坂本ダム堰堤だ。東北の湖面の彼方の山間に、出口峠とアゲグチ峠間のP1187の稜線を眺めながら堰堤を渡り、通行止の下北山方面を右に見てR425を左折、サイクリングロードの表示のある車道を少し進むと出合橋だ。ゴツゴツした岩山の思い出深い荒谷山を左に見上げながら橋を渡り、かくれ滝までは行けるが県境で通行止のR425を右に見て県道228に入る。一本だけ残る通行止めの吊橋を左に見て、ミツバツツジやヒカゲツツジの多い県道を進むと宮の平だ。1964年に坂本ダム建設で移設された東ノ川小中学校が僅か5年で廃校になった校舎を見上げ、廃墟の集落を過ぎてしばらく進むと出口橋だ。橋を渡った所に数台分のスペースがある。
 これからたどるP1054から龍辻に至る稜線を左の湖面の先に眺めながら出口橋を戻り、橋の袂から左に入り、崩落地に積み重なった廃材の上をこわごわ渡ってダム沿いに進み、委細谷方向へ延びる細道を左に分け、植林帯の枯枝の堆積した石ころだらけの歩き難い道をなだらかに登る。ピンクリボンがなければ迷いそうな植林帯の平地を過ぎて藪っぽい杉林を登るとCa630で木の間隠れに青い湖面が見え、ネット越しにモノレールに出合う。ネットと離れて尾根北側をしばらく登るとCa700平地だ。


 (隧道西口から大峰山脈を望む) (サンギリトンネル西口)    (林道から大台ケ原を望む)

    (坂本ダム堰堤)      (堰堤からP1187を望む)   (R425の下北山方面通行止)

(湖畔のサイクリングロード標識)(林道に咲くヒカゲツツジ)  (出合橋R425は県境まで通行可)

(1本のみ残る通行禁止の吊橋) (廃校の東ノ川小中学校) (駐車地から出口橋を振り返る)

   (出口橋袂から山道へ)  (危険な廃材崩落地を振り返る)    (ダム沿いに進む)

(植林帯を枯枝に注意して進む)(ネット越しのモノレール出合)   (Ca700平地で小休止)

 ここから急坂となり、石段の残る古道らしい道をしばらく登ると大岩の下を巻いて尾根筋から離れるがすぐに尾根芯に戻り、ジグザグに石段や石垣の残る道を登るとCa950からトラバース道に入る。崩落気味の枝沢や倒木の多い歩き難いトラバースを終えると出口峠だ。尾鷲側は薄暗い植林帯だがこちら側は対照的に明るいヒメシャラやブナも混じる天然林だ。又口へ下る薄暗い峠道を右に見て稜線を北上P1054を経て小さなアップダウンを繰り返しながら、自然林と植林帯の間の尾根をなだらかに登る。Ca1110ピークの手前から山頂を巻いて東側の植林帯斜面をトラバースするがこれが失敗、皆伐された急峻な砂地に阻まれて急な砂地を這い登る羽目に、安易な近道はダメだ。正面に龍辻を見ながら見晴し尾根を進むとCa1100尾根に放置された、林業華やかなりし頃を物語るウインチ類の残骸だ。この辺りから尾鷲道の稜線出合まで標高差約150の急坂を休み休み青息吐息で登って稜線でへたり込んでしまった。息を整えて稜線を登り詰めると絶景の龍辻だ。当初、あわよくば新木組峠まで行ければと考えていたが龍辻で根が生えてしまった。山頂東斜面にアセビ小木が羊の群れのように点在し、古和谷南尾根越しに霞む尾鷲の海が雄大だ。かつて尾鷲道を訪れた時には地蔵峠から巻道でコブシ嶺へ行ったので龍辻は初めてだ。


  (古道らしい石段の残る道)      (大岩の裾を登る)   (急坂の九十九折の道を登る)

(ダム湖も見える石垣の残る道) (Ca950でトラバース道へ)    (枝谷崩落の斜面を行く)

 (尾鷲側は植林帯の出口峠)      (P1054)        (右植林帯左自然林の尾根道)

 (Ca1110を巻いて立ち往生)  (稜線から柳ノ谷を望む)   (正面の龍辻に向かって進む)

   (見晴し尾根を進む)   (Ca1100尾根に残るウインチ類) (急坂を青息吐息で頑張る)

  (稜線出合でへたり込む)   (龍辻へ最後の上りを頑張る)   (大展望の龍辻頂上)

                    (龍辻から尾鷲方面を望む)

 芽吹く前の高木の散在する明るい、曇り空ながら風もない暖かい山頂で定番の昼食、ゆっくり雰囲気を楽しんでから下山開始だ。下りは楽、往路通りに下ってしんどいCa1110ピークを登り返す。途中の稜線から東南の足下に下る柳ノ谷を見下ろすが、又口辻から県境尾根付近を柳の谷へ下る又口ルートは急峻な地形が厳しそう、また出口峠から又口へ下るルートも大変そうだ。P1054からは出口峠は経由せず尾根を西へ直接下ると往路出合まですぐだ。Ca600付近ではピンクリボンを見落とし、平地の植林帯を直進し、急坂を北へ下って修正したが要注意箇所だ。湖面に映える出口橋越しに夕日に輝く竜口尾根南端を眺めながら県道へ下り、歩いてきた龍辻からP1054に続く稜線を出口橋から右に眺めながら駐車地に帰り着いた。復路も往路と同じだが、サンギリトンネル手前を右折して又剣登山口方向へ向かい、展望台に立ち寄って夕暮れの大峰山脈を展望、往路通りに帰阪した。
 秘境のダム湖あり静かな古道あり展望の尾根筋ありの素晴らしいトレッキングルートだ。出口橋から出口峠までピンクリボンがあって迷うことはなく、石段や石垣の道が古道らしい。出口峠から龍辻間は踏み跡もあり、稜線や山頂の展望が雄大だ。現在、坂本ダムはR425が不通のためサンギリ林道が唯一のアクセス道路なのが難点だ。

 (中の峰を横目に下り始める) (古和谷を正面に尾根を下る)  (Ca1110のしんどい上り)

                  (稜線から柳ノ谷を望む)

 (P1054から西へ直接下る)(Ca600鞍部で直進して北へ修正)   (登山道に合流)

 (出口橋と竜口尾根南端)    (出口橋からP1054(右))   (出合橋から荒谷山を望む)

           (サンギリ林道展望所から大峰山脈を望む)


 (堰堤から中の峰を望む)      (サンギリ林道展望所)    (河合でR169に合流)

★道で出会った花

      コブシ(林道)         ミツバツツジ(林道)        ヒカゲツツジ(林道)

★ルート断面図

★地  図(GPS軌跡)
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  河合

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